★再稼働したばかりの大飯原発に活断層の疑い!取りようのない「責任」をどう取るつもりなのか | ジャーナリスト 石川秀樹

ジャーナリスト 石川秀樹

ちょっと辛口、時どきホロリ……。理性と感情満載、世の常識をうのみにせず、これはと思えばズバッと持論で直球勝負。
3本のブログとFacebook、ツイッターを駆使して情報発信するジャーナリスト。
相続に強い行政書士、「ミーツ出版」社長としても活動中。

再起動した大飯原発近くに活断層が走っている可能性が高いそうだ。
志賀原発では建屋の直下に存在
昨日開かれた経産省の原子力安全・保安院の専門家会議で多くの委員が指摘、再調査が避けられない状況になった。
新聞によれば、一両日中にも関電に再調査を指示する見込みだ。
活断層だと判明すれば廃炉にする方向で話が進むだろう。
良いニュースであると同時に、考えさせられるニュースでもある。

hidekidos かく語り記


第1に思うことは、野田首相と言う男の無責任さだ。
大飯原発敷地内の活断層は、再稼働是非を検討する最中も指摘されていた。
(きのうきょう急に出てきた話ではない)
「私の責任で」と言う以上、首相が指示して活断層あるなしの調査をきっちりやってから判断するのが筋だった。
それを1つもやりもせず「気合」だけでやられたのではたまったものではない。
大方の予測する通り「活断層」だった場合、国民への落とし前はどうつけるつもりなのか。
と言っても、再調査の結果が出るのは半年以上も先だと言う。
そのころ野田首相が首相である可能性は極めて低い。
結局、「私が責任を取る」なぞということは、うやむやに終わるだろう。
まあ、こういうことを見越した上でこの男は、再稼働をやった。
こと原発に関する限り、「一杯食わされた」話が多すぎる。


第2に、「原発下に活断層あり」の話が、なぜ今でなければ問題にされなかったかだ。
原発立地に当たって地質調査するのは当然である。
調査と評価を行った学者・研究者たちは盲目だったのだろうか。
それほど無能ではあるまい。
ちゃんと分かっていたけど、精神的なにわかめくらになり、
立地に都合の悪い事実は伏せ、あるいは見なかったことにしたのだろう。
地震大国ニッポンだ。
国中どこを掘ったところで、活断層がない(近くにない)地点などないのではないか。

こうも言える。
原発立地の地点はことごとく産業の衰退した過疎地。
だから狙ったのだろうし、都会からも遠いから好都合。
なぜ過疎地であるのかをさかさまに読めば、
人が住めない危険な地、地震あり津波ありの地、だからこそ過疎であったのではないか。
と言うことは、原発を建てようと言う地のことごとくが
古来から危険地帯とされていた地である」ことくらい常識で分かる。
それを黒をシロと言いぬけてきたから、今日ただ今の混乱がある。


第3。ほとんど”国民の敵”であった原子力安全・保安院が曲がりなりにも
「活断層の調査指示」を出すとすれば、少しはましな体制になったと喜ぶべきなのだろうか。
今までが今までだけに(つまり、いままでは紛れもなく原発業界の一員だった)楽観できないが、
ここは「よりよい変化」と信じたい。


最後に、専門家の指摘通り大飯原発1.2号機と3.4号機の間に活断層が通り、
志賀原発では2号機建屋の直下に活断層が走っていた場合のことだ。
政府はきちんとこれら地域の原発を廃炉にできるだろうか
(単に原発1機の話ではなく、その地域の一連の原発をまとめて廃炉に)

またぞろ弥縫(びほう)策をひねり出して、
延命に手を貸すのではないかとの疑念が残る。
このへんが信用できれば、誰も苦労しない。
やれやれだ。
でも、政府が正気を取り戻すチャンスを棒に振らぬよう、国民が監視していくしかない。
首相官邸を囲む挑戦はここに来て、マスメディアも報じ始め、じわじわと効いてきた。
当分続けなければならない。
本当に「やれやれ」だが、本当の民主主義はこういうところから根付いていくのかもしれない。

それが、日本と言う国の希望だ。


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