2日続けてFacebookのことを書いて、ずいぶん勉強になった。
いろいろ考えたことがあるので、まとめてみたい。
僕が一番驚いたのは「反響の違い」だ。
10日に書いたのは「★カギを掛ける人になりましょう!」。
美少女に成りすましたスパムアカウントの問題。
友達の個人情報抜き取りが狙いだから、
友達情報の公開範囲は「自分のみ」にするのがベスト、と書いた。
この記事はいま現在、1000いいね!を超え、312シェアを得た。
Facebookページの反響としては「自己新」である。
一方、翌日にはこの大変な反響に心を動かされて、
以前から自分の中でテーマにしている「表示率」の問題について書いてみた。
少し難しいテーマだから反響は少ないだろうと予測した。
82いいね!、3シェアだった。
いいね!、コメント、シェアは外部から見える数字である。
Facebookページの場合は、これに加え管理者には「表示数」がわかる。
(友達やファンからは見えない数字。分析用なのだろう)
僕が「驚いた!」といったのはその数字のことだ。
表示数には3種類がある。
「ファン」と「ファン以外」と、「有料」だ。
「ファン」はニュースフィード(nf)とFacebookページで見た人の合計。
いわゆる“基礎票”みたいなもので、100人ファンがいるから
100人のニュースフィードに記事が表示されるというわけではない。
平均すると、Facebookページに書いた記事は「16%」のファンにしか届いていない!
「ファン以外」は、いわゆるクチコミだ。
いいね!、コメント、シェアされると友達のnfに元の記事が表示される。
だがこれも実際は、記事が表示され拡散していく確率は高くない。
「有料」は記事の広告によって見た人の数だ。
今回僕は広告を使っていないので、これは「ゼロ」。
前の記事の表示数はいま現在、「3万2,608人」にのぼる。
ファンは1000人足らずだから“驚異的”であることがわかってもらえると思う。
内訳は「ファン 448」、「ファン以外 3万2,160」。
つまり基礎票に対するクチコミは71.8倍生じたことになる。
2日目の記事は表示数「786」。
「ファン 348」「ファン以外 408」だった。
基礎票はあまり変わっていないことに注目してほしい。
しかしクチコミは投稿いかんで大いに変わる。
2日目の記事ははじめの記事に比べて79分の1の反響にとどまった。
同じ書き手の記事である。
伝えたいという意欲でいえば、
2日目の原稿は前日の倍以上の意気込みで書いている。
でも、うまく伝えられなかった。
この原因は明白である。
最大の要因は、はじめの記事は読み手に取って身近でありよく理解してもらえたこと。
「カギを掛けましょう」の見出しも的確だったし、
写真も、顔と氏名にあえて網掛けしなかったので、インパクトがあった。
一方、2日目のテーマは「ファンのニュースフィードへの表示」
といっても、ほとんどの人にはピンとこなかったのだろう。
■ □
Facebookユーザーのリテラシーはかなり高い。
興味あるものには反応してくれる。
1度反応されれば“余波”はかなり続く。
はじめの記事は3日目の今もじわじわ広がっている。
一方、興味がなければスルー。
特に“商売”“売込み”“宣伝臭い”となると、
これは「お見事」としかいいようがないほど完ぺきに無視だ。
この感性の鋭さは称賛に価する。
日本のFacebookの誇るべき要素の1つだ。
しかし僕はきょう、そういったFacebookの空気に対し、
ひと言、もの申したい。
商売はだめですか?
宣伝しちゃだめですか?
仕事のことを語っちゃだめですか?
商品を売り込んじゃだめですか?
僕は、仕事は大切なものだと思っている。
家族と同様、生きる意欲の中心にある。
だから僕はFacebookを書く中で、仕事を度外視しては書けない。
もちろん個人ページとFacebookページの使い分けはする。
しかし仕事によっては、「個人」と「仕事」が渾然一体の人もいる。
僕はFacebookが健全に普及すれば、世界は変わると思っている。
もっと透明に、公平に、ウソ偽りが通らなくなっていく。
しかし、今のままのFacebookではだめだ。
会社に気兼ねをし、取引先を恐れてかしこまる、
トガったことはいわず、本音は吐かない。
人の宣伝・PRにはまゆをひそめて“良識のある人”を崩さない。
「実名」だからリスクはある。
リスクはあるが、それぞれ、自分のできる範囲で殻を割ってほしい。
いいね!する人になりましょう。
1個のいいね!が、ものすごく励ましになる時がある。
コメントに涙したくなるときだってある。
そういう心の通い合いができるツールがFacebookだ。
僕はFacebookで名を上げたい、自慢の商品を広めたい、
開発した技術を認めてほしい、事業を知らせたいという、
スモールでローカルなビジネスを営む人たちを愛する。
応援したい。
熱意と誠実と質が伴う事業・サービスは支えたい。
Facebookはそういうパワーをもったツールだということを、
どうか分かってほしい。
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【筆者から】
このブログの元になっているのはFacebookへの書き込みです。
主にFacebookページ「ジャーナリスト 石川秀樹」に投稿しています。
ミーツ出版(株)という小さな出版社の社長をしています。61歳で行政書士の資格を取り開業しました。さらにこの数年は「ソーシャルメディアを愛する者」としてFacebookで熱く語り続けています。ブログは私の発言のごく一部です。ぜひFacebookページもご覧ください。コメントをいただけたら、こんなにうれしいことはありません。

