大飯原発の直下に破砕帯!大手メディアは知らぬ顔 | ジャーナリスト 石川秀樹

ジャーナリスト 石川秀樹

ちょっと辛口、時どきホロリ……。理性と感情満載、世の常識をうのみにせず、これはと思えばズバッと持論で直球勝負。
3本のブログとFacebook、ツイッターを駆使して情報発信するジャーナリスト。
相続に強い行政書士、「ミーツ出版」社長としても活動中。


再稼働が既定事実のように語られる大飯原発だが、
けさの静岡新聞に気になる記事があった(第2社会面3段記事)。
敷地内に走る軟弱断層の破砕帯が、近くの活断層と連動して動き
「地表がずれる可能性」があると言う。
つまり、原発建屋そのものがひっくり返る恐れさえある。
変動地形学の研究者、渡辺満久東洋大教授と鈴木康弘名古屋大教授がまとめた。
両教授は「原子炉直下を通る破砕帯もあり、早急に現地調査すべきだ」と訴えている。


こういう記事を読むと、『建てる前にちゃんと地質を調べなかったのかね』と思うが、
調べないことはあり得ない。
問題は調べの結果、活断層や断層帯があることが分かっているのに
その評価において「問題ない」とされ、原発建設が強行されてきたということだ。


専門家の評価がいかにいい加減で無責任なものであるか──
浜岡原発では「堅い岩盤」とされた地質が、
そのサンプルをリュックに入れて持ち帰ってみればボロボロのカルメ焼きのような地質だった、などという話によく表されている。


火山・地震帯の日本でどんな土地を探したところで、
活断層に出合わない原発敷地はないだろう。
今回はその一端が、両氏の良心と危機感によって、明らかにされたにすぎない。


記事はおそらく共同通信の配信だろう。
両氏が単独にリークしたとは思えないが、他紙には掲載されていない。
※共同通信の記事は地方紙に配信されているので、地方紙の掲載は有りか。

これほど重要な中身(少なくとも大飯原発を稼働させようというタイミングなのだから)
にもかかわらず、あるいは”であるからこそ?”、
他紙が反応しないというのはどうなのだろう。
最近は原発批判もするようになってきた朝日新聞の第3社会面トップは
「AKB総選挙 熱狂138万票」だ。
「これが社会現象だ」と浮かれ騒いでいる時ではないと思うが。


日本のマスメディアの底が知れる
これだから政治家や電力幹部たちが、ナメたことをするのだ。



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