腕と頭の連動を教えるのがベストなのでは?


 目線の動かし方を指導する時に『手の方を見て!』とよく言われますが、その様な指導は良くないのかも知れません。


 『手の方を見て!』とは腕と頭を連結させて決められた動きをする為の助言なのですが、多くの生徒が、この意図を正しく理解せずに眼球の動きだけで手の動きを追いがちで頭が正しく動かない事が多いからです。


 “ポールドブラ”をする時は必ず腕と一緒に頭が連動し、顔の動かし方と形も厳密に決められています。


 それならば頭の動かし方を教えるのに『手の方を見て!』と間接的な表現で教えずに、腕の動きと連動する頭の動きを直接教えてしまう方が良いのではないでしょうか?


 本来ならば目を瞑っていても腕と頭の向きは連動していなければならないのですから、眼球だけを動かして「正しく出来ている」と錯覚してしまう様な教え方は駄目なのでは無いでしょうか?



 “グランプリエ”の際にも手を目線で追い掛け過ぎて俯(うつむ)いて背中を丸めているプロダンサーは山程居ますが、腕と頭の動かし方等を確りと決めて形で確認する様にしてしまえば、わさわざ体幹を崩してまで俯向いて下を見るダンサーは激減するでしょうし、自己流の間違ったやり方を正しいと信じ込むダンサーも減ると思うのです。(※俯いて背中が丸いと体幹の前に頭がありバランスが崩れた状態です。)




 「バレエを仕事にしている・したい!」と云う人は、プロっぽい雰囲気だけでレッスンする事は止めて本当のプロフェショナルクオリティでレッスンする、または教えると云う事が出来る様に正しい知識を学んでくれる事を願っています。