そんなわけで今日は、北海道ローカルのコンビニエンスストア『セイコーマート』でお馴染みの(セイコーフレッシュフーズ)が輸入元となります

アンディアン・マルベック
原産国:アルゼンチン
750ml 赤・フルボディ ¥700

チロエ メルロー・カベルネソーヴィニョン
原産国:チリ
750ml 赤・フルボディ ¥530
という2種類のフルボディを比較してみました。
まずは、アンディアン・マルベックから。

コルクを抜くと、仄かに葉巻の残り香の様な、渋い香り。
間髪をいれず、グラスに注ぎ、味わってみる事にします。
やや控えめな酸味と、どっしりとした重厚感のある、フルボディらしく深みと重みのある口当たり。
澱の渋みと僅かなザラつきが、哀愁を漂わせます。
舌の奥に感じる、焚き火に生藁をくべた様な渋みと、木炭を思わせる自然な苦味。
これは価格帯から想定し得る期待を遥かに上回る出来なので、買いでしょう。
当然、リピ決定です。
脂身の多い牛肉料理
塩気の強い乾物
ブルーチーズなどの、こってりしたもの
スパイスの効いたサラミ
クリームチーズ&ヨーグルト・ベースのスウィーツ
魚介だと鮮度が高く脂身の乗った生臭さの少ない魚、例えばノドグロやメロの炙り物などに、良く合うんじゃないでしょうか。
デミグラス系の味付けにも、良く合いそうです。
続いてチロエ メルロー・カベルネソーヴィニョン。

アンディアンがコルク栓を採用しているのに対して、こちらはスチールの回転栓が採用されています。
栓を開けると、葡萄元来のフルーティーな香りが広がります。
「フルボディ」の記載がありますが、カベルネ特有の爽やかな酸味が、渋みや深みに勝っており、重厚なワイン特有のザラ付きや澱の渋みは、殆んど感じられない、ミディアム・フルボディです。
同じ同価格帯のフルボディであるにも関らず、アンディアン・マルベックとは対照的で、肉料理やチーズなどの濃厚な食事よりも、どちらかと言うと平目などの白身魚料理や、刺身や山菜料理などといった、和食に良く合いそうです。
口に含んだ瞬間、やや強めの酸味が広がり、決して纏わり着く事のない、ライトでサラッとした
渋みが爽やかです。
酸味と苦味の爽やかな調和を楽しんだ後には、熟し切っていないプラムの果実を思わせる瑞々しさと若さが残ります。
アンディマン・マルベックを『人生を知り得た気高き哲学者』と例えるならば、チロエ・カベルネソーヴィニョンは…『冒険心に燃える、世間知らずのうら若き美青年』といったところでしょうか。
ワインの渋みや苦味に馴染めない方や、ストーリー性や奥行きを求めない方には、こっちの方が飲みやすいかも知れません。
私は個人的に、アンディアン・マルベックに一票です。
ワイン好きの皆様方、リーズナブルな冒険を、是非お試し下さい。