助け人走る 中山しの
演-佐野厚子(現・佐野アツ子)
文十郎の妹で、茶店で働いている気立ての良い女性。
利吉とは恋仲ではあるが、なかなか兄に認めてもらえず苦労している。
兄の「裏」の事は全く知らなかったが、第24話で文十郎から助け人のことを知らされてしまう。
裏稼業のことを知り、彼女も仲間になった……となるところですが、助け人になったわけではありません。
それでも健気に兄のことを思い、信じ続けている。
兄たちの裏稼業を知り、おしのの日常も大きく変化するのですね。
同心が常に兄の行動に目を光らせているため、兄が暴走しないように気を配り、明るく振る舞って彼らの矛先を交わす。
相思相愛の仲間と会うのは恋の話ではなく、仲間への連絡依頼が主な目的になった。
最終回でようやく利吉とのことを認めてもらい、利吉と二人で旅立った。
仲間の死を機に、第25話以降の終盤は、それまでの明るい作風から一転。
奉行所の厳しい監視下から逃れつつ、裏の仕事を行うという、ハードボイルドタッチな作風となっている。
このように必殺シリーズからみて異色で、かつ途中で大きな作風の変化はあったが、プロデューサーは本作について「視聴率がよかった」と述べているのですよ。
また「次回作の企画がなかなか決まらなかったために、放送が延長になった」と述べています。
各話のサブタイトルは、他の必殺シリーズ作品同様、第1話から最終話まで一定のフォーマットで貫かれています。
本作の場合は「○○大○○」(第5話を除く)と、漢字5文字で通されている。