日本生命が米国保険大手AIG参加に出資
日本生命保険は16日、
米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)傘下の米生保コアブリッジ・ファイナンシャルに約38億3800万ドル(約5950億円)を出資し、発行済み株式の20%を取得すると発表した。
出資で企業価値を上昇
日本生命は出資を通じてコアブリッジの企業価値向上を目指すことで同社、AIGと合意。現在5割超を保有するAIGから株式を取得する。
出資は手元資金で対応するとしている。関係当局の認可・届け出などを経て2025年2月末までの取引完了を目指す。
今回の出資は、日本生命の企業の買収・合併(M&A)案件としては国内外を含め過去最大規模になる。
日本の生保業界を巡っては人口減少から国内の事業環境は厳しさを増しており、収益源の多角化が急務となっている。
昨年もM&Aの日本生命
日本生命は昨年11月には2100億円で介護最大手のニチイ学館を傘下に持つニチイホールディングスの買収を発表。国内でも保険以外の事業強化を進めている。
清水博社長は3月、新なた中期経営計画の発表の際、米国などの生保や資産運用会社への大型投資で規模拡大を目指す考えを示していた。
コアブリッジは米国で、個人・団体年金や生命保険事業などを展開する。特に個人年金市場に強みを持つ同社への出資を通じ、日本生命は米生保市場で事業基盤を確立していく方針だ。