これ、非常にややこしいので、紙面をちょっと抜粋…
>ジム会長らで組織する日本プロボクシング協会は21日、都内で理事会を開き、WBA世界Sフライ級王者・清水智信(金子)がWBAから「休養王者」とされた問題で、日本ボクシングコミッション(JBC)に「休養王者」の説明を求めた。
清水のように、同級に暫定王者が存在しながら正規王者が休養扱いとなる場合の規定はWBAにも存在しないことから、金平桂一郎副会長は「WBAに問い合わせて、正確な定義を早急に説明してほしいと要求した」と語った。
ちょっと、これまでの経緯を簡単に振り返ると…
清水選手がWBA世界スーパーフライ級チャンピオンのカサレスを判定で破り王座獲得
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王座戴冠を果たすも右眼窩(がんか)底の骨折の名誉の負傷を負い、次戦は来年3月以降が目処と発表
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が、時すでにカサレスが正規王座についていた時点で、タイのテーパリットが暫定タイトルを獲得していた
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WBAは暫定チャンピオンのテーパリットに元フライ級チャンピオンの亀田大選手との指名試合を指令
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JBCは「理由の曖昧な暫定タイトルマッチの国内開催を承認せず」のため、亀田大選手の12月の「亀田祭り」における兄弟ダブル世界戦開催微妙となる
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ウクライナで開催のWBA総会に日本ボクシング界永久追放者である亀田史郎氏とライセンス無期限停止中の元亀田ジム会長の五十嵐氏が現地へ出向き、怪我を負った正規チャンピオンである清水選手を「休養チャンピオン」にしてテーパリットを「正規チャンピオン」に格上げ、『WBA正規タイトルマッチ』として日本国内で興行開催を可能にするために暗躍(その活動は、ほぼ、間違いないとあちこちで報道もされていますし、JBCも調査中との事)
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WBAが清水選手に「休養チャンピオン」となり、テーパリットが「正規チャンピオン」に昇格したと通達(…金子ジム会長の発言によると、WBA及びJBCよりこの通達がもたらされたわけではなく、一番最初に伝えてきたのは元亀田ジム会長<国内ライセンス無期限停止中>の五十嵐氏であったそうな…)
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清水選手、涙の会見<惨過ぎる通達、「休養チャンピオン」清水選手涙の叫びについて… 過去記事 >、亀田陣営とWBAの通達を批判
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JBC(コミッション)とJPBA(協会)は「休養チャンピオン」と「正規チャンピオン」は『同格』『同質』であると発表、さらに、JBCはあくまで「暫定タイトル」はこれまで通り未承認を貫く姿勢を明示、WBAにより「正規タイトルマッチ」に格上げされた「テーパリット×亀田大」戦を承認の方向であることを示唆
※亀田史郎氏と五十嵐氏による現役世界チャンピオンの利益と権利への干渉への調査確認の結果は未だ何も語られておらず、当然、JBC・JPBAによる公式発表は一切なし
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清水陣営よりJBCに要望書が提出される<清水陣営、亀田プロ相手にJBCに要望書!!! 過去記事 >
(1)亀田プロモーションに対する処罰
(2)清水の王座の権威が「正規王者」として守られること
(3)WBAが承認しても、金子ジムの承諾なしでJBCは12月7日の試合を世界戦として認めないこと
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一旦、清水選手の「休養チャンピオン」扱いとテーパリットの「正規チャンピオン」昇格及び亀田大選手の挑戦を承認したかに見えたJPBAであったが、ここへきてJBCに対し日本国内過去に前例のない『休養チャンピオンの定義』を明確にするよう説明を要求
…ってことで、ちょっと疲れちゃいますが、こんな感じの経緯がこれまでにあって、で、今回のJPBAによるJBCへの「説明要求」となったわけですが、もう「ファン不在」も甚だしい状況であります…
業界のコンセンサスは全くと取れておらず、もう約2週間後に「テーパリット×亀田大」は迫っており、これ、JBCが国内開催の承認をしたのか、そうでないのかも良くわからないまま…
いやぁ、改めて、「異常事態」と言わざるをえませんねぇ…
JBCはタイトル乱立顕著なWBAの承認料稼ぎと権威失墜に不快感を示す意味で「理由の不明瞭なる暫定タイトル」の国内承認は認めないとの方針を公式見解としていたわけで、つまり、「正規チャンピオン」であったカサレスが存在し、バリバリと防衛ロードを進んでいた時点でなぜか設置された「暫定タイトル」の保持者となったテーパリットを認められない、との意味であったと思われるわけですね(しかし、カサレスは指名試合をなかなか実現していなかったとの意味づけもありましたが、が、指名試合をクリアしても暫定タイトルが設置されるが現在のWBA)…
つまり、「曖昧な暫定タイトル」であるから「テーパリット×亀田大」をJBCは承認せず…であったわけですが、亀田陣営の暗躍によって清水選手が「休養扱い」とされちゃったわけで、こうなったら今度は腰砕け的に不承認の理由が見つからなくなった印象のJBCであり、しかし、「休養=正規」だなどと苦肉の言い訳をして「テーパリット×亀田大」と承認できる余地を残しつつ、しかし、清水選手の権利をギリギリ守ろうと発表したわけですが、その一方で暴挙連発のWBAは「空位」となった「暫定タイトル」を設置を発表、もう混沌の極地にあるわけですね…
>清水のように、同級に暫定王者が存在しながら正規王者が休養扱いとなる場合の規定はWBAにも存在しないことから、金平桂一郎副会長は「WBAに問い合わせて、正確な定義を早急に説明してほしいと要求した」と語った。
そう、もう業界の中枢にいるみなさまが「理解不能」、「整理できない状況」、これが現実なのであります…
権威失墜、ファン不在もさることながら、運営者が「わからない」ってことを露呈しているこの現実は、ズバリ申し上げれば…
恥ずべき状況…
以外の何ものでもありませんね…
JBCが「曖昧なWBA暫定タイトル」を認めないとしたために捩れた印象もあり、ファンの声の中には、清水選手の「怪我による戦線離脱」は正当な理由であるわけだから「テーパリット×亀田大」を「暫定タイトルマッチ」として承認しちゃえばもっと分かりやすかったのではないか?なんて意見も散見できますが、僕はそれもおかしいと思いますね…
だって、テーパリットを「暫定チャンピオン」としてJBCは認められない、という意味で亀田大選手の挑戦を承認しなかったわけで、ここをいまさら覆すのも一貫性がないし、その判断自体は個人的には評価すべき部分だと思っています…
ここは意見の分かれる部分であると思いますが、問題はWBAという統括団体の「無秩序なる運営方針」と、そして、過剰過ぎる利益追求と政治力駆使による捏造的タイトル設置・挑戦を繰り返す亀田陣営の傍若無人であり、それを結果的に容認・黙認し続ける業界そのものの体たらくである…と痛感せずにはいられません…
すなわち、こんないい加減にして出鱈目、さらに、永久追放者たちが関わったとされる「テーパリット×亀田大」を世界タイトルマッチと承認するならば、道徳も良心も正義も公平性もあったもんじゃない、って話でありますね…
JBC、JPBA、また、世論がしぶしぶ認めようが、僕はこの「テーパリット×亀田大」によるインチキ世界戦なぞ認めない…というスタンスで向き合うと決めました
つまり、非道と無道、欲望の権化が汚れた手で練り上げた「醜悪なるタイトルマッチ」なぞ、ボクシングの崇高を穢し、貶めようとする狂気の産物でしかない…
もうボクシングなんて正視できない…という御意見が多数…
西岡選手を筆頭とする正統派世界チャンピオンが歴史的快挙を達成し続ける裏側で、薄汚い捏造世界タイトルの獲得を目論む汚い連中が蠢いている…
これをどう理解すべきか?
いかにしたら、プロボクシングがこれまで以上に愛される存在として存続しえるのか?
その「鍵」となるものは単純明快である…
---道徳的であること 公平であること 透明性があること
これらの、小学生でも分かる「鍵」を尊重し、そして、様々な場面・局面において実践できるか?
これに尽きる…
これに尽きる、と僕はあきれながら思う…
御愛読感謝
つづく