「籠城忍 上田城攻防戦」矢野隆 読了 | pyonpyon ブログ

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「籠城忍 上田城攻防戦」矢野隆 講談社

第一弾「籠城忍 小田原の陣」は
秀吉による北条攻めでの北条・風魔一族と徳川・伊賀忍者(服部半蔵)との戦い

第二弾は、関ヶ原を前に東西の睨み合いが続く中、どちらに付くのが得策か?
得と見ればあっさり主を乗り換える真田昌幸
今回はどっちに転んでも真田を残す道をとり
西軍と決めた昌幸
西軍勝利のために真田に出来る事は何か
上田の地で秀忠率いる徳川軍本隊を如何に足止めできるか、これに架かっている

代々真田に仕える真田忍、武田家の滅亡により真田の配下となった武田の忍・三ツ者、これに加え信繁に惚れ込んで(押し掛けで)その配下となった佐助と才蔵

真田の忍の話となれば信繁が主役かと思いきや、今回の主役は「食えない男、昌幸」
豪快磊落、真田の家臣すらその動きを読むことは出来ない
戦上手で頼もしいおやじ殿
家臣も忍びも昌幸に惚れ込んでいる

一方、敵方徳川家に仕える服部半蔵率いる伊賀忍者

服部正成の代には主と忍との間に存在した主従関係だったが、正就への代がわりで、その関係は以前とは違うものになっていた

正就は忍びではなく武将として徳川家に仕えており、その配下に忍を抱えている
自身は武将として生きているため忍の働きへの理解は無い
忍達も、以前のように主(正就)に仕えているという意識は希薄で心は全く通じていない

忍とは、元来そういう者だと思っていたが真田昌幸を知ってしまった
真田の忍と戦いながら、昌幸と真田忍の主従関係の奥底にある情愛に気づいてしまう徳川の忍

割り切っていたものの、この真田昌幸という武将に魅力を感じ始める服部半蔵(を名乗る男)

十五年に渡っての二度の籠城戦、手練れの老忍びも才蔵や佐助の様な若い忍びも
昌幸の元、力を合わせ徳川の伊賀忍との激闘が続く
昌幸の奇想天外な作戦、彼は忍びなのか?と思わせる動きは伊賀忍をも欺く

第一弾の風魔一族ほどの「強敵」でもなかった印象の服部半蔵(を名乗る男)

本作は、真田昌幸祭り!って感じ
魅力あふれる人物として描かれ、老いも感じさせない暴れっぷり(笑)

みんな大好き信繁(幸村)も完全に脇役
大して出番もなかったのに比べ、なかなかの存在感だったのが、長兄の真田信幸

徳川の中では、敵方の息子という難しい立場
凡庸な大将、秀忠に「真田にニ心は無く徳川家に抗うことは無い」という言葉を信じさせたが、徳川軍で真田昌幸の本心を見抜き最後まで信幸へ疑念を持っていたのが本多正信ただ1人

昌幸と正信、腹黒い者同士
相手の考える事は手に取るようにわかるのね

ドラマなどで演じられる真田信幸
捉えどころのない父とやんちゃで向こう見ずな信繁は似ていて、信幸は2人とは少し違う生真面目な性格にように描かれる事が多い

ここでの信幸は、昌幸の分身の様な豪快さで平気で嘘をつく(笑)
あの本多正信相手にしらを切り通す信幸の強かさが頼もしかった

次は…大阪城になるのか?
楽しみ