客愁港町にて | 「テンよし、ナカよし、シマイよし!」

「テンよし、ナカよし、シマイよし!」

ヒゲブチョーの技術屋日記!


一昨日、
9時52分仙台発新函館行き”はやぶさ5号”は、一時間半足らずで新青森駅に着いた。
足を延ばせばあと一時間で新函館だが、ここで新幹線を降りる。
仙台とは打って変わり、雲の切れ間からは青空も覗く。そしてやはり風が違う。

新青森駅から奥羽本線の列車に乗り換え、ほどなく青森駅に到着した。

いまも変わらず国鉄っぽさが残る駅舎と、長いホームの先に佇む連絡船
北の人であれば何度かある人生の節目で、このホームを走った記憶があるのではないだろうか。



あれ?
車中で読んでいた「海炭市叙景」にすっかりハマってしまった。

そうそう、目的は業界関係のフォーラムに参加するため。
そして、残念ながら日帰り。

で、かれこれ十年以上前、
浄水場増設工事のため、2年ほどこの街で暮らしていた。
当時、通年施工するために設置した大屋根が、降り続く雪にどんどんたわみ、
何度も苦い思いをしたことが、今となっては懐かしい。

そして、なんとも奥が深くて不思議なこの街(県)が好きだ。

短い滞在時間を惜しみつつ、駅周辺を歩き回ったなか、
役目を終え桟橋に佇む連絡船が、海峡の向こうの北の街を優しく眺めているようにみえた。

海炭市叙景 (小学館文庫)/佐藤 泰志

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