米国で世界初挑戦の〝サラリーマンボクサー〟阿部麗也が「ロペスをぶっ倒して勝ちます」 サンスポ
> プロボクシングのＩＢＦ世界フェザー級タイトルマッチ（２日＝日本時間３日、米ニューヨーク州ベローナ、ターニング・ストーン・リゾート＆カジノ）の会見が２月２９日（同１日）、当地で行われた。世界初挑戦する同級１位の阿部麗也（３０）＝ＫＧ大和＝は「ぶっ倒して勝ちます」とＫＯ勝利を宣言した。３度目の防衛を目指す王者のルイスアルベルト・ロペス（３０）＝メキシコ＝と対戦する。
「ロペスは強いチャンピオンなんで、自分がフェザー級でナンバーワンだっていうことを証明する日になる」
会見後にはフェースオフを行い、右手でがっちりと握手を交わした。２日２４日に渡米し、ターニング・ストーン・リゾート＆カジノのフィットネスルームや、ボクシングフィットネスジムのＣＮＹボクシングアカデミーで調整。現地は２月２８日から大雪で外は一面雪景色。気温は氷点下だが、減量をいつもより少し早めに進めており、フェザー級リミットの５７・１キロは既に射程圏内だ。「初めてのアメリカで移動時間も長かったけど、順調に調整はできていて、日本で試合をするとき以上に調子が良い」とコンディションも過去最高レベルだという。
自動車関連の部品などを生産する会社に勤務する〝サラリーマンボクサー〟。今やスポンサー企業の支援を受けて、ボクシング一本で生活することもできるが、無名時代から応援してくれた会社への恩義もあり、あえて二足のわらじを履いている。阿部が王座を奪取すれば、日本ボクシングコミッション公認の日本ジム所属男子世界王者は９９人目となり、区切りの１００人に王手となる。
米国で世界フェザー級王座を獲得すれば、１９６８年９月に米カリフォルニア州ロサンゼルスでＷＢＡ世界同級王座を奪取した西城正三（協栄）以来、約５６年ぶり２度目の快挙。同級では元世界３階級制覇王者の長谷川穂積がＷＢＣ世界同級王座から陥落した２０１１年４月以来、長らく日本選手が王座につけていない。「日本でたくさんの人が応援している。勝利を日本に持ち帰ることが最大の恩返しだと思っているので、ロペスをぶっ倒して勝ちます」。２人の息子の父親でもある阿部がＫＯ勝利で世界王座を奪取することを誓った。
対するロペスもサングラスを着用して会見に出席し、フェースオフ時にはニヤリと笑うなど余裕を見せた。「準備はできている。リングに上がるのが待ち遠しいし、試合が今夜だったらと思う。彼は後ろ向きに闘うのが好きなタイプだ。つま先立ちが好きなんだ。彼は動き回ろうとするけど、チャンピオンになりたければ闘わなければならない。だから、彼が出てくるのを待って、ノックアウトするつもりだ」とこちらもＫＯ勝利を宣言した。
