
「吉原と外」中島要 祥伝社
5月に詠み終えていたのですが投稿するタイミングがなくて…😅
今年から私のお気に入り作家になった「中島要」の昨年の作品です
お照は、母親の再婚相手である呉服屋の通い番頭、卯平から奉公先の若旦那が秘密で囲った花魁、美晴の世話をするようにいいつけられた
呉服屋砧屋の若旦那は手代から婿養子になった卯平の弟分になるため、妾の世話を買って出る事で自身も引き上げてもらう魂胆
お照には「男の気配があったらすぐに知らせろ」と厳命してある
十人並よりやや下の器量のお照と美しい元花魁の美晴
前半は、元花魁だけあって男を見る目は確かで、恋愛経験の無いお照が焦って捕まえた男との事を心配したり、美貌を武器にして気立ての悪い女をギャフンと言わせたり…
美晴の行動は読んでいてスカッとする
後半からは、若旦那が訪ねてくる時には、お照は家に居てはいけない事や少しずつ判明してくる美晴の生い立ちなど、少しミステリー要素のある話になってくる
ただ、嫌な終わり方にはならず、また作者のお得意の終わり方である「これからも続いてゆくのだろう」な私の好きなラスト
中島要作品は、あと2冊「酒が仇と思えども」「神奈川宿 雷屋」感想文待機中がある
早く投稿しないと、次から次へとたまる一方だ