どうも、おと虫です。
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そんな、あなたへライフスタイルのエッセンスになりうるヴィンテージのような音楽を今日もご紹介いたします。
今日、ご紹介する作品はこちら。
バーダル・ロイの「アシル・バッド」です。
1960年以降、ジャズ界によりインプロヴィゼーションを基調としたフリージャズが生まれ、それが、スピリチュアルな部分に結合して行った流れが出てきて、そのなかに生まれたのが他国の音楽との融合という流れが生まれたんですね。
その中で、とりわけ異彩を放っていたのが〈インドジャズ〉といわれうものです。
ジョン・コルトレーンがインドのラーガをモードの一つとしてジャズのアドリブにとりいれ、モードジャズの枠を広げた成果を次々に発表。
同じころ、ドン・チェリーはインドやジャワを旅し、根源的な音楽を探求してスピリチュアルな精神回帰を現実のものにしていったわけですが、なぜそのようなカルチャーが生まれていったかというと西洋文化の当時の社会的背景に起因するところが大きかったのだと思います。
ベトナム戦争をきっかけにカオス化していった西洋文明に、そこへ東洋への精神性が融合するのは自然な流れだったのでしょう。
今日、紹介するバータル・ロイは当時の東パキスタンの生まれで、インドの古典打楽器であるタブラ奏者なんですが、渡米しNY大学に通いながら、インド・レストランで演奏をしているときに数々のアーティストとセッションをし、注目を浴びていったアーティストです。
セッションしていたアーティストのそのなかに、ジョン・マクラフリンがいて、二人は無二の親友になります。
その繋がりから、デイヴ・リーヴマンやアイアート・モレイラらとレコーディングセッションを行うようになり、そんな中マイルス・デイビスから声がかかるようになって、一気に知名度を上げるわけです。
その後も、ファラオ・サンダースやロニー・リストン・スミスらのレコーディングにも参加するようになっていくわけですが、元々、趣味から始めてそれを突き詰めていったら、成功していったストーリーは現代の我々のロールモデルとして通用する部分がかなりあると思います。
本作は、元々はリーブマンとリッチー・バイラークが来日公演を行ったおりに、吹き込まれた作品で、リーブマン名義の作品になるはずだったんですが、本作を録音した直後にリーブマンがレーベルを移籍したことで、バーダル・ロイの初リーダ作となった作品です。
本作が、素晴らしいのはこれ見よがしなインド・ジャズにしていないところです。
ロイによって持ち込まれたインドのリズム・コンセプションと、ジャズの和声概念やアドリブが無理なく自然な流れで結合しているんですが、それは色々なファクターの取捨選択をし、結合を緻密に構造化した結果が実を結んだのだと聴くと感じます。
ジャズの奥深さを堪能で見る見事な一枚ですので、是非聴いてみてください。
今日はこの中から『Sun King』をご紹介しましょう。
今聞いても、古臭さを感じない、芸術性の高い作品です。
最後まで、ご覧いただきありがとうございました。
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それでは、次回またお会いしましょう。