新チャンピオン亀田興!! とこの「喪失感」… | ボクシング&ロック野郎 higege91の夜明けはまだか?

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内藤陥落、鼻ボコボコV6失敗/BOX サンケイスポーツ


みなさま、たくさんのコメントありがとうございました…


結果はご存知の通り、「国民の期待」内藤大助選手が破れ、王座陥落、新チャンピオン誕生、亀田興選手がそのベルトを腰に巻いた…ということであります。


戦術・技巧で亀田興選手が上回った…とみますが、この際、僕は別の角度からこの「視聴率40㌫越え」の一戦を考えてみたい。


さて、僕は内藤選手を応援し、また、その勝利を信じて疑いませんでしたが、内容は「惨敗」、これほどの『差』が露呈されるとは思いませんでした…


正直、物凄い「喪失感」が残ったままです…


また、僕は亀田一家は格下相手ばかりと戦って国内強豪等との戦いを避け続けた「前哨戦ロード」を否定的に捕らえてきたため、亀田興選手の「実力」の評価を見誤ったことはここに認めさせていただくほかありません…


仮に、内藤選手が持っているオプションを使って再戦を実現させたとしても、勝てる見込みは薄い…と見ます。


しかし、改めてこの「喪失感」を分析してみると、そこにあるものは、ボクシングというスポーツの「歴史」や「価値観」が大きく揺らいでしまった…という感覚があることに気がつきます。


以下は僕の「私感」ですので、批判も受けますが、つまり、政治的な工作・暗躍や、絶妙なるマッチメークを駆使し、可能な限りノーリスクな前哨戦を重ね続けて強引に「世界チャンピオン」を作る…という『手法』が公に認められてしまった…ということへの嫌悪感が残ってしまうわけでありますね…


今回の内藤敗北で多くのボクシングファンがこの「喪失感」にさいなまれていることでしょう…


あぁ、せめて亀田興選手がどこかで日本人選手の実力者と一戦挟んでいてくれたらどれだけ受け入れやすかったか…?とは正直思います…


「苦難」と「修羅場」をファンも一緒に潜り抜けてきたボクサーをボクシングファンは認めたいわけで、しかし、そのような「二人三脚」を拒否しながら安全ルートを選び続けてきたボクサーが世界チャンピオンになってしまったのだから、なんだか「味わい」も「コク」もない… いや、それどころ、ある種の政治的きな臭さを常に漂わせる亀田一家でありますので、余計なにがなんだかわからなくなる…


ぶっちゃけ、「ボクシングってものが信じられない」…って感覚が大きくのしかかってくる。


が、内藤大助よりも亀田興毅の方が強かったのは間違いないし、もちろん、今回、僕は雑草のチャンピオンである内藤選手を応援し、その勝利を信じていましたが、結果は「惨敗」、ボクシングとは、「勝者」が名誉も栄光も独り占めできるわけで、僕の「見立て」は勘違い甚だしい…という評価を受けて然るべきでありますが、が、では、内藤選手よりも強い亀田興選手を「愛せるか?」と言えば、それはそうは運びません…


これはボクシングの「見方」によるところが大きいわけですが、では、ちょっと考えてみる…


「勝てればよい」のか?


…よい。 


そういう意見もあって当然、プロボクシング、それも「世界」のリングでありますので、弱肉強食でなくちゃぁいかん、勝者が「正義」!!


…いや、ちょっと待ってよ、それはどうなんでしょうか?


愛せるか、愛せないか? ってことが、僕にとっては重要である…


日本チャンピオンになってもバイトをしなくちゃ生活できないほどの不認知が日本のボクサーたちの現実であり、マニアはそれを理解したうえでボクサーたちを後楽園ホールで見つめ続けるわけであります…


さらに、一戦一戦全てが「背水の陣」であり、その多くが「極限の戦い」であり、そこで経験を培ったものだけが獲得できるものが「本当の強さ」…であるはず、とは、生観戦を通じて実感してきたのですが、しかし、この「持論」が今回の『内藤敗北』で揺らいでしまったのでありますが、だからこそ、僕は余計に「亀田興選手を愛せない」…ことに変わりはないのであります。


内藤大助よりも亀田興毅の方が強い!!! 世界チャンピオンとしての「強さの証明」は防衛戦をして貰わないと評価できないが、しかし、日本一であることは間違いない!!!


が、愛さなくちゃいけない理由はないし、そいつはまだ無理であります…


もう駄々っ子レベルといわれても仕方がないのですが、「価値観」の転倒から未だ立ち上がれずにいる状態で書いているわけで、これを非難されても仕方がないのですが、もしかしたら、僕のような感覚に捕らわれてしまった方も多いのではないか?とも感じているわけです…


亀田興選手の方が内藤選手よりも圧倒的に「強かった」…


それは現実。


が、亀田興選手の「強さ」を認めることは当然必然ですが、しかし、応援できるか?といえば、やはり、まだできないですよねぇ…


昼間、テレビをつけたら新チャンピオンがテレビに出演していて、ドーナツなんぞを頬張っていて、なんだかかわいらしいじゃないか…なんて感じたのは確かだが、これとは別に、亀田一家が辿ってきた「ルート」はやはり、認めるべきではない…という考えは変わりません。


そして、さらに、これからその陣営が辿ろうとする「ルート」次第によっては本当にボクシング界はより大きな暗黒を迎えなくちゃいけなくなるかもしれません…


それほどの危機感を孕んでいるのが、亀田一家であり、その中枢におられる父・史郎氏の暗躍の可能性であります…


プロスポーツとしての『健全』を目指し、さらにそれを『提供』してくれるのならばそれはよい…


が、その暗部や政治的暗躍と御都合主義、マスコミを通じての情報操作・印象誘導が目に余る形で横行し、それがいつかの「ランダエタ・パート1」以前のような狂騒に逆行するようであると、これはもう絶望的であります…


そうならないことを祈りますが、しかし、ここは「喪失感」を抱きながらも、しかし、それでもボクシングが「やっぱり好き!!」というマニア衆には辛かろうが目を光らすべき…だと思います。


しかし、これはマジでキツイ…


興味も愛情も薄らいでしまうほどのこの「喪失感」、胸に空いた「大きな空洞」をいかにして埋めるか?…って方法論はまだ正直みつかりません…


そして、最後に、内藤大助選手、本当にお疲れさまでした。


前に前に出続けたその闘魂、しかと見届けました…


あの難攻不落のポンサクレックを攻略した一戦は歴史的な快挙であった、という評価と実績は未来永劫変わることはありません…


さらに、その人情味ある人間力は多くの人々を魅了し続けることでしょう…


引退か、続行か…まだわかりませんが、先ずは、ゆっくり身体と心を休めてください。


再起があれば、もちろん、応援いたします!!


最後に、亀田興選手、おめでとうございます。


暫定チャンピオンのポンサクレックとの対戦は義務付けられた上での今回のタイトルマッチ決定であったと理解しています…


恐怖の右アッパーを持つ、圧倒的に強いサウスポーの前正規チャンピオンであります…


これを撃破し、王座統一を果たしたら、もう誰も文句は言えません…


返上だけは勘弁してください…


お願いします…


それだけは勘弁してください…


ボクシングがボクシングでなくなってしまうので、それだけはご勘弁してください…


最後の最後に、思えば、ボクシングの「尊厳」や「威厳」、そして、その「切実なるもの」の『死守』を、内藤選手一人に押し付けてしまったような気がしてなりません…


本当に、胸が痛くもあります…


御愛読感謝


つづく