
「帰れない探偵」柴崎友香 講談社
初めての作家です
物語の始まりは、難解😰
好き嫌いが分かれると思う
私は「あ、めんどくせ~」と思いながら
第一章の「帰れない探偵 急な坂の街で」を読んでいましたが、読み進めると慣れてきて面白くなりました

主人公は「わたし」
″わたし″は、世界探偵委員会連盟の学校出身の女性で職業・探偵
探偵と言っても、サラ・パレツキーのV・I・ウォーショースキー やスー・グラフトンのキンジー・ミルホーンみたいな私立探偵ではないし、仕事の内容も撃ったり殴ったり忍び込んだりはしない
話がちょっと逸れますが、私はV・I・ウォーショースキーシリーズも最初から読んでいて、同時期に出版されていたキンジー・ミルホーンの題名がアルファベットのA「アリバイのA」から順に続くシリーズもずーっと読んでいました
V・I・ウォーショースキーは途中から面白くなくなって(主人公の人柄が徐々に嫌いになった)やめてしまった
逆に愛してやまない私立探偵がキンジー・ミルホーン💕
残念なことに第19作目「S」(サイレントの何とかみたいな英題)の題名の作品は英語圏では出版されたのに日本語翻訳はされず日本での出版はなかった(全18巻で止まってしまった)
ずっと出版を待っていたのに、2017年には作家のスー・グラフトンが亡くなってしまった😢
持っていた本はとっくにBOOKOFFに売っちゃって、手元に無い
作品自体も絶版て手に入れる術はもうない😭
続き…
連盟からの指令で某国(日本のような街だったり、中東を思わせる街だったり、シチリア?南仏?海沿いの街だったり)へ行き、用意された(仮)事務所の様な部屋で個人からの依頼を受けてルーツを辿ったり、無くした指輪(盗られた)を取り戻しに行ったり、企業の依頼である特定の人物の行動確認をしていたり
そんな仕事を短期間して、次の土地へと移動しいるらしい
そして物語の書き出しは必ず「今から十年くらいあとの話」で始まる
とっくに過ぎた現在から思い出して書いているのか?
普通なら「10年前のあの時はこんな事になるとは思わなかった」みたいに振り返るものなのに
国も名前も人種もハッキリ分からないままに、それぞれ違う話が一話完結
そして「わたし」は懐かしい元いた場所に帰れないし、その部屋は地図からも消えてしまっている
そんな状態で「わたし」の使うパスポートも連盟が用意したモノで「元のわたし」を証明するものではないらしい
どうも、元いた場所(国)は政権が変わり規制が厳しくなり懐かしいモノはもう話題にも出来ずどんどん忘れ去られて行ってしまう状況になっている
靄の中にあった不鮮明なモノが少し解明され、未来が見えかける←と感じたけど?😅
そんなラスト