前回のブログでは『アウフタクトと裏拍』等の疑問に対して大勢の方から助言を頂いてありがとうございました。 解らない事、知らない事、勘違いしていた事等、沢山の疑問への理解が少しずつ広がって来た気がします。 予備動作まで含めて音楽として感じるか否かと言う所にダンサーと演奏家の感覚の違いがある様で更に学びの余地がある様です。 まだまだ音楽に関しては無知ですが、これからも少しずつ学んで行きたいと思います。






労せずして手に入れた物は紛い物!


https://news.yahoo.co.jp/articles/dfde8c8269f168869cedec168355a5666d66bca6


 最近、宿題を自分でやらずに生成AIにやらせる生徒が多くて思考力、学力が低下していて教員が困惑しているそうですが、これってそのままバレエ教育の問題点と共通項が多いんですよね。

 生成AIが作った内容(ネットで調べた情報)を丸写しや丸暗記するだけでは自分で何も考えていないから、自分で考えて正解を見付けると云う思考が出来る様にならない、もし教えられた内容に齟齬があってもそれを見付けられない。 それが致命的な食い違いであっても思考力が育って居ないから全体を俯瞰する事が出来ずにアンシェヌマンのどの部分に齟齬があるのかが解らないと云った問題がバレエ教育でも多々起きています。

 教えられた事を丸暗記と云うのは、自分で思考しなくなり、頭脳の能力値の低下を引き起こして頭を悪くするんです。

 この様な思考力の問題は生徒だけではありません。 バレエ団で踊っている、または踊っていたダンサー、指導者達にも常に付き纏っています。 プロダンサーが感覚的に、または習慣として行っている動きが実は基礎に反していたりする事は日常茶飯事で、だからこそ常に自分で考えてバレエ基礎だけでなく、解剖学、運動力学にも反しない合理的な身体の動かし方を常に考えていなければなりません。
 最も基礎的な動き方になると、日本で通常教えられている方法とは正反対になる事も多いのですが、本当に動きの法則性を理解していれば動きの原理が解り、日本で教えられているやり方の非条理性がハッキリと見えて来る様にもなるのです。


 レッスンで注意された事を無条件に受け入れるのは深く考えなくて済むので楽かも知れませんが、それでは本質的な事が理解出来ず、それを応用しようとする事が出来ません。 一から十まで全てを説明しなければならない、応用が出来ない様では使えないダンサーですよね?


 生成AIやネット検索の様な文明の利器と言われる物の進歩は便利になりますが、気を付けないとその分だけ頭を使わなくなり人間の方が退化します。 YouTubeやブログだって有名な人が言った事を鵜呑みにするのでは無く自分でよ〜く考えて下さいね。
 私の言う事だって鵜呑みはダメですからね。 嘘を教えていない保証は無いのですから自らの頭で考えて検証する、その労力が進歩の秘訣です。


 まあ、このブログを読む人で考えずにレッスンする人は居ないでしょうから釈迦に説法ですがね(笑)







 5月25日㈯に『めるもバレエスタジオ』で私の特別講習会が開催されます。

 今回のスタジオ参加は既に満員御礼となりましたが、まだキャンセルが出た場合の追加募集があるかも知れませんので下記のサイトの方で随時チェックして下さいね。
 ライブ配信もありますので是非そちらへの参加もご検討下さい。