【ジャズ入門】Anthony Williams/Spring【神童】 | ongaku:キョウノイチマイby『飄逸庵』

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どうも、おと虫です。
ご視聴いただきありがとうございます。

本日、取り上げるのはこれ。

アンソニー・ウィリアムズの『スプリング』です。

アンソニーと呼ぶよりも、トニーの方が一般的なので、ここからはトニーと呼びましょう。

若くしてブルーノートの名セッションに参加した
神童トニー・ウィリアムズの2作目です。

彼が脚光を浴びるきっかけになったのが、
マイルス・デイビスのコンボに17歳の時に参加したことでした。

この『スプリング』は、マイルス・コンボで共演したウェイン・ショーターやサム・リバース、
ハービー・ハンコックと作り上げた『新主流派』を代表する名盤です。
そして、全曲、トニーのオリジナル。

ここで、トニー・ウィリアムズの
ことをざっくりと紹介しておきましょう。

若いころから、
ジョニー・ハモンド・スミスサム・リバースと共に活動をしていて、1962年、彼が16歳の時に、
ジャッキー・マクリーンにスカウトされてN.Y.に移り住んで活躍の幅を広げます。
翌年の1963年にはマイルス・デイビスの、いわゆる「黄金のカルテット」のメンバーに抜擢され1969年まで在籍します。
 

17歳から23歳という一番多感な時期にマイルスのドラムを担当しているんですから凄いですよね。
 

そのさなか、19歳で本作をリーダーとして、しかも全曲オリジナルをリリースする訳ですから、まさに神童。
 

初期はマックス・ローチを彷彿させる正統派スタイルでしたが、本作を発表した60年代半ばからかなりフリージャズへと
傾倒していきます。


彼の持ち味は何といっても、「高速の4ビート」


マイルス・グループ時代の同じ曲を、年を追うごとに聴くとその違いは一目瞭然です。
 

当時、ハイハットを踏まなかったので、マイルスから「ちゃんと、ハイハット踏めよ小僧!」とやかましく言われていたそうです。


マイルスのあの目力で言われたら怖いよね。

70年代に入ると、彼はロックへの傾倒から、ジョン・マクラフリンラリー・ヤング、プログレのGONGなどで活躍したアラン・ホールズワース
そしてご存じクリームのジャック・ブルースらを迎え、自身のグループ
ライフタイム」を結成。
クロスオーバー・ミュージックの先駆けとなります。


ローリングストーン誌が選ぶ「史上最も偉大な100人のドラマー」では第19位にランクインしています。


日本での人気も高く、
ナベサダやヒノテル、
本田竹広らとの共演でも評判になりました。
1997年、胆のうの手術をした後、心臓発作でこの世を去ります。享年51歳。
早すぎる死でした。