新潮文庫「クラッシュ」-風景が倒れる、人が砕ける- 佐野眞一 著
カフェで、延々とタバコに火をつけながら、これを読んでいる…
JR西日本脱線転覆事故、十七歳連鎖殺人事件、雪印乳業食中毒事件、東海村JCO臨界事故、阪神淡路大震災、ニューヨーク同時多発テロ…等々を扱ったノンフィクションだ…
タバコの吸い過ぎだ…
しかし、タバコでもくゆらせなくちゃ、読み進められない…
そして、眼で活字を追いながらも、心のどこかで、昨晩のBOXING観戦の興奮が、未だにかなりの熱量を帯びたまま横たわっていることに気付く…
そう、秋葉慶介選手の敗戦が不意に、度々、頭をよぎり、その腫れ上がった顔が浮かぶのだ…
それは本人が悩み、考え抜くしかない…
その敗戦という生々しい結果を受け入れ、これと格闘するのも「プロボクサーの仕事」だ…
で、またタバコに火をつける…