釣りと坊主 | ☆ 占い師・画家…人間のようなもの ☆

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画家・伝説の魔術師☆ 相馬 英樹 の愉快な毎日♪

こんにちは。
 
北海道もじわじわと雪が解けはじめ、陽気の暖かい日などに至りましては、軒先でタイヤ交換をする姿もちらほらと見受けられる季節が、例年に引き続きやって参りました今日この頃でございます。

そんな昨今、皆様いかがお過ごしでしょうか

さて、先ずはいつも通り、事の始めにご挨拶をさせて頂くこととしましょう。
 
私はといいますと、伝説のスーパースター…もとい伝説の釣り人…もとい…伝説の魔術師として名声上昇中の点描画家、
 
是、即ち相馬英樹という名の神様にございまするでありまするぞ。
 
 
今週は久々に室蘭へと釣りをしに出かけて来たのであるから、先ずはそのときの事から此処に書き記そうかと思うぞ。
 
時を遡ること一年前、幾度となく好釣果をあげた記憶を辿り、大物の予感に夢を抱きつつ釣り場に到着したまでは良いのでありまするが、

待てど暮らせど…
 
大物はおろか邪道小物の類さえも一向に釣れる前触れもなく、
 
幾度となく挫折の陽射しを浴びつ、釣り場の移動を繰り返すことと相成りまして、
 
 
真に以って面目ない有様。

きっと先ほどは潮の頃合いが合わなかったのかもしれないなどと心の奥深くに泣き言を重ねる度にまた幾度となく釣り場を移動したのでございました。
 
 
そうして、釣り人の息吹を感じてたまたま辿り着いた崎守という埠頭の西側に所在する防波堤。
 
後に訊いたところによれば、その名も西防波堤というストレートな名称なのだそうでございまする。


居所を変えては変え、幾箇所と重ねつねり歩けども

ただの一度も釣果を上げている釣り人に会うことの出来ない今日にして

期待は禁物。
 
 
まずは提に立つ釣り人に挨拶がてらインタヴューをしてから具合が良いようであれば釣りを始めるのもまた誉うと、お世辞にも足場が良いとはいえぬ防波堤の上段を手ぶらで闊歩する私なのでございました。
 
 
するなれば基部から最も近くに在りて釣り座を構える老人がやけに気に掛かったわけでございまするので、
 
『どれどれ、お主は何をターゲットに釣りをしており、今日の釣果はどのようなものじゃ。』

というような内容の言葉を現代口語に変換したような感じの言語を駆使して尋ねたところ、

『ははぁ神様、今日は私、ガヤなどを狙いに防波堤へ来たわけでございまして、たった今も釣れたばかりでございます。』

というような内容の言葉を面倒臭い現代口語に変換したような感じの言語を駆使して説明し始めたのでございます。
 
 
そのインタヴューの最中に『おっ!』というような内容の感嘆句を発したかと思えば
 
狙いのガヤではないものの
 
私の目前で少なく見積もったとしても50センチはあろうかというアイナメを見事に釣り上げて見せるという実演をやってのけたのでございました。


今更ではございますが、この様な口調で最後までこの文章を書き続けていては流石伝説のスーパースター…もとい伝説の釣り人…もとい…伝説の魔術師として名声上昇中の点描画家である私という神様であっても尚、すっかりとクタビレ果ててしまうのでございます。


なので此処から先これまでの口調をやめ、現代口語に変換したような感じの言語を駆使して書いていきたいと思います。
 
 
そんなわけで釣れている人が一人でも居ると解ったからには伝説の釣り人としての血が騒がずには居られません。

心の中では冷静さをすっかり失っていましたが、せめて周囲からは落ち着いた足取りに見える風を装ってクルマに戻って道具を抱え、釣り座を確保したのでした。


結論として坊主ではありました。


結論として坊主ではありましたが、疲れ果て、夕陽の沈み行く白鳥大橋を往復して敗れたハートと一日の疲れを夕陽とともに沈めてから、ゆっくりと帰路に就いたのでした。

おわり。