続きです。
下部の雪渓から少しあがってきました。
下を見ると。。。。
あっ、ヌンチャクつかんでいるところを写真で撮られた。
「撮るんじゃ無い!。」
少し雲がついていますが、まだまだ良い天気です。
ザックには、登山靴、アイゼン、ピッケル、水が入っているのでわりと重いのです。
ここから左上に抜けるクラックに沿って登りました。
上を見た写真。 クラックが左上に向かって横切っています。
少し余裕のあるところに出ました。
下を見たところ。
細いクラックをつたって登りました。
ここも何とかクリア。
花崗岩のクラックに手を突っ込むので、傷だらけです。
トラバースの方が怖い。
フイリップさんはミュージシャンでもあるので、クライミング中によくハナ歌を歌っています。
その中で I can fly ,,,,,,,.なんとかなんとか という歌詞をよく歌っていました。
レビファの中盤、くますけは トラバース時に空中を舞いました。
セカンドだと確保されているので気が緩んでいたのかな。
3-4mスイングして、下を見たら100m位下の雪面がよく見えました。
その時、頭の中で 「 I can fly ,,,,,,,.」 という歌詞が廻りました。
お尻がもぞもぞ。
大きなクラックがあるピッチ。 ここで くますけ失敗。
不安定な場所でのカムの回収に手こずってしまい、腕がパンプしてしまった。
ロープにぶら下がって、レスト。
振り返ると、すばらしい景色が。
気温もちょうどよい感じ。 快適な クライミングだ。
でも1ピッチを一気に登ると、息が切れる。
さすが標高3800m。
少し ガスが出始めた。 気がつくと 13:40。
後どれくらいだろう? もう6-7ピッチは登ったはず。
日本で調べていたルートではもう少しで終わると思っていた。
しかし、まだ調べてきたルートとは違うことに気づいていなかったのだ。
こんな感じで、他のグループのロープと交差します。
ロープが絡まないように、相手のフックをはずして掛け替えたりもします。
あたりがガスに包まれて、いよいよ雪が舞い始めました。
どんどん岩が濡れていきます。
上から懸垂下降してきたグループに後何ピッチくらい有るかを聞くと
まだ6-7ピッチ有るとの返事。
この時点で、事前に調べていたレビュファルートと違うのでは??と気がつきました。
フィリップさん ちょっと時間を気にし始めます。
18:30がロープウェイの最終時間なのです。
乗り遅れると、展望台のトイレでビバークだ、と言います。
この辺でフィリップさん ルートを検討します。
ルート図の通りだと雪が邪魔して難しいようです。
このルートには、20年ぶりに来たらしいです。
3ピッチほどルートを外れたようで、ボルトの支点が無くなりました。
そうこうしているうちに、どんどん雪が強くなってきました。
ローマリックさんも ルートを探します。
正面の濡れてツルツルの岩を登らないと行けないようだ。
フィリップさん さすがに疲れたのかここでローマリックさんと交代。
両足を突っ張って少しずつ登っていく。
足が濡れているので滑りそうで、見ている我々もドキドキする。
おー、あんなに足が開くかな?
なんとか、行った。
ありがたいことに、スリングをたらしてもらったので、我々はそれを思い切りつかんでよじ登る。
それでも厳しい所だった。
フィリップさんも手が凍えて冷たいようだ。
雪が相変わらず吹き付ける。
この後、写真が少し飛ぶ。
1m位有る岩の隙間を飛び越えた。
飛びついた先は傾斜45度以上の濡れた岩で、かなり怖かった。
その後は、6bのこのルートで一番難しい80度くらいの6mスラブ壁。
雪もついてまともに登るのは無理だと思ったが、フィリップさん中間支点のボルトにヌンチャクとスリングをかけ簡易ラダーを作って少しずつあがっていく。
赤い矢印がジャンプしたポイント。
そこを越えたところが下記の写真。
最後の力を振り絞って、よじ登る。
やった!岩の向こうの下にロープウェイ駅が見えた。 17:45
もう少しだ、急ごう!。
山頂の塔もうっすらと見えている。
ピンク隊員達も続いて登ってくる。
その間に、懸垂支点を作っている、フィリップさん。
先に下りた くまこが撮影。
展望台に向けての 最後の25mのラッペリング。
続いて くますけ。「下りまーす。」
ピンク隊員を見ながら、記念撮影。 してるばあいか!
ガイドさん二人も下りてくる。 急げ!
「よく、がんばった!。」
18:20 ロープウェイ駅に到着。 ぎりぎりセーフだった。
みんな、すがすがしい笑顔。
お疲れ様でした。
無事に到着すれば、楽しい思い出。
おしまい。