[ふいに無性に]ビートルズ ♫サムシング の崇高に惚れる | ボクシング&ロック野郎 higege91の夜明けはまだか?

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人生の曲がり角に遭遇したボクシング&ロック・マニアhigege91。暇を見つけてはホール通い。ああ、俺は戦っているか!? ああ、俺は俺の求める『俺』に近づいているのか!?




今日の「ふいに無性に」は…







ビートルズ


♫サムシング





1969年発売のアルバム「アビーロード」に収録の、ジョージ・ハリスンによる珠玉の名曲




ジョンとポールという、2人の天才の影にあったジョージが、ついに第三の男から、ジョンとポールに並び賞賛される神域の存在になったと、誰もが真に認めた一曲がこれ…かと


ジョージの残したあらゆる作品の中にあって、もっともジョージの本質が凝縮されてる…と感じるなぁ


そのやわらかさ、その繊細さ、その美しさ…


格別すぎる、透明感…


これです、これこそがジョージ・ハリスンです、と呼べる一曲に間違いなし


これ、ギターで作った曲…に間違いないと感じるわけだけど


あのね


KeyはCなんだけど…



これを基軸に…


C→CM7→C7→F→EM 


とくる


この、C→CM7→C7の流れ…こそ、やばい


あのね、抑える指が一つ減って、一つ増える…だけの流れなんだ


まぁ、分かりづらいかも知れないけど


僕の主観的イメージなんだけど…


水面にちいさな水滴が落ちて、その波紋のわずかな揺らぎから響くささやか過ぎるメロディを奇蹟的に捕まえた…というか


なんというか


あまりに柔らかくて形さえ保てないようなメロディを、手ではなくて、心とか魂を介して繋ぎ止めた…というか


つまり、「奥義」とか「神業」とか、そういう「神域」がここにある…かと感じるわけであります


指が一つ離れ、指が一つ帰ってくる…だけなのに、このあまりに美しすぎる「旋律」が内包されていた…という奇蹟に、僕は打ち震えるわけ


「芸術」ってこういう揺らぎとか振動とか…なんか、そういう「普段からそこにあるに気がつけないもの」の中に忽然と現れるんじゃないかなぁ〜⁇  と


ギターを齧ったことある方ならわかると思う


あの ♫サムシング が、これだけのこと…⁈ でできている、という衝撃


コピーしたらマジで焦ると思う


たったこれだけ⁇ という脅威の崇高がある


もうさ


ジョージ・ハリスンの最高傑作はこの ♫サムシング で決まりだと思う


で、ジョージは前作「ホワイトアルバム」に自身の傑作の一つ、♫ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス を残していたわけね


たぶん


♫サムシング が存在しなければ、こっちがジョージの最高傑作になっていたのかな、と思う


けど、♫ホワイル・マイ・ギター〜 のギターソロはエリック・クラプトンが弾いているのは有名な話





ざっくばらんに言えば、ジョージには弾けなかった


もちろん、なんでもいいならば弾けますよ、もちろん


じゃなくて、♫ホワイル・マイ・ギター〜に相応しいギターソロを編み出せなかった…と


クラプトンのギターはビートルズの全ての楽曲の中のギターソロプレイの中で、1番素晴らしいモノかもしれない


いや、ロック史上、最高のギターソロの一つかも知れない


まさに、目に浮かぶほど、ギターが「咽び泣く」


その圧倒的なる表現力は追随を許さない域にある




んで、ここから先は僕の妄想よ


ジョージはあの自身が書いた名曲を、自身のギターソロをはめた上で「超越したい」と考えていたのではないか⁇


ギタリストとしての「矜持」が、まさに、弾かせたのが、♫サムシング のギターソロだと思う


ジョージのギターはニュアンス系であります


ぶっちゃけ、技巧性はほとんどない…と言える


で、この ♫サムシング のギターソロは初心者向けである


難しさはほぼない



ここにジョージが極めんとした「真髄」がある


無駄を全て削ぎ落とした先の、本質だけが残された美しさ…が表現されている、と思う


いわば、「俳句的」というべきか⁇


必要最低限を残し、それ以外を削りに削り落とした


いわば


「核心だけの音」


まさに


そう、「研磨の果て」の境地


むむむ


さらに言うなれば…


♫サムシング とは…


ジョージ・ハリスンのその血肉さえも削ぎ落とした果ての、究極的なる核心、「凝縮の全身全霊」なのだと


ううむ


いやぁ


語った語った


^_^


また、サビのコード進行も焦る


あまりに微細なる変化を掬い上げた奇蹟の名曲…だと思う


さざなみ と 波紋 を僕はたびたび連想する


そこは「無音」の場所のはずなのに、なぜか、♫サムシング が聴こえてくる


この傑作から派生した僕のイメージは、あまりに繊細にして深淵…


そして


ふわっとしながら、しかし、はりつめながら、永遠に輝き続ける



さて、ビートルズの楽曲でもっともカヴァーされたのはポールの ♫イエスタデイ で、その次は、この ♫サムシング だという


いやぁ


このエピソードもグッとくるのう


御愛読感謝