悪魔の追跡(1975) | とし104の気ままに映画プログ2

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ブログの説明を入力します。B級な映画や主にホラー映画を自分の独断と主観でupさせていただきます♪そんなに投稿マメではないですが、よろしくお願いします。








ナイスなチラシ写真です♪




わたくしがブログ内で度々使っている言葉に『悪魔の追跡』と出てきますが…………その元ネタなのは、この映画なんです(*^^*)



原題は「RACE WITH THE DEVIL」とカッチョいいタイトルです♪ オカルト+カーチェイスの珍しい組み合わせは今観ても遜色のない面白さ!エンターテイメントを感じさせてくれます。 監督はロジャー・コーマンの弟子であったジャック・スターレットで主演は「イージー・ライダー」などで有名なピーター・フォンダとサム・ペキンパーの「ワイルドバンチ」なんかに出てたウォーレン・オーツです。まっはっきし言って、思いっきりB級すぎるくらいB級かもしれません。 でも度々「午後のロードショー」などのテレビ放映でお目見えしていて…日本語吹き替えで「ルパン三世」のルパン役があまりにも有名な山田康雄氏がやってたりして別な意味でも記憶に残ってたりもする作品なんです。






バイクチームを共同経営する、ロジャー(ピーター・フォンダ)とフランク(ウォーレン・オーツ)はようやく仕事が一段落し、まとまった休暇を取る事が叶い、ロジャーとフランクの念願だったスキーに行きましょう(^○^)ということになっていて、もう既に最新型のキャンピングカーも購入済だぜ♪♪ 2人の嫁はんのケリー(美形)とアリス(微妙? 落合信子似)もお待ちかねだヮヮヮ~ ジャパネットたかたみたくキャンピングカーの豪華内装(カラーテレビに電子レンジに風呂つきだぜ~イェーイ♪)を紹介したあとは…さ~あバカンス目指して出発じゃーと快調に車を走らせる。

渋滞する都会のハイウェイを走り抜け、一路静かな田舎道へと走らせる。
「どこのキャンプ場か何かに行くんかえ?」
「ノンノン~このキャンピングカーには全て取り揃ってんやで~自然豊かなどっかの渓谷でオサレなキャンプと洒落込みましょう♪」

彼等は側道に入り、パジェロみたく車高も高いので川の浅瀬なんかス~イス~イで進み、とっても見晴らしのいいロケーションの河原でバカンスの最初の夜を過ごすことにします。 夜も更けて…酒も進み、野郎2人は河原のテーブルにてチビチビやっとります。女子2人はさすがにもう寝る支度です。只?! ケリーの愛犬のジンジャーが、普段はおとなしいのに何かに怯えたようにワウワウ吠えて唸っているのがチョイ気にかかるぐらいであった。


川の向こう岸のいびつな形をした古木の元でポッと火の手が上がる!
「何だ?! 何事だ!?」な感じでロジャーとフランクはソッと覗き見る。男女十数名が、変な歌を歌いながら動物の皮のマスクを着けた男を中心に弧を描くかのようにグルグルしている。そのまま双眼鏡越しに覗いていると………女子が服を脱ぎ出す!?!?
「おっ♪服脱ぎよった? 乱交パーチーかにゃ??」
「ど~れ おいらにも見してみ~い」





動物の皮マスク男を取り囲む一団がLUNA SEAのライヴみたく首をカクカクシェイクしながら、いよいよトランス状態と言うか?テンションアゲポヨMAX状態の時に…………ブロンドの全裸ネーチャンを高々と持ち上げて、マスク男が短剣を振りかざし・・・・

あっ?! 女の人のことー刺しちゃったよ~
わてら~大変なもん見ちった!!





そんな最悪なタイミングに、奥様方が「お~い?おまいら~いつまで油売ってんだ~? 明日はあたしたちが運転することになっちまうど~」と大声で呼ばれてしまったもんだから… 向こう岸にいた奴らに気づかれてしまう!!!!!

乱交パーチーじゃなくて悪魔宗教の黒ミサの儀式をしてたんだってことに気づいたロジャーとフランクは慌てて逃亡します。
悪魔教団の一味は「8時だよ全員集合」のコントが終わったあとみたく慌ただしく片付けをして、何人かの男たちが、こちらのキャンピングカー目指して迫ってきています!!

川で深みのぬかるみにハマってもたついているうちに追いつかれてキャンピングカーの後方の窓ガラスを叩き割られる!!
シツコク追ってくる一味をどうにか振り切り、警察署へと駆け込む。
ロジャーとフランクは殺人があったことを説明するが………保安官たちは「まった~ヒッピーたちがヤクでラリって暴れてたんだヮヮヮ~」とそんなに焦る様子もなく、ロジャーとフランクの男衆を伴い夜がチラチラ明けそうな頃に事件現場へと実況見分に向かう。 保安官たちはロジャーたちが教える間もなくスイスイッと事件現場へと到着させる?(・・?
保安官たちに殺害現場とおぼしき辺りを説明する。地面にベッタリと血痕が残されている。火を焚いた痕はまだ熱を持ってて熱い。決定打になるような物証は無いので、保安官たちは「ヒッピーがラリって動物の血を塗ったくってたんでしょ~?! あとあんたたち酔っぱらてたからそれを殺人と見間違えたんでしょでしょ~」と勝手に結論づけられて、「あとは我々に任せて君たちはせっかくのヴァカンスを楽しみなさい~」と無理クリ丸め込まれて釈然とはしない。ロジャーはこっそり現場の血痕を採取して、他の都市の警察へと持ち込むつもりでいたのだ。 リアウインドウをメチャクチャに破壊されたので修理工のとこに車を運び、ガラスとベニヤ板をくっつける応急処置をしてもらう。 ケリーとアリスは車のリアのとこに貼り付けてあるメモ書きを見つける。『ルーンによる警告!! 沈黙を守らない者に災いあれ~!!」と脅迫めいた文章が書いてある。奥様方はその謎のルーン文字を調べに図書館へと向かう。 図書館にて黒魔術、白魔術などに関する文献を片っ端から探して借りようとするが…「館内閲覧用資料ですので」と断られてしまう。
「あ~ら?そうでしたのごめんあそばせ~」と返却する振りをしてこっそり本を失敬してくる意外と大胆な奥さまたち。
キャンピングカー内で魔術の本をみんなで見ると昨夜の儀式にそっくりな絵がデラゴスティーニの図鑑のように詳細が載せられている!!
ロジャーとフランクは次に通ることになる都市のアマリロで血痕を調べてもらい、あの保安官たちのが動物のと言う見解を出してきたら保安官たちもあの悪魔教団とグルだってことが判明することになる。


ロジャーたちは、今度は安全な場所に泊まろうと考えて、オートキャンプ場のようなところに停泊することにする。
ケリーとアリスは「おっ♪プールがあるや~んチョッチ泳いでくるから~留守番ヨロ~」と大胆なビキニ姿で泳ぐが…………
ど~も何か?嫌ァ~な絡みつくような視線を感じるケリー。周り中の人たちに見張られているような不審な視線を感じたケリーは「ここ~何だかキモい~さっさと出ましょう!」といそいそとキャンピングカーに逃げ帰ってしまう!!


のんびりフットボールを観戦していた旦那方にケリーは涙目で「も~う帰りましょう!ここ何だかコワイわ~」と男衆に訴えるが…フランクは「せっかくやっとのことで取れた待望の休暇を不意にしてたまっかい!! 意地でもスキーに行くんだ~ィィ
」と子供みたいな駄々をこねる(^_^;) アリスとロジャーがケリーをなだめて、何とか
考え直させる。 ここで何だか今回の旅行は気味悪いから帰ることにしましょう(゜.゜)ではストーリーが続かないので決死のバカンスは続行ということになります。

そのお取り込み中のとこに隣のキャンピングカーのヘンダーソン夫婦が訪ねて来る。
気さくな彼らに「今夜は一緒に食事でもどうですかん? とろけるようなステーキとカントリーミュージックでおもてなす最高の店があるぜ~♪ と誘われてロジャー、フランクたちもそうしましょ♪ということでディナーを共にする。エルヴィスみたいなオッチャンがカントリーソングを歌い、陽気になったフランクとアリスは踊り出す。
いい感じにしたたか酔ってほろ酔い気分の4人だったが明日からの長距離長旅に備えてヘンダーソン夫婦にお礼を言い、レストランを後にする。
キャンピングカーに戻って来ると…ケリーの愛犬のジンジャーが!殺されて戸板に無惨に吊るされていた!!
泣き崩れるケリー。吊るされたワンコを降ろして中へと運ぶ。 ロジャーが壊されてブランブランのドアを見て叫ぶ。「誰か怪しい物音を聴いた人はいないのか?? ドアの鍵が破壊されてる!!」と怒声を上げるが…周りの人たちはヒソヒソ話ながら冷ややかにこちらをジッとうかがうだけのシカト状態である。


そう( ☆∀☆)です。悪魔教団一味の追跡はまだ終わっていなかったのです。静かに地道にスパイのように後を点け狙っていたのであった!!!!!
こんなんとこ一刻も早く出よう!と車を発進させる。
気分を落ち着かせるために、コーヒーでもって戸棚を開けると、今度はガラガラヘビがこんにちわ~してくる!!

「ガラガラヘビがやって来る~お腹を空かせてやって来るww~ あいつらはグルメじゃない~な~んでもペロリ~」(とんねるず) しかも2匹も?!?! これには女子2人は大パニック! フランクも車の運転をテンパって木にぶつけてしまう。
ぶっ倒れたロジャーの目前にはガラガラヘビが尻尾をガラガラ鳴らして身構えている! ガラガラヘビって確か毒がある毒蛇って聞いたような気がする。 女子たちはキャーキャーわめくだけでどうにもならないので、ロジャーとフランクの男たちはスキーのストックを使ってガラガラヘビを突き刺してぶっ殺してようやく退治する。
女子2人を外に避難させ、男子2人が室内を入念に調べて危険がないのを確認して中に招き入れる。木に車をぶつけたせいか?エンジン音がおかしい?? 今夜は車をここに停車して夜を明かすことにする。


翌朝になり、ロジャーは愛犬ジンジャーを埋葬します。 エンジンを見るフランク。オイルクーラーがイカれたので修理する。工具を取ろうとバイクの方に置いてある工具箱を開けようとすると…モトクロスバイクがメチャクチャに壊されているのを発見する!! これではバイクは使用不能状態である。 おそらく昨夜の鍵を壊されたときに一緒にヤラレタのであろう!?

「も~うあったまきた~ 今度奴等が襲撃してきたらぶっ殺しちゃるwww!!」と意気込むフランクとロジャー。
まずは銃砲店に立ち寄り、来るべき悪魔教団との決戦に備えてか?散弾銃やライフルを購入します。 この間にロジャーが警察に電話をかけようとしますが…店主が言うには暴風雨以来、不通なんだわヮヮ~と言われる。 そしてお次はガソリンスタンドに寄り、給油をして車体チェックをしてもらいます。スタンドのオヤジに「ヘッドライトが壊れてるぜ」と指摘される。 ロジャーはここでも電話をかけるが交換台には繋がるものの…やっぱり不通?! スタンドのオヤジに訊くと「壊れたまんまでロクに修理に来てくんないのねん」と云われる。
この頃じゃ携帯電話なんてあるはずないし、公衆電話でかけないのかな┐('~`;)┌なツッコミを入れたくなりますが…………
「アマリロまであとどんくらいだい??」と訊ねると店主は「あと280キロぐらいだっぺ」と教えてもらう。



どこ行っても通じない電話を怪しみながらも一行はハイウェイを急がせる。 ブレックファーストでも…とのどかに運転していると…………前を走っているトラックがいきなり急ブレーキをかけてきてズドンと追突してしまう!! のほほんとしていた一同は運転手のロジャーを除いてみんなひっくりズッコケる!!
背後にはスタンドにいたレッカー車とが猛スピードで迫って来ている!! 前方の二車線をトラックと赤いライトバンで進路を塞いで後ろから容赦なくレッカー車がガツンガツン追突してきます!! ロジャーたちは完全に挟まれて身動きが取れない状態に陥る!!

いよいよ第2ラウンドの開始です。今まではねちっこいジャブのような嫌がらせしかしていなかったような連中だったのが、今度は本気でロジャーたちを狩りに…命(タマ)獲りに本気モードで襲いかかってくるような気配をひしひしと感じます。


フランクがとうとう銃を持ち出し応戦します。道を塞がれて大型のキャンピングカーではとてもまくる事は出来ないのでドトーのカーチェイスを繰り広げます!!
しかしアメ車ってのは頑丈な作りなんですな~ あんなにガッコンガッコンぶつけても普通に走行出来るんだから大したもんですな♪ プリウスでおんなじことやったら確実に廃車になること必至ですな。

トラックを散弾銃で撃ち抜き走行不能状態にさせ、赤いライトバンは鉄橋みたいな橋で横からぶつけて落っことし、レッカー車は走ってきた対向車とぶつかり、何とか襲撃の第一波はかわしきります。

どっと疲れたロジャーからフランクに運転を代わってもらいます。フランクの運転で車を進めて行くと…今度は交通事故の現場に出くわします。「むっ ?!でも今日は日曜なのにスクールバスが事故なんて怪しい(;¬_¬)!!」とフランクは猛ダッシュで偽装事故現場から走り去ります。 その後を車に箱乗りした信者たちが追っかけて来ます!! 第3ラウンドの始まりです。 今度は人を使って直にキャンピングカーに乗り込んで来ようと飛び移って来ます!! デブ男はせっかく直したリアウインドウをバリバリ破壊して入り込もうとするので、ロジャーがライフルで射殺します。 ドアの入り口にへばりついている男はドアを蹴り開け川に吹っ飛ばされます。天井に上がって上のサンルーフみたいな小窓からガソリンを流し込んで燃やそうと企む物騒なヤローには、ロジャーが上に上がって行ってやっつけようとします。ちょうどトンネルみたいな橋の下をくぐろうとするとき、ロジャーは男を「お~い」と呼んで「んんあ~」とこっちを振り返った途端…男は橋脚のとこに頭ゴッツンして転落します!!
このシーンはとても笑えます( 〃▽〃)



その後をシツコク追尾してくる車を、キャンピングカーの車上から散弾銃でロジャーがガンガン撃っていきます。余ってたガソリンの入った水筒を火炎瓶代わりに火をつけてぶん投げて一台を仕止め、タイヤを撃ち抜いてバーストさせ2台目を仕止め、バランスを失って斜め走行をしてくる一台をバイクを切り捨ててひっかけて横転させます!!



こうしてようやく全部の襲撃を振り切ったロジャーたち、ようやく安堵の旅を迎えることが出来るのだろうか?????
せっかく旅のために新車で購入したキャンピングカーは度重なるガッコンガッコンぶっつけ攻撃でフロント部分は大破していてリアのガラスも叩き割られ後部剥き出し状態の見る影もない状態になってしまいます。


アマリロまであと130キロのところまで車を進めた時点で、トップリと日が暮れてきてしまい、フロントのヘッドライトが使えないので再び夜営を余儀なくされる。

ロジャーがみんなを励ますように「おいよ~みんな元気出せよ~最高にクールなスクリュードライバー作ってやっから~♪」とテキーラをフリフリしていると…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………

ボッと火の手が上がり、あの黒ミサの時にかかっていたあの不気味な歌声が聴こえてくる!!(°Д°)!!

火の手はたちまちのうちにキャンピングカーを取り囲むように燃え盛る!! あの呪文のような歌を唱える人の中にはオートキャンプ場で知り合ったヘンダーソン夫婦や保安官の姿も!!






誰も味方かいない四面楚歌の状況下の決死の逃避行は、今見たら古臭さやありきたりな感じも感じますが…市井の人々に紛れ込んでて実像が全く不明なままの悪魔教団の不気味さ!!?? ケリーが行く先々でジッと見張られているように感じる絡みつくような視線の怖いこと怖いこと!!
私的にはベスト5に入る傑作ではないかと個人的見解で思っとります。 最後がストップモーションになり、絶望的な視点で駆けずり回る主人公達を映すこの場面は何度観ても…わかりきってはいてもゾッとさせる屈指の名シーンだと思います(^^)


最後の終わり方は当時のアメリカンニューシネマの一連の作品にも似たようなわびしさも感じます。(同時期で言ったら「ダーティーメリー・クレージーラリー」とか「真夜中のカーボーイ」とか)それに前年に公開された「エクソシスト」のようなオカルトな雰囲気と「西部警察」も真っ青なカーチェイスアクションのハイブリッドは他に例のない意外な佳作!B級テイストバツグンの醍醐味があってとってもオモローお薦めな快作です♪♪