「必殺忠臣蔵」 西 順之助
演-ひかる一平
順之助は仕事人Ⅴで卒業かと思いましたが、歯科医として再登場してくれましたよね。
足を洗い、念願の医者になれた矢先、運命は思わぬ方向へと走り出すのです。
狂い始めた歯車を止めることはできるのか。
新しい武器は、花火の原理を応用した竹製の長距離砲で、通常は敵を貫通して殺傷。
西順之助の再登場によって、『必殺仕事人V』での彼を巡る「お新と玉助」と同様のコンセプトの「おりんと千代松」のコンビが登場する。
いやぁ、月日を経て、順之助も成長しましたよね。
初登場のⅢでは、仕事人になってからも、試験があるからと殺しを簡単に休むといった、絶句ものの行動をするプロ意識のなさでした。
未成年の順之助は童貞であり、酒も飲めず、人生経験に乏しい。
家庭と学舎が生活のすべてなので、いわゆる大人の世界の事情があまり理解できないわけですよ。
大人から見れば良い子である順之助は親想いだけではなく、経済的・精神的にも両親に依存しており、親離れができない。
当然、この試みは視聴者の間にも賛否両論の波紋を呼びました。
順之助の役は、所属事務所が獲得してくれた仕事であるうえに、アイドル活動が多忙だったこともあり、ひかるは台本を読まずに軽い気持ちで初撮影に臨んだそうです。
そのため、中村主水役の藤田まことを相手に、数十回ものNGを出してしまう。
あまりの酷さに周囲の風当たりも強くなり、スタッフからは「順之助はⅢの途中で殺してひかるを降板させよう」の意見も出始めた。
自身の失態を恥じたひかるは心を入れ替え、真摯に撮影に臨むようになったらしいですよ。