1971年作、ジェームスの3枚めのアルバム(1作目はアップルから出した『James Taylor』(1968)だが、事故やら当時のアップルは色々あって混乱していてそれでかどうかは定かでは無いですが翌年にワーナーに移籍。なので移籍後としては2作目)。
1970年の『Sweet Baby James』の方が若いときは好きだったんだけど40代に入ってからは本作の方がなんか、来るものがあるんですよね。
若い頃は恐らく彼の代表曲でもある『Fire and Rain』がしっくり来てたんですよ。彼の友人の自殺を綴ったって所が若い時のなんか悲愴感っていうか、アンチリズムっていうか、まぁ今思えば一種のカッコつけですよ。
しかも、「本作ではキャロル・キングの『君の友達』くらいしかねぇじゃん!」みたいな浅い聴き方しかしてこなかったんですね。偏見ですよ。穿ってますよ。
しかしね、これがスルメイカの様に噛めば噛むほどいいんですよ。なんか、達観してんじゃん的な演奏と歌い方でね。
しかも、セッション小奴ら楽しんでやがるってのが本作の方が強いんですよ。バックとの掛合いが非常にいい!目に浮かんできますよ。ピアノのキャロル・キングが母性的でありながらも凄くサディスティックなしかけ方をしてきたりね。ドラムのラスがここっ!てなタイミングでない砂ドラミングしたり、ベースのスクラーはすかして淡々と弾いてくるし。
兎に角聴いてて楽しくなる1枚です。
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