■「AWS」とは
AWSはAmazon Web Servicesの略であり、クラウドコンピューティングプラットフォームを提供するAmazonのサービスです。
個人、企業、政府機関など、さまざまな組織がアプリケーションを実行し、データを保存、処理、管理するためのインフラストラクチャとサービスを提供しています。
AWSは、世界中に配置された大規模なデータセンターを活用し、様々なサービスを提供しています。これには、コンピューティング(EC2)、ストレージ(S3)、データベース(RDS)、ネットワーキング(VPC)、人工知能(AI)および機械学習(ML)などのサービスが含まれます。
■AWSのメリット・デメリット
メリット
①スケーラビリティと柔軟性
AWSは需要に応じてリソースを簡単にスケーリングできるため、需要の変動や成長に合わせてリソースを迅速に調整できます。
また、様々なサービスや機能を組み合わせて使用することで、独自のアプリケーションやインフラストラクチャを構築する柔軟性も持っています。
②経済的
AWSはペイ・アズ・ユーゴーのモデルを採用しており、必要なリソースのみを使用した料金体系を提供しています。
これにより、資本費用を削減し、必要に応じてリソースを追加することでコストを最適化することができます。
③グローバルインフラストラクチャ
AWSは世界中にデータセンターを展開しており、地理的な制約なくサービスを提供しています。
このため、ユーザーは地理的な制約に左右されず、世界中の顧客にアプリケーションを提供することができます。
④セキュリティ
AWSはセキュリティに重点を置いており、データの保護、アクセス制御、ネットワークセキュリティ、コンプライアンスなどの高いセキュリティ基準を満たしています。
また、AWSは多層のセキュリティモデルを採用しており、ユーザーはデータのセキュリティを確保するためのツールやサービスを利用できます。
デメリット
①学習曲線
AWSは非常に広範なサービスと機能を提供しており、初めて利用する場合は学習曲線があります。特に複雑なアーキテクチャやセットアップを必要とする場合、AWSの使用方法を理解するために時間と労力を投資する必要があります。
②コスト管理の複雑さ
AWSは柔軟な課金モデルを持っていますが、複数のサービスやリソースを組み合わせて使用する場合、コストを管理することが難しくなる場合があります。予算管理やリソースの最適化については注意が必要です。
■日本政府がAWSを選んだ理由
①スケーラビリティと柔軟性
AWSは需要に応じてリソースを柔軟にスケーリングできるため、需要の変動や成長に対応することができます。日本政府が選ぶにあたって、将来的な需要の増加や特定のプロジェクトの拡張性を考慮した場合、AWSのスケーラビリティが魅力的な要素となった可能性があります。
②グローバルインフラストラクチャ
AWSは世界中にデータセンターを展開しており、グローバルなインフラストラクチャを持っています。日本政府がAWSを選んだ理由の一つは、AWSのグローバルな存在感と地理的な展開が、国内外の連携やデータの冗長性を確保する上で有利だと判断した可能性があります。
③セキュリティ
AWSはセキュリティに重点を置いており、多層のセキュリティモデルを採用しています。日本政府のような組織が重要な情報やデータを扱う場合、セキュリティは最優先事項となります。AWSの高いセキュリティ基準と豊富なセキュリティツールが、日本政府の要件を満たす上での決定要素となった可能性があります。
④国内における信頼性と可用性
AWSは日本国内にもデータセンターやリージョンを持っており、信頼性と可用性を確保しています。日本政府がAWSを選んだ理由の一つは、AWSが国内においても高い信頼性と可用性を提供できることであり、データの安全性とアプリケーションの可用性を確保する上で重要な要素となった可能性があります。
なお、具体的な選択理由は日本政府の内部の意思決定によるものであり、詳細な情報は公には公開されていない場合があります。以上の要素は一般的な観点からの考察です