ひでごんの独り言&小説みたいなもの -34ページ目

ひでごんの独り言&小説みたいなもの

何か気ままに
書いていこうと思います。

天気予報を見ていて

えっ!?( ゚-゚)( ゚ロ゚)(( ロ゚)゚((( ロ)~゚ ゚

最高気温 5度?

雪マーク?・・・

もう、5月も終わりだというのに( ̄_ ̄ i)

確かに今日、ひでごんの家、ストーブたいとりますガーン

いったい、今年の気候ってどないしたんはてなマーク

こりゃぁ、しばらくTシャツ、出番無いな( ̄ー ̄;

でわでわパー
 そう広くないカクテル・バーの店内。カウンターの席に一人腰をおろしている、アサミがいた。いつもの席で、ぼんやりと目の前に置かれたグラスを、眺めている。もう、1時間程この調子だ。


 一人でこの店をきりもりしているマスターが、時々声をかけても、生返事が返ってくるだけであった。しかしながら、そんなアサミを観て60才をゆうに超えているマスターは、優しげな視線を、贈っていた。


しかしながら置かれたままのグラスは気になるらしく、「アサミちゃん。新しいの、作るかい?。」と、声をかけた。


 アサミも、「!」と、普通の反応をみせた。


 「あっ。ごめんなさい。」


 そう叫ぶとアサミは、氷もすっかり溶け、ぬるくなってしまった液体を、一気に飲み干してしまった。そして一言、「まずい。」


 「あはははは・・・。あたりまえです。」


 マスターにしては、珍しく声を出して笑っている。


アサミは、頭を掻きながらグラスを差し出しながら、「おかわりください。」と、マスターに告げた。


 マスターはニコリと返事をして、リキュールの瓶をあれこれと出し始めた。


 アサミは、目の前の壁へとため息をつきながら、視線を移した。そこには、名も知らない酒瓶が、所狭しと並べてある。10年もここに通っているのにアサミは、一つも名前を覚えていなかった。まぁ、いつも同じカクテルしか飲まないのだから、当たり前なのかもしれない。


 いつも飲むカクテルは、マスターオリジナルであった。何が入っているのか、まったく知らない。


美味しいから飲む。ただ、それだけであった。


 アサミは、ぼんやりと色カラフルな酒瓶を、どこか遠くを見るかのように見つめていた。


傍らからは、カクテルを作る音が、静かに鳴り響いている。


 ふと、一本の瓶に眼が止まった。”あれ?あのお酒、たしか・・・”見覚えのある、ウイスキーの瓶であった。


[BOOKER'S]と、書かれている。


 アサミには、見覚えのある瓶であった。ずっと前に、毎日のように見ていた瓶。でも、ずっと棚には並んでいなかったはずであった。


 懐かしいものを、アサミは感じていた。


 「はい。おまたせ。」


 声と同時に、アサミの前にグラスが置かれた。「カラン」と、氷鳴った。それは、どこか寂しげな音であった。


 「ありがとう。」


 一口、喉に流しこんだ。


 「美味しい。」


 「当たり前です。」


 ここで二人は、クスリと笑った。10年以上通っていれば、息もばっちりである。


マスターが何かを言いかけたとき、店のドアが開いた。同時に、ビクンとなるアサミ。恐る恐る振り返ってみると、一人の女性が、傘と格闘中であった。スレンダーな、清楚な印象の女性である。


しかしながら、傘と格闘している姿からは、どこかやんちゃな印象を受ける、女性であった。


 「いらっしゃいませ。」


 「ママ。」


 二人の声が、同時に発せられた。


 女・ありさは、「どっちから、返事したらいい?。」と、笑いながらいった。すると二人は、同時にお互いを指さした。名コンビである。


そんな二人を苦笑いしながらみつめ、それからアサミの隣に腰を下ろした。


 「ママ。店いいの?。」


 「大丈夫。遅くなるって、連絡しとうたから。」


 ありさは、出されたグラスを手にし、乾杯のポーズをとった。アサミも、それに答えた。


 ありさは、アサミが高校を出てからずっとバイトをしているスナックのママだ。店に行く準備も整っているようで、水商売特有の化粧姿だ。この街では、1・2を争う人気ママである。


アサミは、このママに飲み屋のイロハを教えられた。


 2・30分程たわいの話をしていた二人も目の前に、何杯目かのグラスが置かれたときに、ありさがバックの中から小さな袋を取りだした。


 「はい。誕生日おめでとう。」


 袋は、アサミの前に置かれた。二つ。


 「わー。有り難うございます。」


 アサミの目が、キラキラと輝いている。


 「で?、もう一つは、誰から?。」


 目をクリクリさせながら、素朴な疑問を投げかけた。そして、思ってもいなかった返事が、返ってきた。


 「今日だよね。帰ってくるの。」


アサミは驚いて、ありさを見つめた。そんなアサミを見つめながら、「帰って来るんでしょ、零くん。だから、それはお帰りなさいのプレゼント。」と、微笑みながらありさの声であった。


 アサミが今にも泣き出しそうな、表情になっている。


 「10年かぁ。よく連絡もよこさない男を、待ってたもんだね。私には、絶対に無理。」


 どこか、母親の様な、優しい姉のような、なにか包み込むような微笑みであった。


そしてアサミは、大粒の涙を流した。


 10年も前に、旅立ってしまった男の名前。零。みんなの記憶の中から、とうに消えてしまったかもしれない名前。


自分は、決して忘れなかった。そして、目の前にも、覚えていた人がいる。


 「でも、どうして・・・。」


 アサミは、疑問であった。確かに10年後のアサミの誕生日に、ここで待ってると約束した。でも、そのことは、誰にも言わなかった。


 「どうして?」同じ言葉が、口を割った。


 「あの日も、こんな雨でしたね。」


 不意にマスターの声が、アサミの耳に届いた。


 アサミは、グラス磨きをしていたはずのマスターへと、視線を移した。マスターは、遠くを見つめるかのように窓の外を見つめていた。


 ”そうだ。マスターのいるこの店で、約束したんだ。”


 アサミも、窓へと視線を移した。


雨足が、強くなってきていた。人々が色とりどりの傘を手に、足早に通りをいきかっている。


 ”そうだ。あの日もこんな、あめだった。”


 アサミは、二人を交互に見た。”零を、覚えていてくれた人がいる。二人も。そして、約束の事まで。”











 そして俺は、すぐさま鍵をかけた。

 そうだ、このドアには鍵が付いていた。俺は、鍵をかけていたはずだった。鬼頭は、どうやって入ってきた。

違う。俺は、思い出していた。俺が、自分自身で開けたんだ。鍵を。

俺は、もうどうなってもいいと思って開けた。何故?。

 ドアをぬける前に眼にしたあの、死骸を思い出した。とたんに、はらわたがよじれる程の嘔吐が、俺を襲った。

まるで、体の中から全てを吐き出すかのような、嘔吐だった。同時に襲う、全身を襲う嫌悪感。

 あの死骸は、人間であった。女の。

腕と脚は、殆ど骨だけになっていた。胸の辺りも。

 頭の中の霞は、すでにとれていた。

 俺は、ここに閉じこめられて頭がおかしくなっていった。そして俺は、女を犯し続けた。そのうに俺は、死にそうなぐらいのどの乾きと、空腹にみまわれた。そして俺は、・・・。

 また激しい嘔吐が、俺を襲った。しかし、出てくる物は何もなかった。

 そのうちに、視野が暗くなってくる。そのまま、気を失ってしまった。



 どのぐらいたったのか。隣の部屋から聞こえてくる叫び声で、意識を取り戻した。

それは、鬼頭の人間のものとは思えぬ叫び声であった。発狂したか。

 俺は、恐る恐る部屋の中に視線を移した。想像はできたが、それは、想像を絶していた。

かつて人であった物が、散らばっていた。殆どが、骨だ。

 また、嘔吐が襲ってくる。

 人間は、極限まで追いつめられると、こうもあっさりと狂えるのか。鬼頭の事ばかり、俺は言えない。

実際俺も・・・。

 俺はここで、餓死するのだろうか。鬼頭の方が、少しは長生きするだろう。

向こうにはまだ、食料が有る。

 俺も、完全にいかれたらしい。この状況下で、腹が減ってきている。

 死ぬのはイヤだ。俺は、生きたい。人間の尊厳なんて、くそくらいだ。

 「カチャ・カチャン」突然何かが落ちる音が、鳴り響いた。よろよろと俺は、音のした方へと近づいていった。

そこには、ナイフと一丁の銃が落ちていた。それを、手にしてみた。大ぶりのサバイバル・ナイフと、リボルバー・タイプの拳銃だった。弾は、一発のみ。自殺ようか。かってに死ねと、いうことか。

 じゃぁ、このナイフはなんだ。どす黒い考えが、首をもたげた。

 自殺?。冗談じゃない。奴をぶち殺せばいいんだ。

俺はドアまで行き、激しく叩いた。

 「鬼頭。聞こえてんだろう。なぁ。決着つけようぜ。」

 俺は、耳をすませた。反応がない。もう一度、ドアを叩こうとしたとたん、「パン!」と、乾いた音がした。

間違いなく、銃声だ。俺は、半狂乱になって、ドアノブを回した。こちら側の鍵は、開けてある。しかし、開かない。

いつの間にか、向こう側の鍵がかけられている。

 「バカ野郎!。死ぬなら、鍵開けてから死にやがれ。こっちには、食い物無いんだぞ。」

 俺は開かないドアを、狂気の如く打ちならした。返事は、無かった。

そのうちに力つき、その場にへたり込んでしまった。

 「死にたくない。」

 拳銃を見つめながら、呟いていた。そして俺は、そいつをこめかみ押しつけた。

ふと、後ろでドアが開いてバタンと閉まる音が響いた。同時に、「きゃっ。」と、女の声。

振り返ってみるとそこには、床に転がる女が一人いた。怯えきった眼で、キョロキョロしている。

 俺と、眼が合った。その眼が、絶望へと変わった。俺は、どんな表情をしているのだろう。

そんなことは、どうでもいい。俺は、ナイフを握りなおしながら立ち上がった。

 飯の時間だ。