★”争族”はあなたの家で起きます! あり余る財産でないからこそ”火だね”に | ジャーナリスト 石川秀樹

ジャーナリスト 石川秀樹

ちょっと辛口、時どきホロリ……。理性と感情満載、世の常識をうのみにせず、これはと思えばズバッと持論で直球勝負。
3本のブログとFacebook、ツイッターを駆使して情報発信するジャーナリスト。
相続に強い行政書士、「ミーツ出版」社長としても活動中。

★「実家」の相続はなぜもめるのか──「遺産争族」はあなたの家で起きる ! !
http://yuigonsouzoku.net/heritage-dispute-occurs-in-your-home/


『遺産争族』がテレビのドラマになって、遺言書が何かと話題になる昨今です。
そういえば自民党の「家族の絆を守る特命委員会」が9月に「遺言控除」の創設を求める提言を行い、現行の相続税に注文を付けました。税制大綱に盛り込まれるかどうか注目されるところではありますが・・・・。


でも、家族の絆ねぇ。
新経済主義の下、競争社会に傾斜して格差を生み出し、ギスギスした”家族を分断する”ようなことばかりをやってきた自民党が、こと「介護の話」になると家族の絆を求めても・・・・。
現在の家族はそんなゆとり、ありはしません。
介護離職は2013年時点でも10万人。今後20年間は高齢者人口は伸び続けるばかり。離職数はもっともっと増えるでしょう。




介護離職は「老後破産」の予備軍だとも言えます。
働き盛りの年代に、親の介護のために職を辞すしかなかったんですから。職の中断は後の再就職に響きます。介護が長引き50代になって「働き手に復帰を」と言っても、会社はなかなか受け入れてくれない。負のスパイラルにはまるきっかけになるのです、介護離職は。


介護に貢献した人に財産を遺す遺言を書いたときには相続税の基礎控除額を増やすだなんて、ノーテンキとしか思えない。
「介護離職ゼロ」だなんてできもしない御託を述べているより、中高齢層が現役としてビジネス社会に復帰できる社会にするよう全力を尽くしてもらいたいものです。


だいぶ話がそれてしまった。
「ふつうのお宅で相続紛争が頻発している」というお話です。
認識していただきたいのは、資産家一家で起きる”争族”は1%に満たない少数であり、大半は「相続税を払う必要もない」ごくごく普通の”中流家庭”で起きているということです。






原因は?
端的に言えば、分ける財産が「マイホーム」という分けにくい財産が主体になっているからです。
それにプラスして、「相続」についての認識が「昭和年代」とは違っていること、そして亡くなる人の超高齢化、ひいてはもらう側の相続人たちの高齢化も影響して、相続自体がもめやすい構造になっていることが挙げられます。


この解決策は・・・・・。
早くこちらのテーマを書きたいのですが、まずは”いまの相続”の環境について書いてみました。