>米国シカゴのUICパビリオンで、現地時間の15日、WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチとして、河野公平(34=ワタナベ)vs亀田興毅(28)の12回戦が行われた。
【フォト】試合後の亀田と河野
亀田が日本ボクシング界から追放処分を受けていたため、この試合は当初から海外での開催が模索されてきた。一度は白紙になり、一度は延期になったこの試合の前日計量。両者が並んでの撮影の際、プロモーターに睨み合いを指示されると、亀田は自身がテレビCMに起用されているチョコレートバーを河野に手渡した。ボクシングファンでなくてもその名が知れ渡ったヒールらしい挑発パフォーマンスだが、印象に残ったのはむしろ、何の気なく受け取ってしまった河野だったかも知れない。
「俺におじけづいていたし、まさか受け取るとは思わへんもん」
直後の囲み会見で呆気に取られていた亀田。こうした王者への“茶化し”は試合発表中の乱入時からあったが、河野は口下手でお返しするようなユーモアを見せられない。しかしこのやり取りは、亀田が虚勢を張り、河野がリラックスしているようにも見えていた。
そもそもこの試合は、亀田が勝つと思われた試合だった。それが数字で示されたのが海外でのオンラインカジノのオッズ。最終的には6対1まで縮まったが、9対1で挑戦者の亀田有利と出た試合だったのだ。ところが有利を知った亀田は「負けろと思われているほうがラク」と否定的で、河野は「そのほうが燃える」と肯定的。さらに「じゃあ自分に賭けちゃおうかな」と真剣に考えた様子さえ見せていた。
試合では、まずは亀田が左ストレートを叩き込んだ。「こんなにパンチが重いとは思わなかった」と焦った河野だが、気を取り直して得意の接近戦に身を投じていく。
勝敗を大きく左右したのは2R。亀田に左ボディブローで肝臓をえぐられた河野がダウン寸前に追い込まれ、相手の腕を抱えて必死にしのごうとする。ここで執拗なボディ攻めに入った亀田は、うっかりローブローを河野に当ててしまった。倒れた河野に裁定はスリップ。小休憩が取られたことを河野は「腹が効いていたので、むしろラッキーブローだった」と試合後に打ち明けている。
ローブローの減点は取られなかったが、再開直後、河野が会心の右ストレートで亀田からダウンを奪いキャンバスに沈めた。続く3回には、亀田が頭の低さで立て続けに減点を2度与えられ、これが両者の精神状況を大きく揺さぶったようだ。
中盤以降も両者はやや荒々しく、時にフットワークを刻みながら打ち合いを続け、現地の記者たちも「コイツらは何発のパンチを出そうとしているんだ!」と感嘆したほど。
そのなかで、河野はバランスを崩すシーンが多く、亀田は左目の上を大きく腫らしていたため、採点にどう響くかと読みづらかったが、採点では、115-109、116-108、113-111。3者とも河野の防衛を支持する結果となった。
判定後は挑戦者から歩み寄って、リングで握手をかわした両者。控え室の前で亀田は「この試合で辞めるつもりだったから、いい試合ができてよかった」と選手引退を表明した。河野は「死に物狂いで戦って、勝てたからにはまた海外で戦いたい」と野心を燃やしながらも、「そういえば帰国便、亀田君と一緒なんですよ。大丈夫かな」とリング上とは一変し、再び引っ込み思案な素顔に戻っていた。
…みなさま、結果は御存知のとおりでございます
先ずは、無事、我々の宿願たる亀田興選手の打倒を果たした河野選手を讃えさせていただきたいと思います
ありがとうございますっ
もっとも、実力的には当然の結果、現在の亀田興選手の実力は日本ランカー未満というのが僕の見立てでありますが、そのワリには頑張ったと思います
足を使って遠距離からチョンチョンと軽打とボディ打ちで微妙にポイントをさらう作戦で来るものと思っていましたが、足を止めての密着接近戦を選択してきたのは予想外でしたが、結果的にはそのどちらの戦術も通じなかったでありましょう
34歳でありますが、しかし、脂の乗ったチャンピオン河野選手の気迫と肉体は円熟の極みに達しており、延々たる止まらない手数と突進は、かつての日本チャンピオン時代に劣らぬ勢いを湛えておりました
亀田興選手は河野選手を舐めていたわけではないでしょうが、まだ、組しやすし、と考えていた節はあります
河野選手を除いた同階級の世界チャンピオンは破格の実力者ばかり…
井上選手に、クアドラス、テテ…
天地がひっくり返ってもまず勝てないであろう猛者たちしかおりませんねぇ
まぁ、はっきり言って、現日本チャンピオンの石田選手にも間違いなく及ばないであろう亀田興選手は引退を公言したようですが、その言葉こそは、まさに、文字通り、自分の実力と衰運を実感しているように聞こえましたねぇ
‐‐‐もう、この先はない
本物の実力者には勝てない…ということを骨身に染みているからこその言葉でありましょう
しかし、これであっさり引退ではなんだか物足りない…ような気もしますが、「3階級制覇」の字面的偉業を誰も評価せず、全くと言っていいほど惜しまれることもなく、批判と蔑みに晒されたまま消え行く亀田興選手でありますが、まぁ、去り行く者を鞭打つのもいかがなものか? とも思いますので、とりあえずは「さようなら」とだけ申し上げたい
しかしながら、いただいたコメントにもありましたが、亀田興選手にとってはベストファイトだったかもしれませんねぇ
まともに戦った数少ない試合に見えました
っていうか、そういう試合が少なすぎですが…
河野選手は「これで死んでも仕方がない」という悲壮なる決意でリングに上がったそうですが、その気迫と闘魂は爆発、まさに決死の覚悟の戦いぶりでありましたねぇ
よくぞ貫いたっ
その誠実、美しかった
取り急ぎ、更新っ
仕事に出ます!!!
御愛読感謝
つづく