《あらすじ》
舞台は、異星人が地球に送りこんだ「ギタイ」と呼ばれるロボット(元々は惑星改造(テラフォーミング)のための土木作業用だったものが進化した)に襲撃を受ける地球。世界各国でギタイの侵略が進みつつあった。主人公キリヤ・ケイジは、ギタイと戦う統合防疫軍に初年兵として入隊する。そこで、圧倒的な戦闘力を持っている若き少女兵士リタ・ヴラタスキと出会う。
ある日、キリヤは初出撃で死亡するが、なぜか意識を取り戻すと「出撃前日の朝に戻っている」という怪現象に見舞われ、それが幾度も繰り返される。生と死を繰り返す中、「記憶だけが蓄積される」ことを知ったキリヤは、ギタイを倒すために、その能力を活かして経験を積み重ねる。
あらゆる手段を講じ、リタに匹敵する戦闘力を身につけていくキリヤは、戦士として激化する戦いを生き抜いていく。
《私的にコメント~ネタバレも?》
何かを変えたくて、何かを変えようと、行動したわけではない。と、自分に言い訳をすることは珍しくないのかもしれない。ケイジもそんな一人だったのかもしれない。特別なことは何もない。ただ、その道を選ぶように、兵役についた。
そして、初めての出撃。そこに待っていたのは死だった。
恐怖とも痛さとも決別ができるはずだったが、何故か、死は夢のできごととなった。
リタは、平凡な未来をただ描いていただけだった。そこに訪れた不運というアクシデント。それに立ち向かうために、彼女は、身分を偽って兵役につく。
そして、彼女のもとにも訪れる死という瞬間。彼女もまた死を夢の中に収めてしまう。
全く別の場所で起きた死という夢、それに疑問を挟むとき、ふたりのコンティニューされる夢には意味が生まれる。
疑問を気のせいにしない。
自ら思い悩み、考え、行動するとき、そして、心に誓った決意に従うとき…未来を掴み取ることができるのかもしれない。
物語はループからの脱出を完了させて終わる。ただ、それはこれから続く日々の始まりだった。失うものは多く、得るものは少なかったはずだ。信頼をしあった仲間からは、軽蔑の目を向けられようとも、自分が仲間であることをわすれない。
それが…未来へ続く道への、そこで立ち続け、戦い続けるための…活力になるのだから