「冬に子供が生まれる」佐藤正午 小学館
( ・ั﹏・ั)難解だった…
まず、何人称で書かれているの?な文章が続く(最後には分かるけど)
今は誰目線の章?と直ぐに理解できない構成
登場人物(少年時代にUFOに遭遇したと言われている3人、元担任、同級生の親など)が現在だったり過去だったりの話をする章が続く
ある時、3人の中の1人、マルユウ(丸田優)の元に
「今年の冬、彼女はおまえの子供を産む」とメッセージが届く
誰からなのか、彼女とは?自分が記憶している限りでは彼女なんか存在していないが…果たしてそうなのか?
読み勧めていくと、2人の丸田君という仲良しの少年と途中から仲間入りした転校生の3人が経験した奇妙な体験が、ずっと彼らの人生に少なからず影響を与えていた事が分かってくる
記憶の混在、自分の人生や記憶に実感が伴わない現象
これは?誰の記憶なのか、自分が忘れてしまっているのか?
マルセイ(丸田誠一郎)とマルユウ(丸田優)の人生はある時を境に混ぜ合わされてしまったかのように人生の方向を見失う
小学生の時にUFOに遭遇した体験をした事で彼らは注目を集めてしまう
事件から10年近く経って、雑誌記者の取材協力という形で再び世間の話題になってしまう事故に巻き込まれる
人生で二度も奇っ怪な出来事に遭遇した3人
少年の時にかわした約束、その後に起きた不可解な交通事故、まるで分身のようだった友人の不可解な最期
ラストの方で何気なく話された老人ホームでの老女の話は、ヒントになるのか?
サスペンスだけれど、人間ドラマでもある
人は何もかもを詳らかに話すわけではない