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「赤刃 セキジン」 長浦京 講談社
綾瀬はるか主演で映画化された「リボルバー・リリー」の作者、長浦京の長編デビュー作
第6回小説現代長編新人賞を受賞
「リボルバー・リリー」があまりにも面白く衝撃的だったので他の作品も読みたくなって次に選んだ本です
11月に読み終えて、今頃やっと感想文😅
話の舞台は三代将軍・徳川家光の治世、江戸では戦国時代の生き残りとも言える英雄「赤迫雅峰」率いる殺戮集団による、百を超える辻斬りに江戸の町は震え上がっていた
幕府が送る刺客は次々と返り討ちにあい解決策を見いだせないまま、赤迫とその一党の殺戮は止まらない
老中・松平伊豆守は切り札として〈掃討使〉に若いながら剣の使い手としても名が知られていた「旗本・小留間逸次郎」を任命
旗本の次男として父の仕事に付き従い家の裏の役割をこなしていた逸次郎と赤迫雅峰とその一党との戦いに江戸の町は戦場と化す
解説だけ読むと暗く恐ろしい印象を持ちますが、意外にもポップな明るさがあり、それに加えスピーディーな展開と決して正攻法だけでは戦わない逸次郎の驚きの仕掛けや迫力ある戦闘シーンに夢中になり一気読み
この時代は、まだ戦が日常であった武士たち生きており、彼らは行き場を失い鬱勃とした思いを抱えながら死に場所を求めるかのように次々と逸次郎の前に現れる
戦国の猛者達との戦いは、あの山田風太郎「魔界転生」のよう
強烈な存在感の登場人物が多く、ボリューム過多な感じも否めないが
私は、満身創痍になりながらも戦い続ける逸次郎に魅力を感じたので満足