必殺仕掛人 小牧野の安蔵(やすぞう)
演-大塚吾郎
頬に傷を持つ無頼漢で、元々は仕掛人を正業としていた男。
現在は盗賊一味の下に仕え、押し込みで容赦なく人を殺し、金を奪い取る畜生働きを行っている。
梅安とは旧知の間柄らしく、得意げにプロフィールを語った。
演じる大塚吾郎って、この後、必殺必中仕事屋稼業で、源五郎役をされていますよね。
こうして対極のキャラを演じられるのは、やはりプロなのですね。
シリーズ第1作目にして、最高傑作の1つとして語られる本作ですが、その後続く必殺シリーズの礎ともなった作品であります。
ホームドラマ要素と併せ、放映時点での世相を作風に反映させるという観点も本作製作の基本的方向性として提示されました。
特に、主役キャラクターである梅安の人物設定の面で、その点が強く意識されたようですよ。
この年に総理大臣に就任した、田中角栄のような”成り上がり”で、かつ闊達な行動力を備えたキャラクターとして梅安を設定付けたそうな。
以降、「翔べ!必殺うらごろし」の頃までは、物語・キャラクター設定に、シリーズ毎に時代劇作品としては挑戦的ともいえる新機軸を多数取り入れたらしい。
「必殺仕事人」を主とする後期では、流行・時の話題を、各回のエピソード設定にダイレクトに導入。
この方針は以後のシリーズ製作にも、大きな影響をもたらし続ける事となった。
視聴率でも指示を受け、本作は高視聴率番組になりました。
斬新な物語、仕掛針の殺陣・個性豊かなキャラクターという魅力を維持したまま終了を迎えるのですね。