退職後第1日、雨のち土砂降り、午後はときどき薄日、そして快晴! | ジャーナリスト 石川秀樹

ジャーナリスト 石川秀樹

ちょっと辛口、時どきホロリ……。理性と感情満載、世の常識をうのみにせず、これはと思えばズバッと持論で直球勝負。
3本のブログとFacebook、ツイッターを駆使して情報発信するジャーナリスト。
相続に強い行政書士、「ミーツ出版」社長としても活動中。

ついにと言うか、とうとうと言うか、いやいや、やっとと言うのだろうな、
「退職後1日目」を迎えた。


昨日はすごかった。
退職したことをfacebookで報告した。
するとその直後から、facebookのお知らせが鳴りっぱなしとなった。
1日で1020「いいね!」に、150人のコメントをいただいた。


驚きを感じるとともに、39年間というのは伊達な月日ではなかったことを痛感した。

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朝からしとしと雨が降っている。
初仕事は運転免許証の更新に行くこと。
1月も前からお知らせのはがきは届いていたが、行っている暇がなかった。


ゲットしてみれば「ゴールド免許」
やった! 何年ぶりだろう。
いつも更新直後に何か違反をして「ゴールド」になった試しはなかった。
──幸先、いいぞ…。

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市役所で住民票などを取った後、ハローワークに向かう。
しばらくは”立派な失業者”だと思っていた。
──でも、待てよ。会社を設立するとどうなる?


その点が気になって、聞きに行ったという次第。
悪い勘は当たった。
「職探しの意思を持っていなければ保険は出ません
──そうですか。それはまあ、そうだろうな……。


──しかし、そうは言っても39年間も雇用保険料を払ってきた。それでゼロ回答
やはり未練が…。
「雇用保険の受給資格者が開業すると補助金が出るのでは…?」
いちるの望み、聞きかじり情報をぶつけてみる。
何やら説明してくれた。
どうも、僕のケースはそれもだめらしい。


外の雨は冷たい。
──こうなりゃ早く開業して、稼ぐっきゃないか。

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帰宅して昼食。
家内にてんまつを報告すると、さすがに浮かない顔になった。
──行き当たりばったり、計画性がなくてゴメン……。


午後イチで新事務所に向かう。
家内と父が書道の教室をやっている建物の一室を使うことにした。
一昨年、駿河湾で大きな地震が来た後、立て替えた。
新築である。


事務所にする予定は当時なかったから、いかにも応接間だ。
まだデスク一つ置いてない。
デスクトップもこれから購入する予定。

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事務所に初の来客は、伊東市から鈴木健二さん。
旅館繁盛のための集客・おもてなしプロデューサー
予約が取れないことで有名な「月のうさぎ」の運営を手掛けた人。
facebookページのいいね!ランキングのサイトで存在を知った。


折悪しく、伊東は朝から雪。
伊豆東海岸から車では峠を越えられず、電車に切り替え来訪された。
伊豆復活にかける熱い思い。
ソーシャルメディアを活用する集客も、技術に走らず本質を見抜いている。
──この人は、ホンモノだ
世の中にもっと知られるため、本はジャンプ台になり得る。
末永いおつきあいになりそうな予感がする。

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もっと話していたかったのに、駅まで見送ったのは、
4時過ぎまでに静岡新聞社に行かなければならなかったからだ。
2月最終日に”古巣”であいさつせよとのことだった。


100人近くの同僚に囲まれて、何を話したらいいのだろう。
経営的に見て、新聞はなかなか難しいところに来ていると思う。
中でも地方紙は苦しい。
部数は今のところ落ちてはいない。しかし若い人の購読離れは続く。
劇的な変化は「広告」にある。
「新聞」というメディアの広告訴求力は日に日に落ちている。


しかし、そんなことを編集の現場で言っても、響きはしない。
「今の読者はリテラシーがたいへん優れている」
ソーシャルメディアの経験を話すことにした。


「ウソはすぐ見抜かれる」「正しい事実をつかむこと」「それを正直に書くこと」
この辺は、釈迦に説法。やっていて当たり前だ。
なのに今、メディア批判が吹き荒れている。
ニュースは正しいか、公平か、信用されていないのだ。
一方、すぐれた読者でも、その9割までは情報をうのみにしている。
だから、新聞のミスリードの罪は大きい。


「ウソはいけないの前に、『知らない』のは罪!
どうだろう、届いたかな、記者や編集記者たちに。
原発問題を抱えた今、その点についてもメディアは猛省しなければならない。

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文化部の記者が花束をくれた。
聞けば、2女児のママであるそうな。
『あの子がなぁー』月日はたったのだと、あらためて思ったことだった。

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この後、社長室・人事部に向かう。
思いがけず、ここでも温かい拍手をもらった。
そして友が待つ、総合メディア局へ。


この局にはちょっと複雑な思いがあるが、
つらい時節を乗り切れたのは友がいてくれたおかげである。
中途半端な役回りに悶々としながらも、ここへ来て僕はiPhoneと出会った。
そしてツィッターをやり始め、facebookにまで手を広げた。


ソーシャルメディアの時代が来ていなければ、開業しようなどと思わなかったに違いない。
行政書士も出版社も。
そして「記者であり続けたい」と思うことも。
言葉の力」「メディア=人をつなぐ存在」を再確認したこと、
それが、今につながっている。

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この局を離れ、放送に移った1年、人事異動で局の体制が変わった。
友が責任者となり、雰囲気がずいぶん明るくなった。
最後にフラリと立ち寄ったところ、何と、ここでもあいさつすることに。
(人の局であいさつもないもんだが…笑;)


出版社に、行政書士に、在野の記者……
「まだあと2つある、それはね」
家内の運転手をすることと、寝たきりの母の介護をすること。
──欲張りにもほどがあるかな。でも、まあ、やってなんぼだよ。


フリーになって初日は、あわただしく過ぎて行った。

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