下流志向 | HIDE と Copen (ヒデとコペン)

HIDE と Copen (ヒデとコペン)

2021年12月12日までの13年間 黄色い コペンを操っていた怪しいオヤジ
2022年10月25日に三途の川を渡りかけたオヤジ
ジョギング、映画観賞、一人旅、ガーデニング、(遠ざかっているが)DIY
仕事はとってもいいかげん。
そんなオヤジの四方山話のブログです。

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しっかりした本を久し振りに読みました。
等価交換
リスクヘッジ
無時間性
相互扶助
という4つのキィワードが読み終わった後に残りました。
自分の持っていたモヤモヤを
自分にない視点から理路整然と整理されていて参考になりました。
この手の教養書は、素直に受け止めた後、自分の観点と融合して再構築して完結するものだろうと思います。
ただし、カタカナが多い(^_^;)
カタカナの多くは曖昧な言葉で、その解釈次第で言わんとすることに微妙な差異が出てしまうもの。
しょっちゅう前後を読み返す部分がありました。
良書です。
 
【内容】
我が国の格差問題の原因について、1つの衝撃的な解答を示す書。若年層が社会から逸脱し下流に落ちるのは環境ややる気の問題ではなく、まともな生活を営むうえで決定的な能力が欠落していることによると説く。著者の専門は文学・思想史であり、統計的な分析や実地調査に基づく分析は用いていない。しかし、人間のあり方そのものを深く洞察する手法で「学び」と「労働」を放棄する若者の思考のメカニズムを、説得力をもって解明していく。我が国で下流に落ちる若者たちは、人類史上初めて登場したタイプではないかと言う。彼らは生きるために必要な知識を学ぶという当然の行為を否定する。その裏には「無知のままで生きる不安を感じずにいられる」という絶望的な特徴があると指摘する。これは貧困や劣悪な生活環境によって「教育を受けたいが受けられない」といった、従来存在した下層社会の問題とは根本的に異なる。彼らにとって教育や労働は強制された「苦役」でしかなく、避けられるものならば避けて通りたい面倒ごとにすぎないと言う。そうした若者が増殖する原因の1つは「孤立化」だと言い、社会の目に見えない相互扶助ネットワークから一度逸脱してしまうと、下流生活が定着化してしまうと憂える。
【参考】
著者 内田樹
出版社 講談社
定価 1400円
 
【DATA】
8月
 下流志向 内田樹 講談社
 佐渡伝説殺人事件 内田康夫 角川文庫
 志摩半島殺人事件 内田康夫 光文社文庫
7月
 美丘 石田衣良 角川文庫
6月
 L特急踊り子号殺人事件 西村京太郎 光文社文庫
5月
 疲れない身体をつくる免疫力 安保徹 三笠書房
3月
 告白 湊かなえ 双葉文庫
2月
 死者の木霊 内田康夫 
1月
 脳に悪い7つの習慣 林成之 幻冬舎
 だから速読できへんねん! 呉真由美 生産性出版