2016 12 30 有明コロシアム ボクシングフェス2016
来ましたっ
年末恒例世界戦ラッシュ
ということで、テレビ観戦随時更新したいと思いますっ
僕の戦前予想は『八重樫選手の中差判定勝ち』 & 『井上選手の大差判定勝ち』 でありますが、果たして…
先ずはロンドン五輪金メダリストの世界前哨戦であります
ミドル級10回戦
村田諒太×ブルーノ・サンドバル
序盤 ガードを高く掲げてにじり寄り強打する村田 サンドバルは柔らかいボクサースタイル 手数ではサンドバルが優るも、打ち下ろしの強打は村田 が、単発が多い 村田はジャブが機能しない サンドバルのジャブ~アッパーのコンビネーションがいい なんとなく封じ込められた印象
…と3R 村田が右を捻じ込むとクリンチに逃げたサンドバル と、ここでもつれるようにマットに倒れ込む
レフェリーはスリップ扱いに(恐らく)しようとサンドバルの腕を引いて立たせようとするも、しかし、サンドバルの足は立ち上がることができないほどの千鳥足
不意に、ここからカウントが始まり、サンドバルは二転三転してのたうち回る
で、あまりにわかりやすいほどのクラクラのサンドバルを見かねあレフェリーは腕を交錯
TKOで決着
さて、村田選手、キッチリ倒しましたが、しかし、スピードのある技巧派、柔らかいタイプのジャバー系には苦しまられそうな不穏はどうしてもぬぐえないか?
やはり、村田選手が世界を獲るには、ゴリゴリと締め付けるようなラッシングが最も脅威的な武器になりますからこれに特化するスタイルを磨き上げて欲しいですねぇ
いい勝ち方でした
フェザー級10回戦
清水聡×カルロ・デメシーリョ
序盤 長身痩躯のサウスポー ロンドン五輪銅メダル獲得の清水が前に出ながら細かくパンチを見舞う デメシーリョはフルスイングの強打を惜しみなく放って対抗 デメシーリョの思い切りのよい強打が清水を脅かしている印象も、危険な被弾はない清水、じわじわ前に出ながら有効打を量産
3R 清水、デメシーリョをコーナーに詰めて連打連打 極めつけの右フックカウンターが炸裂 これでテンカウントっ‼
長身痩躯の変則ボクサー 清水選手、素晴らしい勝ち方でしたっ
先ずは国内タイトルか東洋太平洋を獲って欲しいなぁ
世界はそこから…ですよねぇ
IBF世界ライトフライ級タトルマッチ
チャンピオン 八重樫東 24W12KO5L
×
挑戦者 同級8位 サマートレック・ゴーキャトジム 31W12KO5L
ミニマム~フライ~ライトフライと3階級制覇を果たしたお父ちゃんボクサー 八重樫選手のV2戦は14連勝中のタイ人が相手
33歳にして怪我と手を切れない八重樫選手は今後、どの戦いも試練となることは間違いないでありましょう
果たして、今回も満身創痍となってしまうのか?
1R 両者右構え 距離の探り合い つばぜり合い 互角 10-10 (すいません 優劣つけられなかった)
2R 距離は八重樫が操っているよう 出入り自在にして、コントロールもできている 明確ではないが… 八重樫10-9
3R 無策には打ち合わない きれいなボクシングを意識していることが明白になっている八重樫 明確な有効打はないが、主導権は握っているのは八重樫か? 八重樫10-9
4R サマートレックの右が命中も単発 八重樫は危険な打ち合いには身を投じない サマートレックがにじり寄る 大きな右の打ち終わりに右カウンターを打ち込む八重樫 サマートレック10-9
5R 明確に振り分けづらいなぁ これって公式採点はどうなっているのかなぁ? ううむ 互角10-10
6R 八重樫のジャブと左ボディーが的確 さらにアッパーも捻じ込めた 八重樫10-9
7R 開始早々、頭をつけての打ち合い 八重樫が攻める サマートレックの左ボディーに合わせて右アッパーをカウンター 明確なラウンド 八重樫10-9
8R 八重樫のコンビネーションがサマートレックにロープを背負わせる 主導権は完全に握っている 八重樫10-9
9R 八重樫がにじり寄りロープを背負わせる 八重樫のボディー打ちが火を噴く 八重樫10-9
10R 危険を冒すことなく、打たせずに打つ展開を構築し続ける八重樫 サマートレックの大味なる一発さえ喰わなければ問題ない 冷静なる戦術 ロープを背負わせ左アッパーを痛打する八重樫 八重樫10-9
11R 八重樫が荒々しく攻めたてる 右アッパー3連打も明確 八重樫10-9
12R 後のないサマートレックと敢えて打ち合い 連打ラッシュ 一気にコーナーに追い詰めて右強打を見舞うとレフェリーがサマートレックを抱えてTKO決着を宣言
勝者、IBF世界ライトフライ級チャンピオン 八重樫東~ V2達成‼
さて、苦戦も想像してましたが、今回はいつかのエドガル・ソーサ戦のような打って離れて駆使の自在のボクシングを体現できましたっ
次は怪我で苦しんでいた間に誕生してしまった暫定チャンピオンとの王座統一戦になるのかなぁ?
ぜひ、今回のように、綺麗に勝ち続けていただきたいですねぇ~
あ~ よかったぁ
WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ
チャンピオン 井上尚弥 11W9KO無敗
×
挑戦者 同級10位 河野公平 32W13KO9L1D
天才・怪物VS雑草ど根性による世界戦っ
あらゆる部分で日本歴代屈指の美しさと鋭さを兼ね備えた天才に挑むは、延々たるラッシングとど根性が武器の泥臭き元世界チャンピオン
どちらも応援したいので、結果をただ無心で受け入れる覚悟で観戦いたします…
1R 両者右構え ジャブで突き放す井上いに対してガードを掲げ、背を丸めて隙をうかがう河野 ボクサーファイター型の井上とラッシャー型の河野 と河野のラッシュにどよめく 井上のボディ打ちに河野が下がる ぐぬぬ 河野10-9
2R 河野猛ラッシュ‼ が、これを凌いだ井上が中間距離からクリーンヒット 河野の大きなフックが井上を襲うも 井上のボディー打ちに河野が後退 井上10-9
3R 井上のワンツーに河野が強襲 過去に1度もKO負けのない河野だが井上の的確なる攻勢に苦しい展開 強烈なる右ショートが命中 井上10-9
4R 玉砕覚悟 と試合前に明言した河野が攻める が、井上は冷静にいなす 荒々しく懸命に攻める河野に冷酷なほど鋭いパンチを打ち込む井上 左ボディー 右強打が炸裂 井上10-9
5R 懸命に、懸命に、ひたすら、懸命にぶつかってゆく河野 そのパンチが井上の顔面に炸裂っ が、浅い 井上、ここは冷静にボクサースタイルで再構築 ここは河野の10-9っ‼ 感涙の河野のラウンドとしちゃいます
6R 開始早々 河野ラッシュに応戦した井上っ‼ 河野が大きく右を振りかざしたその刹那、その接近戦の最中、井上の左カウンターが炸裂っ‼
河野、しりもちをついて背中からリングに沈む
…が、河野、立ち上がった
しかし、意識はまだ混濁している様子
あぁ、河野、河野、河野ぉ~…
お嫁さんに、「井上君だけはやめた方がいい」と言われて、発奮したという元世界チャンピオンよ…
あぁ、再開、再開するのか…?
その再開直後、河野の視線は宙を泳いでいるように見えた
若き天才、怪物と呼ばれるチャンピオンは容赦なく、36歳の雑草ボクサーに、一気に止めを刺した
その連打の前に、過去1度もKO負けを喫したことのない36歳はリングに再び沈むと、レフェリーは試合終了を宣言した…
23歳の天才が、36歳の雑草を駆逐した…
勝者、WBO世界スーパーフライ級チャンピオン、井上尚弥~っ‼
あぁ、いい試合だった
そう、井上優位は確実だと誰もがわかっていたマッチメイクではあった…が、しかし、それでもなお多くの皆さんが期待に胸を躍らせることができたのは、河野公平という地味ながら、しかし、懸命に戦うことでその「気持ち」を体現できるボクサーに愛着があったからなのだ
河野選手には失礼かもしれないが、しかし、いい負け方だった
最高の負けっぷりであった
その生き様、その想い、その雑草魂…
確かに届きました
本当に、本当にありがとうございます
そして、勝者となった井上選手
本当に、本当に強かったなぁ~
日本における、過去歴代世界チャンピオンの中でも史上最高のボクサーとして語られる存在に近づいております
来年はロマゴン戦、実現する可能性大であります
近づいている…
日本ボクシング史に燦然と輝く、神々しき瞬間が近づいている
その足音が聞こえてきている…
そんな気がしております
そして、最後に、改めて、あぁ、河野選手、最高のラッシュだったぜっ‼
御愛読感謝
つづく