女性の50代から60代では顔面部にできる
褐色のシミがよく話題になるようです。
最近では皮膚科でフォトフェイシャルやレーザー
治療を受ける人が多いようです。
内服薬ではビタミンC、ビタミンB群、
L-システイン、抗プラスミン剤などが処方
されています。
漢方で治療してみようという方はきわめて
少ないです。経済的に余裕があれば漢方にも
目を向けてほしいです。
漢方で顔面部のシミは黄褐斑といい、中医学
では黧黒斑・胡蝶斑・妊娠斑・肝斑などと
いいます。
治療は“疏肝理気”“活血化瘀”が中心です。
「疏肝理気」とは肝の疏泄用をよくして気の
流れをよくすること。
詳しくは以前に書いたものをご覧ください。
肝気虚は「肝主疏泄」の疏泄失調のことか | 群馬県・桐生 仁盛堂漢方薬局の一日(中医学基礎) (ameblo.jp)
「活血化瘀」とは血液をきれいにし、スムーズな
血流を確保すること。
黄褐斑は七情内傷(喜・怒・憂・思・悲・恐・驚
が過度に反応し病因になる)、偏食・過食・労働
過多、ストレス、月経不調なども原因になる。
弁証では肝鬱・脾湿・腎虧を中心になるが
通常は「疏肝理気」「活血化瘀」の
芍薬・枳殻・郁金・川楝子・丹参・紅花・益母草を
加減して使用する。
①肝鬱気結証
②脾虚湿阻証
③腎陰虧虚証
④腎陽不足証
大きく4種類に分け分類し、上にあげた
「疏肝理気」「活血化瘀」の生薬を加減
しています。
すべて書けませんが②の脾虚湿阻証
には参苓白朮散に鶏血藤、紅花を
加えています。
病院で治療するのとどこが違うのかと
いわれるでしょうが、漢方では心身を治療する
ことで黄褐斑だけでなく全身の随伴症状も
解決していくということでしょうか。
参考図書:
「中医名言」実用大全
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