あゆみ 2 | 気紛れな心の声

気紛れな心の声

気がついたこと 不意に感じたこと とりあえず残してみようって^^…最近は小説化しているけれど、私の書き方が上手くなるように感想くださいね

時間というのは不思議なものだ。同じ決まった時間の中にいて、何故これほどまでに価値観が違うのだろうか。何を大切にして、何を切り捨てていくのだろうか。最近よく耳にする『スロー』というキーワード、それに関する時間を過ごす事はできない。一般的なサラリーマンに比べては、たぶん、スローな時間を過ごす事はできるのだろうが……。何かしら時間に追われている。

授業の時間。試験の期間。カリキュラムの量。etc.etc.…何処までいっても減りそうに無い学ぶべきものたち。教諭にでもならなければ使うこともないだろう勉強の数々。実に、忙しない時間が続く。

「えっと…コーヒーは…んと……」

麻奈は、踏み台を持ってきて、キッチンの飾り棚に置かれているサイフォンに手を伸ばし始めた。

(おいおい…)

「ん~…健太…」

「ん?」

「これとって…」

「ん?どれ…?」

健太は、ほっと胸をなでおろしながらキッチンへと入った。麻奈が取ろうとしているだろうサイフォンを意図も簡単に降ろし、麻奈に睨みつけられながら…。

「…(仕方ないだろう…身体の大きさが違うんだから)……はい」

「ありがとう」と、ブスッとして麻奈は礼を言った。

「どういたしまして…とりあえずさ……」

「なに?」

「笑顔の方がかわいぞ…」

健太は、苦笑しながら言うと、さっさとキッチンから出て行った。

(さて…無事にコーヒーは呑めるのだろうか…)


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