かつてから興味があったミシガン州デトロイトに、やっと行くことができました。デトロイトと言えば犯罪率が高い、治安の悪い代表みたいに言われることも多い都市。
しかし近年はWayne State Universityのキャンパスのあるミッドタウンを中心に、新しいレストランや住宅地域とともに活気ある文化が生まれ、2018年には旅行ガイド「ロンリープラネット」でスペインのSevillaに次ぎ世界第2の旅行先にランクインするなど、注目を集めているのです。
デトロイトに着いてまず向かったのが、イースタンマーケット。
庶民の頼りになる台所といった感じのファーマーズマーケットが、6ブロックも広がっています。
ミシガン州は、農業の多様さではカリフォルニア州に次いで全米第2位、肉類から穀物、野菜まで豊富な生産量を誇ります。
だからこのマーケットには地元の新鮮食材がいっぱい、巨大なズッキーニなど見ているだけでも楽しい!
続いてベル・アイル島へ。アメリカとカナダの国境に流れるデトロイト川の中央にある島で、デトロイト市民の憩いの場所になっています。
ビーチや公園や水族館があり、James Scott Memorial Fountainという立派な噴水も。
川を挟んで右側の超高層ビル群がゼネラルモーターズの本社があるGMルネサンスセンター、左側に見えるのがカナダ。隣国カナダが、すごく身近に感じられます。
デトロイト美術館(DIA)は1885年開館、古代から現代美術まで65,000以上のアートを所蔵している壮大な美術館。カルダー、チフーリ、ポールリヴィアなどアメリカ出身のアーティストの作品が多く、ヨーロッパギャラリーにはゴッホやゴーギャンなど巨匠の作品も。
最も印象的なのはディエゴ・リベラ作の、ギャラリーいっぱいに広がる壁画「デトロイトの産業」。
農業や工業など様々なテーマが描かれていますが、中でも自動車産業に従事する労働者を描いた部分は、デトロイトの誇りと活気、労働の過酷さ、労働者の真剣な眼差しが静かに迫ってくるようでした。
DIAがあるミッドタウンは若者が集まる活気ある街。
時計や自転車で有名な高級ブランドShinolaのフラッグシップショップもあり、デトロイトのものづくりの精神性が感じられます。
デトロイトの街角にあった、Shinolaの時計。
デトロイトは、多彩な産業にプライドを持つ街。2011年スーパーボウルの、Imported from Detroitとうたったクライスラー社のコマーシャルをいつしか思い浮かべていました。