デトロイト旅日記~その1「産業にプライドあり」 | アメリカの空から日本へ 第2の人生を始めます!

アメリカの空から日本へ 第2の人生を始めます!

12年半のアメリカ生活を終え、2021年3月、日本に本帰国しました。NYC、ヒューストン、サンノゼ、シアトルと転勤を繰返した夫とともに、全米を旅した日々はかけがえのない宝物。これから日本で始まる第2の人生とアメリカの思い出を綴っていきます。

かつてから興味があったミシガン州デトロイトに、やっと行くことができました。デトロイトと言えば犯罪率が高い、治安の悪い代表みたいに言われることも多い都市。

しかし近年はWayne State Universityのキャンパスのあるミッドタウンを中心に、新しいレストランや住宅地域とともに活気ある文化が生まれ、2018年には旅行ガイド「ロンリープラネット」でスペインのSevillaに次ぎ世界第2の旅行先にランクインするなど、注目を集めているのです。

 

デトロイトに着いてまず向かったのが、イースタンマーケット。

庶民の頼りになる台所といった感じのファーマーズマーケットが、6ブロックも広がっています。

ミシガン州は、農業の多様さではカリフォルニア州に次いで全米第2位、肉類から穀物、野菜まで豊富な生産量を誇ります。

だからこのマーケットには地元の新鮮食材がいっぱい、巨大なズッキーニなど見ているだけでも楽しい!

 

続いてベル・アイル島へ。アメリカとカナダの国境に流れるデトロイト川の中央にある島で、デトロイト市民の憩いの場所になっています。

ビーチや公園や水族館があり、James Scott Memorial Fountainという立派な噴水も。

川を挟んで右側の超高層ビル群がゼネラルモーターズの本社があるGMルネサンスセンター、左側に見えるのがカナダ。隣国カナダが、すごく身近に感じられます。

 

デトロイト美術館(DIA)は1885年開館、古代から現代美術まで65,000以上のアートを所蔵している壮大な美術館。カルダー、チフーリ、ポールリヴィアなどアメリカ出身のアーティストの作品が多く、ヨーロッパギャラリーにはゴッホやゴーギャンなど巨匠の作品も。

最も印象的なのはディエゴ・リベラ作の、ギャラリーいっぱいに広がる壁画「デトロイトの産業」。

農業や工業など様々なテーマが描かれていますが、中でも自動車産業に従事する労働者を描いた部分は、デトロイトの誇りと活気、労働の過酷さ、労働者の真剣な眼差しが静かに迫ってくるようでした。

 

DIAがあるミッドタウンは若者が集まる活気ある街。

時計や自転車で有名な高級ブランドShinolaのフラッグシップショップもあり、デトロイトのものづくりの精神性が感じられます。

デトロイトの街角にあった、Shinolaの時計。

 

デトロイトは、多彩な産業にプライドを持つ街。2011年スーパーボウルの、Imported from Detroitとうたったクライスラー社のコマーシャルをいつしか思い浮かべていました。