生観戦!! 「赤穂×白石」 下田再起戦、亀海前哨戦 | ボクシング&ロック野郎 higege91の夜明けはまだか?

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人生の曲がり角に遭遇したボクシング&ロック・マニアhigege91。暇を見つけてはホール通い。ああ、俺は戦っているか!? ああ、俺は俺の求める『俺』に近づいているのか!?

12月3日 「ダイナミックグローブ」 後楽園ホール


ボクシング&ロック野郎    higege91の夜明けはまだか?


東洋太平洋スーパーフライ級タイトルマッチ


チャンピオン 赤穂亮 16W10KO2D

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挑戦者同級1位 白石豊土 21W10KO5L1D


12回戦の長丁場、その試合中盤、レフェリーはあるラウンドインターバル、ついに挑戦者陣営へ訪れた…


鮮血に染まった挑戦者白石選手の「傷」の様子を確認にやってきた…


パンチ力、スピード、センス…


こう申し上げては大変胸が痛いが、そのどれをとってもチャンピオン赤穂選手に軍配があがりそうなことは、試合開始のゴングが鳴った瞬間に、多くの観客の目にもハッキリ映ってしまったのではなかろうか…?


が、しかし、これがタイトルマッチ初挑戦だという挑戦者の全身から漲る「闘気」、その「気迫」たるや尋常ならざる『決意』と『覚悟』が滲み出ている…


そう、その一瞬も緩むことのない挑戦者の真一文字に結ばれた唇と、その鋭い眼光から僕が見て取ったのは、まさに…


---腹の据わった男の境地…


としか表現できないほどの、究極的なる、悲壮感であった…


試合開始直後から飛び出した挑戦者は、かつてスパーリングパートナーを勤め続けたという、元WBA世界フライ級チャンピオンの坂田健史選手を髣髴とさせる前進ラッシングでチャンピオン赤穂選手の懐の奥へ奥へと潜り込んで行く…


それを迎え撃つチャンピオンの強烈なる左フック、さらに不意に突き上げられるアッパーカットが挑戦者のガードを砕く…が、巨岩の如き決意の塊と化した挑戦者はまったく怯む気配はない…


両者、その立ち上がりからボルテージは最高潮、スタミナ配分無視の「殴り合い」の極地へなだれ込む…


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挑戦者の、あとさきなぞ、全く心配無用の前進アタックにチャンピオンはやや気圧された印象を受けるも、が、しかし、互角以上の見栄えの良いハードパンチを繰り出してポイントは譲らない…


これは世界戦同様の、長丁場の12回戦の東洋太平洋タイトルマッチ…


坂田2世とも評される挑戦者には、無尽蔵なるスタミナが蓄えられており、チャンピオンはこのハイペースに合わせて大胆なる強打を繰り出さねば返礼しきれないようにも見え、最終盤まで試合がもつれた場合、挑戦者のゾンビの如き執念がチャンピオンを根負けまさせるまで追い込む可能性を孕んでいるようにも見えた…


…が、そんな気迫の塊と化した挑戦者の頭部(恐らく)をチャンピオンの拳が切り裂き、おびただしい出血に挑戦者は苛まれることになってしまう



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喰っても喰っても全くその表情は怯むことなし、挑戦者はの悲壮感溢れる『決意と覚悟』は尋常ならざる境地へと到達していた…


折れない、これは絶対に挑戦者の心が折れることはないに違いない…


観客の僕が、そう断言できるほどの挑戦者の「前進ラッシャー戦法」がチャンピオンにロープを背負わせる…


感極まった観客の興奮がリングを包む…


しかし、チャンピオンのヒッティングと裁定された挑戦者の顔面を覆う出血量は半端ではない…


いつストップされてもおかしくない状況ともいえた…


東洋太平洋タイトルマッチお馴染みの4R終了時の採点発表では、一者がドロー、2者がチャンピオン優位とつけた…


激闘は続く、延々と繰り返される挑戦者の前進と、それに応えるチャンピオンの強打強襲…


が、中盤以降、単調なる挑戦者の前進ラッシングをチャンピオンが捌き始めた印象が残る展開に…


ポイントはチャンピオンに流れ始めるも、しかし、鮮血に染まってもなお、全く動じることなく、自らの夢へと一心不乱にパンチを繰り出しながら前へ前へと挑戦者は前のめりに走りつけた…


この、劣勢なる挑戦者の「不動なる山の如き覚悟」の猛々しさに、僕の心は震えた…


チャンピオンもその1ミリたりとも逸らされることのない、全く揺れない挑戦者の鋭き眼光に驚愕せずにはおられなかったのではないか…!?


そう、あの技巧派の名世界チャンピオンであった、ロレンソ・パーラに挑戦し、その世界戦序盤の僅か2Rで顎を砕かれ、そしかし、その溢れ出る鮮血を飲み込み続けながらフルラウンド戦った坂田健史の「血統」を受け継いだ挑戦者の猛アタックであったが、8R終了後のやや劣勢なる採点発表後の9R開始間もなく、ついにレフェリーによって、その機関車の如きエンジン機関の停止を命じられてしまった…


9R、1分24秒、負傷TKOにて、挑戦者はもう前進することを許されず、チャンピオン赤穂亮選手の初防衛達成…となり、このタイトルマッチの幕は下りた…


チャンピオンの赤穂選手、挑戦者白石選手と同門である日本チャンピオンの佐藤洋太選手との戦いが一旦は決定するも、しかし、自身の拳の骨折により休養期間を設けずにはおられなくなった経緯も含め、勝負の一戦でありましたが、佐藤選手の兄弟分とも言えるランク1位の白石選手を撃破しての指名試合クリアは復活の狼煙を見事に上げた…と言えますでしょうか?


が、しかし、白石選手の直線的なラッシュに対してロープを背負って差し込まれた場面も多く、課題も残った印象か…?


それにしても、観客の多くが白石選手の「決意」溢れる戦いぶりに胸を打たれたことでしょうね…


敗れてなお、しかし、その勇姿は実に神々しかった…であります!!!


両者、ナイスファイト!!! でありました…


下田、復活の判定勝ち…フェザー級戦 スポーツ報知


そして、天性の才能を授かりし「野生児」、前WBAスーパーバンタム級チャンピオンの下田昭文選手が再起戦を大差判定勝利で飾りました…


鋭き左、目も眩むハイスピードは健在、再起戦を勝利でかざり、目指すは「世界再奪取」でありますねぇ…


試合後、お会いする機械をいただき、その新たなる「決意」も伺いました…


必ずや、再びの世界チャンピオンのベルトを我々ボクシングファンに見せてくれるでしょう!!!


感動した!!!


亀海、デビュー20連勝!判定勝ちに「すみません」 スポニチ


日本中量級、10年に1度の逸材、亀海選手、フィリピン選手に序盤劣勢の立ち上がり、日本無敵の亀海選手だけに場内に動揺が走る…も、徐々にボディーで相手を弱らせて失速させると気迫充分の威嚇とアタックを交えてポイント連取…


TKOこそ逃しましたが、その理知的ボクシングの底深さを魅せていただきましたねぇ…


ってことで、昨晩は大変楽しい一夜となりました…


久々の生観戦、最高でありました!!!


…っと、GLOVEマスターさま、GO↑kunさま、楽しいお話ありがとうございました!!!


ボクシングの奥深さに、心の底より震えました…でございます!!!


御愛読感謝


つづく