WBA世界スーパーウェルター級暫定チャンピオンの石田選手の初防衛戦の相手が決まったというニュースですが、この試合には多くの複雑が秘められている…
まず、この試合開催当日でありますが、会場こそ大阪府立体育館ってことなのですが、しかし、メインイベントは日本ボクシング界についに現れた超新星・井岡一翔選手が、国内屈指の老獪世界ランカー国重隆選手に挑むというノンタイトル10回戦で、暫定とはいえ、中重量級の世界戦がその前座扱い…っていうんですね。
これ、石田選手の胸中を想像するに、やはり、穏やかではないのではないか?
正規チャンピオンであったダニエル・サントスと戦う気マンマンだったはずだが、このサントスが防衛失敗、ベラルーシ出身のランキング1位、ユーリ・フォアマンが新チャンピオンとなっているわけですが、石田選手にはもちろん非はないが、しかし、悪しき慣例を連発し続けるWBAの「王座乱造・無統一」路線の犠牲者になった格好は否めない…
いや、逆を言えば、こんなWBAだからこそ獲得できた「暫定王座」とも言えるだけに、マニアの目線はある意味厳しい…
さらにまた、言うまでもなく、プロボクシングとは「人気稼業」であります…
世界チャンピオンになったら全国的に顔と名前が一致する時代…ってのはずっと昔の話…
大阪府民の期待度が、なんとも皮肉なこのような形で反映されてしまったのだろうか…?
井岡と石田を並べて、井岡の方が注目され、期待が集まっている…ということの「証拠」!?
むむむっ…
暫定とはいえ、世界戦がノンタイトルの前座になってしまう…というこの現実。
選手じゃなくてもこれってかなり複雑な気持ちになっちゃう…
さて、しかし、先ずは初防衛を達成せねば「王座統一」の夢は消え落ちてしまう…
で、この初防衛戦の対戦相手ですが、ランキング15位、コロンビア人のオニー・バルデス…
むむむ…
BOX-RECにはまだ対戦相手は反映されてないですねぇ…
でも、まぁ、このクラスの世界ランカーでよっぽど弱い選手なんているはずもないので、誰が来ようと背水の陣…って状況でありましょう…
問題は石田選手の「モチベーション」じゃぁないでしょうかねぇ…?
「評価・現実」との戦いはきっと我々が想像する以上に複雑だと思います…
今月号の「ボクシングビート」誌ではかつての宿敵、クレイジー・キムさんと対談していますが、そんな石田選手の心の揺れ動きが行間で揺らめいているのが感じられますよねぇ…
この逆境を乗り越え、更なる強さを獲得し、そして、夢の「正規チャンピオン」目指して頑張って欲しいですねぇ…
現在34才の、WBA世界スーパーウェルター級暫定チャンピオン…
とにかく、頑張れ…っ!!!
御愛読感謝
つづく