何か問題が生じたとき、人は自分の中に何らかの正しくない要因があるのではないかという錯覚に捕われることがある。
場合によっては錯覚ではない場合もあるかもしれない。
たとえば恋人にフられたとき、人は良く『自分の何がいけなかったのか…』と考える。
世の中には事情だとか心変わりだとか色々な事があって…
浮気や隠し事をするでもなく、自分の考えを執拗に押し付けて厭な思いをさせたわけでも、ましてや暴力に任せて支配しようとした訳でもなく…
むしろいつだってニコニコ笑顔を絶やさず滲み出た慈愛の精神と湧き上がる愛情のままに、真心と誠意をもって相手と接していたにも関わらず、大好きだった相手が出て行ってしまう事だってあるかもしれないのだ。
誰かに愛されたいと思いながらも恋人が出来ないとき、『自分に何が足りないのか…』と考えるのも同じことだ。
どんなに経済的に辛い立場にあったとしても…
傷つき打ちひしがれている誰かが、ふと夕日に照らされた街角で僅かな陽の差し加減でチラッと見せる憂いを帯びた横顔…
…或いは実際には特に大して深い傷なども殆ど付いてなく、これっぽっちも打ちひしがれてなど居ないのかもしれない。
ただ単に俯いた瞬間なんかにどこか、もの悲しげな表情を勝手に読み取ってしまっただけかもしれない。
それでも、居てもたっても居られなくなり、ついつい、なけなしのポケットマネーで一杯付き合わせるフリを装って飲みに誘う様な…
そういう愛すべき聖人に、豊かさが降り注ぐかというと、そうとは限らない。
正しい事と間違った事があるのか、それが誰の基準で決められるべきものなのか…
誰もが自分の持つ、もしかしたら偏っているかも知れないような、曖昧な物事の判断基準で、物事の善悪を決めて良いのか、僕にはわからない。
何が大切で何が不要かなんて、それぞれの考え方で良いのであれば自分自身が一番良く知っている筈で、誰かに言われなきゃ解らない事じゃないだろう。
それでも僕の様な占い師をはじめ『セラピスト』だとか『メッセンジャー』なんて名乗ってる人の多くは、自分の事は棚に上げて自分に降りてきたメッセージを信じて、誰かに伝える。
セラピストであろうと占い師であろうと、普段は自分の善悪の判断基準や主観を中心に生きている。
どんなに聖人ぶったセラピストも、自分の富を分け与える事によって生き長らえるかも知れない、道端のあらゆるホームレスに、自分の懐の僅かな富をいつでも分け与えるとは限らないだろう。
どんな聖人であっても、物質世界の中では、自分の体さえ大切にし切れて居ないのだ。
幾ら体に良いからと言って嫌いなものは食べないし、幾ら体に悪いと知っているものであっても過去に食べた時からの時間によって拡張された喜びの記憶が繰り広げる誘惑に負けて、つい食べてしまうことだってあるだろう。
人はこの様に『未完成』であり、『未完成』である私達、人にとって『正しい事』を言う人…
また『正しい人』のように感じられる存在は幾らでも居る。
自分の都合の良い善悪にこじ付けるだけなのだから当たり前だし簡単なのだ。
中には、僕が会ったことがある誰よりも際立って正しい考えを持ち、自分の考えに基づいて行動を心掛けて居る素晴らしい人も居るだろう。
その人が、恋人に振られたり恋人が出来なかったりという事は絶対に、ないのだろうか…
解らない。
解らない事を自分の頭の中だけで一生懸命、いつまでも突き詰めようとしても解らないままである事は明瞭なので考えない事にする。
あなたがもし、自己肯定と正論が好きならば一日中、正論とあなたの好きな作者の書いた本ばかり読んで居ればいい。
人に押し付けることが大嫌いな僕が…
いつか息子に押し付けてでも言おうと思っている事がある。
『ユングやニーチェだとか世の中のありとあらゆる哲学者の書いた本だとか、特にパパの書いた日記だとか、パパのFB友達の書いた日記を読むべきではない。』と。
そしてこう続けるだろう。
『そんなものを読んでいる暇があったら、ハリーポッターでも読んでゲームをしてゲームに飽きたら野山へでも行って遊んでなさい。』と。
18歳になって大学へ入学しても、まだ家で哲学書を読んで居る様なら、ほんの僅かではあるけれど…500万円ばかり手渡して、肩を落とし、頬を痙攣させながらこう言うのだ。
『何という事だ…
まだそんな事ばかりしているなんて…
これを持って御友達と一緒に、ちゃんとしたSMクラブにでも行って来なさい。』
そして更に、一万円を手渡して、こう言うのだ。
『相馬 英樹 氏の帆炉壁破~で、この先一年間の運勢と、今後どうやって生きて行ったら良いのか、見て貰いなさい。』
そんなわけで、帆炉壁破~の詳細については、こちら→『帆炉壁破~+αのご案内』
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