映画「ゴジラ-1.0」 | 観たり、聴いたりした事を、つらつらと。

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映画「ゴジラ-1.0」を観てきました。ネタバレなしです。

最近のゴジラ作品は必ず劇場で鑑賞する事にしています。


2014年公開、エドワード・ギャレス監督の「GODZILLA」はハリウッドらしい迫力のVFXで、原作ゴジラへのリスペクトも忘れない良作でした。
その後展開しているモンスターヴァースも、怪獣映画らしい大味さが凄く楽しく、来年の新作「Godzilla×Kong:The New Empire」への期待も高まります。

2016年公開、庵野秀明監督の「シン・ゴジラ」は日本初のCGゴジラでしたが、程良く特撮感を残し、庵野監督のマニアックなこだわりも楽しく、日本人が共感できる「震災」というテーマを上手く怪獣映画に落とし込んだ野心作でした。

さて、山崎貴監督の「ゴジラ-1.0」はどうなるのかなと、期待と不安が半分で劇場に向かいましたが、結果から言うと凄い作品でした。
まず、CGで作られたゴジラのクオリティが物凄く高く、日本のVFXはここまで来たのかと嬉しくなってしまう程の出来栄え。ハリウッドの1/10にも満たないであろう予算でよくぞここまでと思いました。
物語に関しては触れませんが、戦後の日本がゴジラという新たな「戦争」にどう立ち向かうか、特攻から逃げ出し生き延びた主人公、敷島の葛藤を描く骨太のストーリーは非常に見応えがあり、満足度の高い物となっていました。
IMAXとDolby Atmosで鑑賞しましたが、ゴジラの咆哮を浴びにもう一回くらい劇場に行きたいですね。次は4DX?

僕は「怪獣特撮」が大好きです。精巧なミニチュアで作られた虚構の箱庭的世界。その中で暴れるどこか愛嬌を感じさせる着ぐるみゴジラの重量感。そこから醸し出される予期しないリアルさが楽しいのです。
この伝統芸能的な文化は失なって欲しくないと思います。今後製作されるゴジラが全てCGでコントロールされる様になって、着ぐるみを手放す事になるのかと思うと一抹の寂しさを覚えますが、今回のCGゴジラの圧倒的存在感は素直に楽しかったのです。
「CGに関してはハリウッドに敵わないよ。でも特撮は手作り感が醍醐味だから比較する物じゃないよね」という特撮ファンが何となく感じてしまっていたハリウッドゴジラへのコンプレックスをも払拭するクオリティ。
12月から全米公開ですが、本家日本産の怪獣ゴジラがアメリカでヒットしたら痛快ですよね。期待してます。