江の川中流域の廃校休校巡り(2012/05/03) | haiko-riderのブログ

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2010年春から現在まで、趣味で廃校休校巡りをしてます。
これまでに訪れた校舎や思い出を記事にしてます。
無分別な廃墟探索とは全く異なりますので、誤解無きように。





江の川(ごうのかわ)は、広島県および島根県を流れる一級水系の本流です。
中国地方最大の川で、江川(ごうがわ)とも呼ばれます。
広島県山県郡北広島町高野の阿佐山に源を発し、安芸高田市で八千代湖を経て、
三次市で馬洗川、西城川、及び神之瀬川と合流し、島根県江津市で日本海に注いでいます。
幹線となる川の長さは194kmあります。
中国山地を越えて日本海に注ぎ水量も豊富なため、
三江線などの中国地方を縦断する交通機関が発達する昭和期まで
「川の道」として河川交通の要となっており、三次や粕淵(美郷町)、川本などは河港でした。


今回は、島根県旧大和村(現:美郷町)と旧作木村(現:広島県三次市)を主に訪ねました。

大和村(だいわむら)は島根県邑智郡にあった村です。

2004年、邑智町と合併し、美郷町となりましたた。


作木村(さくぎそん)はかつて広島県双三郡に存在した村です。
2004年4月1日に三次市と甲奴郡甲奴町、双三郡の全6町村が対等合併して

改めて三次市が設置されたことに伴い消滅しました。


三次市(みよしし)は、広島県北部に位置する市で広島県北部の中心都市です。

中国地方のほぼ真ん中に位置し,北部に中国山地を見上げ、南には平坦な農業地帯を有する市です。
隣接する庄原市とともに、備北地方と呼ばれる県北地域を形成しています。
また、冬季には多量の降雪がある旧君田村・旧布野村・旧作木村域は豪雪地帯です。

スポーツとしては野球選手を多く輩出しており、地元出身の選手では、

二岡智宏(読売ジャイアンツ - 北海道日本ハムファイターズ)、
福原忍(阪神タイガース)、永川勝浩(広島東洋カープ)、
梵英心(広島東洋カープ)等がおります。
ほかに、升田幸三(将棋棋士、実力制第四代名人、名人・王将・九段の三冠制覇、旧三良坂町)も

有名です。


横谷小学校1

横谷小学校6


横谷小学校2

横谷小学校5

横谷小学校3
横谷小学校(2006年閉校)

出発点となる江の川の中流の町(美郷町粕淵)まで向うため、

三次市内から国道54号を北上していきます。

県境付近の旧布野村横谷地区にあります。

沿道から尖った青い屋根の美しい木造校舎が見えます。

モダンな校舎ですが、閉校後は「横谷ふるさとセンター」という

集会・イベント施設として使用されています。

辺境の豪雪地帯であり、かつては見通しの悪く曲がりくねった旧国道の傍らに

ありましたが、新国道完成後に新築されました。(1978年)

1991年度の在校生徒は32名でした。


都賀行小学校3


都賀行小学校2


都賀行小学校4

都賀行(つがゆき)小学校(2004年閉校)
江の川中流の町、島根県美郷町粕淵から国道375号を

江の川に沿って上流へと南下していきます。

JR三江線石見松原駅辺りで都賀行大橋を渡り左手に入った場所にあります。

オレンジの瓦屋根の鉄筋校舎と体育館です。

現在は、「美郷町都賀交流センター」という地域のコミュニティ施設として

使用されています。

入口には、郷土愛を風化せぬように建てられた立派な石碑がありました。

1991年度の在校生徒は40名でした。


都賀小学校1

都賀小学校2
都賀小学校(2004年閉校、現:大和小学校)

江の川に沿ってさらに南下し、隣駅の石見都賀駅から

川を渡り500mほどの場所にあります。

広い校庭の向こうに、アーチ屋根の近代的な体育館が見えました。

2004年に都賀行小、都賀小、宮内小学校が統合し大和小学校が誕生しましたが、

前身は都賀小学校となっております。

右手にみえる木造校舎は、統合後に改築されたのか新しく感じました。

山と川に囲まれた自然豊かな場所に調和した綺麗な校舎です。


作木第三小学校2

作木第三小学校1

作木第三小学校3


作木第三小学校5


作木第三小学校4
作木第三小学校(2002年閉校)

県境を越えて広島県旧作木村へ入ります。

大津地区に広い校庭と横に長い2階建鉄筋校舎・体育館が

山を背にして並んでいました。

表札はなく、正面には「ふるさと資料館」とあります。

閉校舎であることを確認できるものとしては、

正面玄関にある車の立ち入り禁止の案内と急傾斜地崩壊危険区域の地図です。

施設の正式名称は「下地区自治交流センターめんがめ」です。

「めんがめ」とは県境の標高830.3mの女亀山のことです。

山頂部には大径木のブナが残存し、野生動植物の生息及び自生地として

良好な自然環境が形成されています。

往時の生徒達も遠足で登ったことでしょう。

1991年度の在校生徒は28名でした。


作木第二小学校2


作木第二小学校5


作木第二小学校3


作木第二小学校4
作木第二小学校(2002年閉校、現:作木小学校)

国道375号から県道62号を支流の作木川に沿って3kmほど入った場所にあります。

旧作木村下作木地区にある綺麗な木造校舎です。

かつて、作木村には第一~第三まで3校ありましたが、(分校除く)

現在は統合され、作木小学校のみとなっております。

正面玄関には、鮮やかな校章がありました。

統合作木の「S」と小学校の「小」で、健やかな「作木っ子」を象徴しています。

さらに作木町の花「リンドウ」を紫の色に、
常清滝と江の川の水の流れと恵みを、青と緑色に織り込んであります。


作木第一小学校2

作木第一小学校3

作木第一小学校1
作木第一小学校(2002年閉校)

旧作木村香淀(こうよど)地区にあります。

さきほどの第三小学校をひとまわり小さくした感じの校舎です。

校章は、往時のままで桜のマークに「作」の文字が刻まれております。

近くに「江の川カヌー公園さくぎ」があり、カヌーが楽しめるスポットとして

休日には多くの若者が集まるそうです。