そのアクセントの取り方は間違っています!


 バットマン等でアクセントについて外アクセントとか中(内)アクセントとか言われませんか?

 このアクセントの内外を皆さんは正しく理解出来ているでしょうか?


 多くのダンサー、指導者がアクセントについて勘違いをしていて音楽性の無いレッスンをしています。


 例えば“バットマンタンデュ”で外に脚を伸ばした時に拍が来る様に動いても裏拍の時に第5ポジションに戻して来たのでは、全ての動きの速さが等速でなので、これでは「外アクセント」ではなくアクセントが何処にも無いと云う事になります。

 だってこの動きだと動きを半拍ズラしても全く同じ動作のままなのですから、内外のどちらにアクセントがあるのかなんて判りませんよ。

 本当にアクセントを付けて動けば無音で動いても、そのアクセント位置が外側なのか内側なのかは第三者から見ても明白に分かるからです。

 いや、と云うより第三者からハッキリと違いが分かる様に踊らなければ駄目なのです。


 こう云う事が解らない指導者がバレエを教えると音痴なダンサーを量産してしまうので音楽と動きの関係性がイマイチ分からないと云う指導者はちゃんとした指導を1から受け直さなければなりません。

 一流バレエ団と言われる所のプリンシパル、ソリスト級のダンサーでもこの手の音痴は沢山居るので本当に音楽を学んで踊って欲しいと思います。





それは本当に“ロンドジャンブ”なの?


 “パ”によってはアクセント位置が決まっている場合もよくあります。 例えば下腿だけを回す“ロンドジャンブアンレール”ではアクセントは外側と決まっているのですが、勘違いして内側にアクセントを持って来るプロダンサーが凄く多いのです。 それでは“フラッペ”のリズムの様になるので駄目なのですが注意しても改めないダンサーが多くて呆れてしまう事があります。

 アクセントが逆になると「それは本当に“ロンドジャンブ”なの?」と聞きたくなる位に異なる動きになるのですが、正しい音取りを知らないダンサーは正しい動きも知らないので違和感が無いのでしょうね。


 因みに内側にアクセントを持って来ると足先が綺麗な円を描けずに往復運動となってしまい「脚を回す」の名に反する動きとなるのでこれは誤りなのです。





動きの速度をコントロールしよう!


 “グランバットマン”でも動き出しと終わりの音を厳密に指定しても、音を待てずにフライングしてしまう、音から遅れて終わるダンサーが非常に多いです。

 音楽の速さ(テンポ)や1音の長さを聴いて脚を動かす速度と距離を計算出来ていない事が原因ですが、この様なレッスンをしていると素早く動く事も体幹をキープする力も強くならずに踊り方が平坦になり勝ちで雑に見えたり、または特徴の無い踊りと観客に思われてしまうのです。(※つまり音を聞いていない)


 “グランバットマン”も内外のアクセントが確りと取れないダンサーの多いパの典型で特に“ドゥーブルグランバットマン”ともなると壊滅的に動きが遅くなるので確りと動く速度をコントロールしてアクセントが正しく取れる様に訓練を積んで欲しいですね。

 動きのアクセントについて説明し出すと際限が無いのですが回転系のテクニック等もアクセントを平気で外すダンサーが多いので、全ての動きの一つ一つのアクセント位置、その為に必要な動きの速度等をもっと学んでレッスンしましょう。





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