★全柔連よ、女子選手たちの思いがわからぬか! 面を洗って出直せ | ジャーナリスト 石川秀樹

ジャーナリスト 石川秀樹

ちょっと辛口、時どきホロリ……。理性と感情満載、世の常識をうのみにせず、これはと思えばズバッと持論で直球勝負。
3本のブログとFacebook、ツイッターを駆使して情報発信するジャーナリスト。
相続に強い行政書士、「ミーツ出版」社長としても活動中。

上司だから、先生だから、指導者だから、先輩だから人を殴ってよいという法はない。
日本では「愛情があれば殴ってもよい」「愛のムチ」だというが、錯覚である。
殴ってもよい愛などありはしない。
あるのは「俺のいうことをきけ」という強制である。無理強いである。

■   □   ■

先日、園田隆二・女子柔道代表監督(後に辞任)の暴力行為などを15選手が告発した事件に際して、僕はこう書いたのだが、空しく言葉が行きすぎた感じだ。
何も変わらなかった。
さすがに園田氏本人は辞任した。
しかし反省したわけではない。
全柔連もことここまで事態が大きくなって“やむなく”進退伺を受理したが、当事者意識は全くなかった。
現体制をつくる者誰一人として、本心から指導法の誤りを腑に落としていないからだ。
心の中では「そんなこといったって」「昔からやっている」「気合の注入だ」「愛情あってすることだ」、挙句の果ては「何が悪いか!」とうそぶいている。

hidekidos かく語り記

            (記者会見する選手の代理人)

悪いに決まっているではないか。
殴ってもよい愛などありはしない。
詭弁もいい加減にせよ、と思う。
暴力に頼るというのは、いってわからせることができなかったこと、人格でもって人を率いることができないことの、安易で姑息で卑劣な代替手段であるということだ。
それを「指導」だなどというのは、思い上がりである。


女子選手たちは体制の刷新を求めている。
役員全員やめよ、やめてくれと叫んでいる。
ここまでいわれるほど疑いをもたれ、嫌悪されるというのは、組織としちゃあ大失策だ。
「真摯に受け止めなければならない」
なんて他人ごとみたいな顔してないで、面を洗って出直さなければならない。


こういう風に外野で吠えていると、週刊誌は「体罰で大騒ぎするニッポン」などと、また阿呆なことをいい出す。
そして「人間が変わると思っている浅はかさ」などという曽野綾子氏あたりを引っ張り出して、さもさもくだらぬことのように「体罰・いじめ・ハラスメント」をいいはやす。


こんなんだから、世の中から暴力が消えぬのである。
そしてあろうことか、教育界、スポーツ界に悪習・悪癖が延々と引き継がれる。
暴力は法律違反。明明白白なこと。
法を守れぬ組織なら解体するしかないではないか。
暴力の「功罪」などを論じている時ではない。
「罪」をどう裁くか、あるいはどこまで情状を酌んで許すか、許さないかという問題だ。


全柔連が高見に立って、「受け止めてやる」なぞと威張れる筋合いではないのである。




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【筆者から】
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主にFacebookページ「ジャーナリスト 石川秀樹」に投稿しています。
ミーツ出版(株)という小さな出版社の社長をしています。61歳で行政書士の資格を取り開業しました。さらにこの数年は「ソーシャルメディアを愛する者」としてFacebookで熱く語り続けています。ブログは私の発言のごく一部です。ぜひFacebookページもご覧ください。コメントをいただたら、こんなにうれしいことはありません。


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