$HIGH-HOPES管理人のひとりごと(洋楽ロック)

エアロスミスの11年ぶりの新作『ミュージック・フロム・アナザー・ディメンション!』遂に発売!発売を記念して、担当してた時代の裏話その2。

●今だから語れる地獄の裏話2~地獄のプロモ来日編:涙のお蕎麦。

僕がエアロを担当してた2001年『ジャスト・プッシュ・プレイ』の時のプロモ来日。

$HIGH-HOPES管理人のひとりごと(洋楽ロック)

後にも先にもこれほど大がかりで大変だったことはなかったかも。ちょうど3月に発売してその直後の3月末に来日。4月頭までの約一週間弱は一生忘れられないですね・・・。某TV生番組やら某ニュース番組やら某開局記念ライヴイベントとか、発売日直後のナイスタイミングの来日で大型ブッキングの嵐。

しかし・・・
実は来日直前まで何ひとつエアロ側からスケジュールのコンファームが来なかったんです。いろいろ来日を経験してますが、ここまで何もOKがでてない来日は初めて。それも物凄い番組ばかりなわけですから、もう何かあったら坊主にするどころの騒ぎではない。

現場のスタッフやTVの方には「大丈夫です!」なんて断言してたけど、「全然大丈夫じゃなーい!」状況。日本の前にヨーロッパをプロモツアーしてきたのですが、各地で問題勃発してたということだけは情報が入ってきてた。あの時は本当に寿命が縮まる思いで、毎晩寝れない日々・・・ってドキドキして眠れないんじゃなくて、時差の問題、海外やりとり、来日準備で「物理的に」寝れない日々だったんですけど・・・。

もうほとんど「カン」というか「神頼み」というか、半分ふっきれて、もう自分の普段の行いがいいからきっと絶対大丈夫、神様はきっとわかってくれるはず、きっとうまくいくと・・・自分自身を信じ込ませてましたね。根拠のない自信とでもいいましょうか。冷静に考えると危ない人になってたかも。

それにしてもいろいろなことがありすぎてどこから書こうか迷ってしまいますが、まずはTVパフォーマンス系にしましょうか。

大きなTVの生番組が決まってました。パフォーマンスは「JADED」と「ミス・ア・シング」の2曲。

TVのパフォーマンスをする場合は「セット図」や「機材」やTVサイズの音源もしくは映像(分数がわかってなければ演出もできない)などなど事前の情報が絶対必要なわけですが、唯一わかってたのはメンバー含めて総勢なんと約50人が来日するってことと下記の事柄くらい。

●パフォーマンスでは『JPP』のジャケットにあるようなロボット・ウーマンのデザインされた垂れ幕を使う(垂れ幕は別途送られてくる)
●またその実際にロボット・ウーマンを登場させないといけない(被り物や衣装は別途送られてくる)
●楽屋を飾りつける担当が来日する・・・って何それ??
●そして、何十枚にも及ぶプロモライダー=いわゆる楽屋にはこんなの用意しろ、とか飲み物、食べ物、なんだかんだ細かく大量に指示が書いてあるもの。


総勢50人ってのはほとんどツアーのスタッフと同じってことですね。それに楽屋飾り付け担当って何?ステージで踊ってもらうロボットウーマンも探さないといけない。

まずは楽屋

彼らのライダーに基づくと、エアロの楽屋というものは彼らがラグジュアリーにできる「空間」でなくてはならず、飾り付けや照明はもちろん置物やらなんやら??細かい指示が。ふつうのTV局の楽屋だととても対応できそうもないので、どうしようかと。海外でよくあるトレイラーバスとかはOKとのことだったので、探しましたが当時の日本ではなかなかない。そして行き着いたのがキャンピングカー。山中湖に2台置いてある方がいて、それを借りられるかもと。至急写真などを取り寄せて海外へ送ってこれでいいか?と聞くとOK!

当日の朝にキャンピングカーがスタジオ裏手の駐車場に到着。ドーンと2台設置。そして、そこから登場したのが「楽屋飾り付け」担当。ずっしりと小道具を持ち込んで2名でちゃっっちゃと飾り付け。インド風の段通みたいなものとか、サイケな垂れ幕をソファーやいろんなところにかけていく。蝋燭やお香が焚かれ、何やらわけのわからん小物もそこらじゅう・・・あっという間にエアロの楽屋が完成。これはプロの仕事でしたね。いやはや全く違う空間に。

もう一個要求されたのがHOT MEAL。必ず温かいものを用意しなくてはならず。どうしようか悩んだ挙句、コンサート楽屋と同じようにケータリングの方に来てもらうのが一番かと。でも楽屋はキャンピングカーで何にもない駐車場。ってことで4トントラック横付けして、その荷台の中に机並べて、ちゃんと白い布かけて、下から火をつけてできるような温かいお食事だーっと並べて、イタリアンから飲み物から、給仕してくれる方まで(きちんと着飾って)、ちゃんと安全に上れるように簡易的な階段こしらえて・・・これで完璧!さあ食べてくれ!って感じだったんですけど・・・

メンバーの皆さんにお食事用意しましたよ、さあ、いつでもどーぞ!と自信をもって伝えたところ・・・

スティーヴンが

「ん~おそばが食べたいなあ」

「えっ・・・(絶句)」


でもまあ他のメンバーが食べてくれればいいかって思って、スティーヴンには局にあった出前のメニューを見せて、写真を見ながら、これは「なんたらうどん」、「なんたらソバ」とか。
他のメンバーの皆さんが寄ってきた

「おージャパニーズ・ヌードルいいねぇ~!」

「・・・・(涙)」


でも食べたいって言うんだからしょうがない
メンバー全員分ちかくの本当にふつうのお蕎麦屋さんから出前とりました。

ヘルメットにお蕎麦屋さんって感じの白い衣装のおっさんが自転車のってふらりふらりとやってきた。

「まいどー○○庵です。てんぷらそばとたぬきそばときつねうどんと・・・・なんたらとなんたらで、3000円でーす!」

「現金でお支払いしますので、領収書ください・・・」

駐車場のほぼ隣の見事なほどジャパニーズなお蕎麦屋さん。お蕎麦屋さんになんの文句もないんですけど、財布から3000円だして渡すと「毎度ありー!どんぶりはあとで取りに来ますんで」とふつーに言われてなんか不思議な気分に。「あなたの持ってきたお蕎麦とかエアロスミスが食べるんですよ」とも言えず。さっそうと自転車に乗ってお隣りへ帰って行きました。

となりの4トントラックが泣いてるように見えたのは気のせいか。。。

それぞれが何を食べたのかはわすれちゃいましたが、ふつーのお蕎麦とうどんです。それもこんなに安くていいの?ってくらいの。割り箸割って、ラップをとって、おいしそうにすすってました。

その後4トントラックの豪華なディナーはクルーの方とか食べてくれましたけど、海外から言われた通りに用意したのに、蕎麦屋の出前・・。まあ、あったかいもんでしたけど・・・。この切ない気持ちわかりますかね??

本番では素晴らしいパフォーマンスやってくれました!メンバーのみなさんが喜んでくれればそれはそれでよし。せっかく用意していただいたお店の方、わざわざ来ていただいたのにすみませんでした。。。でも一口くらい食べてくれてもよかったのに、なんて。


またまた長くなってしまいましたが。。。結構本番までのやりとりが、これまた地獄だったので、それはお次にでも。「地獄のプロモ来日編:かわいそうなロボットウーマン」へ続く

是非皆さん新作聴いてくださいね!!しかし、あれから11年も経っちゃったんだなあ・・・。

●『ミュージック・フロム・アナザー・ディメンション!』“MUSIC FROM ANOTHER DIMENSION !”
$HIGH-HOPES管理人のひとりごと(洋楽ロック)

【収録内容】
<DISC1>
01. ラヴ XXX…ジュリアン・レノンがバック・ヴォーカルで参加
02. オー・イェー(作詞・作曲:J.ペリー)
03. ビューティフル
(作詞:S.タイラー・M.フレデリクセン 作曲:S.タイラー・M.フレデリクセン・B.ウィットフォード・J.クレイマー・T.ハミルトン) …ミア・タイラー(スティーヴンの娘)がバック・ヴォーカルで参加
04. テル・ミー (作詞・作曲:T.ハミルトン)
05.アウト・ゴー・ザ・ライツ (作詞:S.タイラー 作曲:S.タイラー・J.ペリー)
06.レジェンダリー・チャイルド 1stシングル(6/20発売)
(作詞:S.タイラー 作曲:S.タイラー・J.ペリー・J.ヴァランス)
07.ワット・クッド・ハヴ・ビーン・ラヴ~愛と呼べたもの 3rdシングル(10/17発売)
(作詞・作曲:M.フレデリクセン・R.アーウィン・S.タイラー)
08.ストリート・ジーザス
(作詞:S.タイラー 作曲:S.タイラー・B.ウィットフォード・J.ペリー)
09.キャント・ストップ・ラヴィン・ユー(デュエット・ウィズ・キャリー・アンダーウッド)(作詞:S.タイラー・M.フレデリクセン 作曲:S.タイラー・M.フレデリクセン・B.ウィットフォード・J.クレイマー・T.ハミルトン)
10.ラヴァー・アロット 2ndシングル(9/12発売)
(作詞:S.タイラー 作曲:S.タイラー・M.フレデリクセン・J.ペリー・T.ハミルトン・B.ウィットフォード・Joey & Jesseクレイマー・M.モイア)
11.ウィー・オール・フォール・ダウン (作詞・作曲:D.ウォーレン)
12.フリーダム・ファイター
(作詞・作曲:J.ペリー)…ジョニー・デップがバック・ヴォーカルで参加
13.クローサー
(作詞:S.タイラー 作曲:S.タイラー・M.フレデリクセン・J.クレイマー)
14.サムシング (作詞・作曲:J.ペリー)
15.アナザー・ラスト・グッドバイ
(作詞:S.タイラー・D.チャイルド 作曲:S.タイラー・D.チャイルド・J.ペリー)
―日本盤ボーナス・トラック―
16.シェイキー・グラウンド 
(テンプテーションズのカヴァー)…リック・デュフェイ(G)が参加 
17.アイム・ノット・トーキン (ヤードバーズのカヴァー)

<DISC2>※「デラックス・エディション」(3枚組)のみ収録
01. アップ・オン・ザ・マウンテン
(作詞・作曲:T.ハミルトン)…トム・ハミルトン初のソロ・ヴォーカル曲
02.オアシス・イン・ザ・ナイト(作詞・作曲:J.ペリー)
03.サニー・サイド・オブ・ラヴ(作詞・作曲:S.タイラー・M.フレデリクセン)

[DVD] ⇒Disc 3  “VIDEOS FROM ANOTHER DIMENSION !”
(2012年夏の全米ツアーより最新ライヴ映像4曲+最新インタビュー+ブラッドによるレコーディング中のスナップ・ショット) 
01.セイム・オールド・ソング・アンド・ダンス(ライヴ)
02.オー・イェー(ライヴ) …新曲
03.ラッツ・イン・ザ・セラー(ライヴ)
04.トレイン・ケプト・ア・ローリン(ライヴ)(8/6 L.Aのハリウッド・ボウル公演のアンコールでのジョニー・デップ飛び入り映像!)
・スティーヴン&ジョーのアルバムについてのインタビュー + メンバー個別Q&A
・ブラッド・ウィットフォード撮影によるレコーディング


11月7日発売 日本盤
●デラックス・エディション SICP 3737-9 \4,200(税込) 
初回生産限定盤 CD+CD+DVDの3枚組
★特殊サイズ紙ジャケ仕様(縦長・銀箔加工・8面紙ジャケ)★ポスター封入(スラッシュによるエアロのイラスト絵柄!) 
$HIGH-HOPES管理人のひとりごと(洋楽ロック)

●通常盤 SICP 3740 \2,520(税込)

●「ワット・クッド・ハヴ・ビーン・ラヴ~愛と呼べたもの」MV
http://www.youtube.com/watch?v=d7lCZ0rpH3o

●日本のファンのための史上最高の日本盤パッケージ!詳しくはこちら
http://ameblo.jp/high-hopes/entry-11386398569.html

●ねた満載!エアロスミス日本公式ツイッターアカウント
https://twitter.com/TweetEmotion69