伴田良輔「森へ Forest」「道 パッサカリア」 | 色と祈りと歌うこと - Hidetake Yamakawa (山川英毅)

色と祈りと歌うこと - Hidetake Yamakawa (山川英毅)

自分自身の中に豊かにある深いものに触れて、元気や安らぎを得るのに「色と遊ぶこと」や「自分で歌う」ことが欠かせないない気がしています。
色・音の作品や「発声法」などについての気づきもシェアしていきます。

海外で続々と芸術映画賞を受賞中の伴田良輔監督!

 

「森へ island」と「道 パッサカリア」がTCC試写室で拝見できる貴重な機会だったので、伺ってきました!伴田さんのこれらの作品は国内では敢えてまだ配給会社に回していないため、国内の上映は「道 パッサカリア」でも12回のみだそうだ。それなのに、その一方で海外ではベルリンアート映画祭 長編作品最高賞を始め、数多くの映画賞を受賞し続けているとのこと!

 

 

 

 

 

 

 

「森へ island」を今回初めて拝見した。最新作「道 パッサカリア」でもとにかく私は虫取り少年として自然に没入しているときに感じた集中と安心に包まれた。「森へ island」でも同様で、高踏な芸術の観念の話とかに行く以前に自然を知ってる少年をたまげさせるシーンが連続して最初からひきこまれた。野鳥が伴田さんの手元によってきてとまる。普通じゃ考えられない距離間とディテールのショット!

 

いやいやこの人は、鳥が寄って来て話ができたアシジの聖フランシスコ??なのか?

 

伴田さんが面白がっておられる自然やご自身の筆致作品のテクスチャの変化も私には妙にツボでいいなあ~と思うものが多くて、「森へ island」も私はすごい好きかもしれない。

 

「好き」といいたくなるのは、何か何度も見てみたいそこに没入していたくなる(意図性や指向性を強要してくるのではない)そこにずっといたくなるようなとにかくシーンが多いということ。ちょうど好きな音楽を何回も聴きたくなるような感覚かも。

 

この作品の上映の後に伴田さんが、それを見ている人がそこから物語を自分で作っていくような今までの映像にはないコペルニクス的な転換の映像も目指している、という主旨のことも言われていたが、まさにそれを体験させてもらった、とうなずいてしまった!

 

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「森へ island」にも原初舞踏の最上和子さんが出演されていて、その所作と立ち居に自分の身体の別の次元が揺さぶられるのも体験した。特に映像の中に登場される別の方々の動きと対比されるとき、最上さんはやっぱり何か「虚の引力」「虚の生成力」を明らかにもっている。

上映後も最上さん伴田さんと繋がっているすてきな皆さまとご一緒に打上げ(?!)にも参加させていただき、さらに色々なお話も伺えて本当にうれしかったです!

 

伴田監督は既に新作にも取り組まれていて、その3作目は広く配給される方向で公開を計画されているそうです!!

 

伴田良輔さん、最上和子さん、ご一緒させていただきました皆さま、本当にありがとうございました!!