荒川仁人、日本返上、東洋太平洋王座決定戦出場っ!!! | ボクシング&ロック野郎 higege91の夜明けはまだか?

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荒川が比国の強豪と空位の東洋ライト級王座決定戦 BOX-ON


日本ライト級チャンピオンのサウスポーの技巧派、荒川選手でありますが、日本のベルトを返上、前東洋太平洋ライト級チャンピオンの三垣選手がタイトルを返上、空位となった王座決定戦に出場が決まったようですね…


ボクシングファンの間では、この「荒川×三垣」の実現を!!! って気運高まっていましたが、先日、中部のテクニシャン、川瀬選手との激闘はかなりの好勝負となりましたが、この二人の激突はもう少し先までお預け…となってしまった格好であります…


さてさて、対する王座決定戦の相手でありますが、これ、フィリピンの無敗選手、ジェイ・ソミリアなるボクサーでありますが、パッキャオ効果なんて表現が最近は多く聴かれますが、これ、きっと強敵に間違いありませんねぇ…


あと、フィリピン…つながりで言えば、かつて、東洋太平洋ライト級タイトルに荒川選手が挑んだことがありまして、そうそう、世界タイトルにも挑んだ、「フィリピンの石の拳」なんてニックネームで知られたランディ・スイコがその相手で、これ、際どい際どい判定決着だったのですね…


確か、生観戦しているはずなんで、当時の観戦記載せておきますか…


そうそう、で、この東洋太平洋ライト級タイトルですが、そのスイコに勝利した長嶋建吾選手からタイトルを奪ったのが三垣選手でしたね…


なんだかやけに懐かしい印象受けますが、まだつい最近の話なんだよなぁ…


時の流れが早すぎて、ぶっちゃけ、困惑してしまう瞬間多いですねぇ…


でわ、いつかの「荒川×スイコ」を再収録しておきましょうか…?


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2008 9 20 ダイナミックグローブ 後楽園ホール




東洋太平洋ライト級タイトルマッチ


チャンピオン ランディ・スイコ 28W24KO3L


×


挑戦者 同級6位 荒川仁人 13W9KO1L


05年の新人王、技巧派サウスポーが強打でならす「フィリピンの石の拳」に挑む戦い…


1R サウスポーの荒川、丁寧な立ち上がり、距離を残しながらジャブワンツーを打ち込むボクシング。一方のチャンピオン・スイコ、前へ出ながら、左右フックを振るう立ち上がり。荒川の単発クリーンヒットもあったが、ここはチャンピオンのアグレッシブを採るかぁ… スイコ 10-9


2R スイコの右アッパーの空振りに場内がどよめく… スイコのいきなりの右ストレートが荒川に命中、さらに鋭い左右ボディ打ちも有効。しかし、その強振フックをするするとダッキングでかわした荒川、冷静であった… スイコ10-9


3R スイコの右の打ち終わりに思い切った荒川の左フックが命中、荒川の距離感は悪くない… さらに、そのワンツーが的確にスイコを捕らえる… 徐々に流れが傾きつつある… が、積極性と手数でスイコを採る スイコ10-9


4R 荒川の左アッパーから追撃の右がスイコをのけぞらせた… スイコの前進は健在だが、有巧打を許さなかった荒川の距離が冴えた… 荒川10-9



5R スイコの右ボディーと荒川の左フックが交錯の相打ち… が、スイコのダイレクトライトが荒川の顔面を跳ね上げた印象が強い… 荒川の距離が冴えたが、しかし、右リードしか当たらない… スイコ10-9


6R 荒川の右リードがスイコを跳ね上げた… しかし、荒川、よーく見れているようだ… スイコの前進が空転、荒川のクリーンヒットを採る… 荒川10-9


7R 左右フックを振るいながら飛び込むスイコを捌いてワンツーを打ち込む荒川… 自分のボクシングができている… このフィリピン屈指の強打者を相手に自分の距離と間合いで戦えるのだから素晴らしい… その丁寧なボクシングがスイコの強打を封印… 荒川10-9


8R 荒川がリズムに乗った… スイコのフックの打ち終わりに左フックを好打!! 場内が沸く… これは…!? 番狂わせの気配が… スイコは単発の浅い右しか有効打を放てず… 荒川のワンツーが好印象 荒川10-9 


9R スイコのプレッシャーが増したか… が、荒川の左もそれを迎え撃った… 荒川の集中力がスイコの前進を跳ね返す… 荒川の左フックと右リードの的中率の方が高いか… スイコの前進に陰りが見え始めた… スイコの体がやや流れ始めた… しかし、ラウンド前半のスイコのアグレッシブを採る… スイコ10-9


10R スイコがアタックしてくるが、その鋭い角度の左右アッパーは空を切る… 荒川、左フックをきっかけにスイコにロープを背負わせる猛攻!! スイコ、疲れている… 荒川、ついにここぞとばかりにインファイトを展開、両者頭をつけてショート合戦!! スイコ、その疲労が目に見え始めた… 荒川10-9


11R これまで距離を残して足を使っていた荒川だったが、ここへきて前へ… そうだ、チャンピオンになるには、この一線を越えるか越えないかが一番大きいのだ!! スイコを再びロープ際へ追い詰める!! しかし、ショート合戦では一枚上手はスイコか? ゼロ距離からのアッパーが荒川を捕らえる…が、荒川も退かない… 押し負けない!! スイコのアッパーに荒川気迫の右フック!! アグレッシブで荒川 荒川10-9


12R これは、勝っているんじゃないのか!? 場内行け行けムード… 荒川が前へ… スイコも前進を試みるが、それを許さない荒川の気迫が燃え上がる… 荒川の左ストレートがスイコのアタックを許さない… 両者なりふりかまわない打ち合い… 僕には荒川のアグレッシブが上回ったように見えた… 荒川10-9


ゴング… 判定勝負…


HIGEGE91の採点 115-113 荒川仁人選手の勝ち!!


…が、公式の採点は違った。


115-114 スイコ!!


場内がどよめく…


114-114 114-114 以上、1-0の判定により…


チャンピオン、ランディ・スイコのドロー防衛!!!


 


うぉぉぉ… 惜しかった… 


が、確かに、僕も気になっていた部分はあった… 最終盤の荒川選手のインファイト勝負であったが、ロープを背負った状態でもスイコは鋭いショートを打ち込み続けた…で、荒川選手も負けじとそれを押し返し、頭をつけて打ち合ったのだが、見た目的に押していた荒川選手であったが、リングサイドから見上げたジャッジの目には、その「明白な有効打数」でスイコに振ったのかもしれない… 


また、中盤の採点ですが、ワンツーがよく当たった荒川選手ですが、スイコの前進アタックを「捌いた」結果、そのラウンドのアグレッシブの全体像を良しとしてスイコに振っていた可能性もあったかな…と。


しかし、あのチャンピオン・スイコの強打を見極め、思い切った迎撃を敢行、最終盤は自分から距離を飛び越えて打ち合いを挑んだ荒川選手、これは「勝ちに均しいドロー」であったように思います…


今後に思い切り期待したい…


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なんて内容でしたね…


ああ、あれからもう3年も経ってるんだ…


荒川選手には、是非とも、王座戴冠していただきたいですね…


御愛読感謝


つづく