★「これが私の意思だ!」を遺しておけ、それこそが最高の相続対策だ! | ジャーナリスト 石川秀樹

ジャーナリスト 石川秀樹

ちょっと辛口、時どきホロリ……。理性と感情満載、世の常識をうのみにせず、これはと思えばズバッと持論で直球勝負。
3本のブログとFacebook、ツイッターを駆使して情報発信するジャーナリスト。
相続に強い行政書士、「ミーツ出版」社長としても活動中。

★相続対策の第一歩、あなたの意思より強い”思い実現手段”はありません!
http://yuigonsouzoku.net/inheritance-measures1/



「相続対策」という言葉で、あなたは何を思い浮かべますか?
争族? 相続税資金? 節税?
まあ、そういう発想もあるでしょうが、第一歩はあなたの意思なんですよ。


と、いうのが一つ。
もうひとつ。
私が心配になるのは《あなた、大丈夫ですか?》ということ。
ふつうに素直に考えれば、「相続対策=お金の話」です。
でも待ってください。
誰のための対策ですか?


お子さんのため?
大の大人になった「子ども」のため、
あなたは自分の身を削って、少しでもおカネが多く残るよう奔走するんですか?
子のために相続税のことまで心配してやって・・・・・
「節税」とかなんとか。


そんなことしていて、あなた大丈夫ですか?
私、ずいぶん歳を取りました(実感ないですが)。
昔から言ってきました。
「俺たち、50歳過ぎたら何があっても不思議じゃない」
そんなこと言っているうちにうかうかと日が過ぎ、
還暦はとっくに超えて66歳、押しも押されぬ「高齢者」の仲間入りです。


で、考えるんですよ。
《ほんとに、何があってもおかしくないぞ!》って。
今年初め、父が倒れました。脳梗塞。
右半身が不自由になり、嚥下の障害も。
身近な出来事に、恥ずかしながら今も困惑しています。


ここまで生きてきたんだから最後くらい好き勝手していいだろう、は決してありません。
父が、ということではないですが、元気に生きている人は油断します。自制しなければいけないところを
「最後くらい・・・・」と手を抜く。


結果は重大で、人間はいつ不測の事態が起きても、覚悟なんかできないし、後悔しても取り返しがつかないし、ほとほとまいってしまいます。






そういう中で「相続対策」を考えると、私はまず第一に
《自分の身を守ろうよ!》と言いたくなります。
老後というのは長い長い下り坂です。
しかも時々、奈落に直結するような深い穴がひそんでいる坂道。


子どもや子孫のため(「事業のため」「家業のため」でも同じですが)などと、わが身を削ってさまざま対策を講じるのも、「身の程知らずで危険だなぁ」と感じてしまうんです。
まず自分の老後の安全と安心。
これは強調しておきたい。


その上で「あなたの意思」です。
あなたは何をしたいんですか?
自分がこの世にいなくなったときに、あなたは遺った人たちにどう生きてもらいたいんですか?
あなたが生きて成し遂げてきたことを、どんな形で引き継がれることを望んでいるのですか?


それが明確なら、どんな相続対策も可能なのだ、と明言しておきましょう。
難しいことを抜きにして、ごくシンプルに
「私が遺した財産で家族が争うな!!」でもいいんです。


ずっと隠してきた遺言書で一言そんなことを書き遺しても、
相続人たちの心には残りませんよ。
常日頃からはっきり伝えておくのです。
頑固にわがままに、遠慮なく、
「これが私の意思だ!」を示しておくのです。


実際の相続対策にはさまざまな手段やテクニックも必要になりますが、最高の影響力は「あなた」です。
あなたの生きざま、考えてきたこと、そしてやってきたことが、
あなたの後を歩いていく人に道筋を示してくれます。