交際相手がいない独身が、男性61%、女性49% やれやれ、娘よ!息子よ!君たちの時代はしんどいね | ジャーナリスト 石川秀樹

ジャーナリスト 石川秀樹

ちょっと辛口、時どきホロリ……。理性と感情満載、世の常識をうのみにせず、これはと思えばズバッと持論で直球勝負。
3本のブログとFacebook、ツイッターを駆使して情報発信するジャーナリスト。
相続に強い行政書士、「ミーツ出版」社長としても活動中。



けさの僕のツイート―――


交際相手がいない独身(18~34歳)が、男性61%、女性49%。
驚きの数字が新聞に出ている。
ひと事ならず。わが家でも同じ悩み。
相手なしの半数近くが、男女とも
『特に異性との交際を望んでいない』
とあるのが、いっそうショックだ。



■ずーと、つながってきて「自分」の不思議

わが家は1女2男。
末っ子の男子は26歳で結婚し、2月には子供が生まれる。
バンザイ!!


なんてこと、以前は思わなかったのに、このごろは
『やっと次(の世代)につながるな』などと考えている。


上の1女1男は新聞記事の通りの状況で、
わが家にさらに次の世代が生まれるかどうか、予断を許さない。


考えて見れば、自分が生きて今ここに在るのは、
父と母が出会って交際を始め、結婚したからに違いない。
その父と母が生まれた理由は、それぞれの祖父と祖母が出会って……
と、何代も何代も世代をさかのぼってルーツは際限もない。


だから自分の代で、次への可能性が途絶えることに何がしかの罪の意識を感じ、
世の親世代は”独身男女の生態”に焦りを感じたりもするのだろう。
まあ、僕もそのうちの一人だが……。


■若い男はすべて「スケベ」…、ではない?!

一方、僕は純粋に驚きを感じてもいる。
だってそうじゃないか?
自分の若いころを省みて、僕はやっぱりスケベだったと思う。


ものすごく自意識過剰だったから、恋についていろいろ理屈はつけたが、
好きな彼女とどうしたらエッチができるか、悶々と考えたものだ。
一方『子供ができたりしたらヤバイ』と不埒な予測にもおびえ、
いつも中途半端で、そんな優柔不断に悩んだりもした。


今から考えれば、単純に、また純粋に”オス”であっただけのことである。
途方もない「性へのエネルギー」を内包していた「男子」だった。
学生時代、寝ても覚めても彼女のことばかりを考えていた。
挙句が、「人生」や「死」などについても考えた。


「性」という明るい(「めくるめく」とも表現される)光に対し、
理屈をこねて、僕は人生の暗部について思いめぐらせていた。
それもこれも、若者のエネルギーのはけ口だったような気がする。


若い男はすべて「スケベである」、が当たり前と思っていたのだ。

■通じない!親世代の大きなお世話

だから新聞の統計で、
「交際相手なしの独身男女」の半数が「つきあう気さえない」とあって、
僕はこころの底から驚き、唖然とした。


リアル友が、珍しくもfacebookでコメントをくれた。
大学講師の彼は、自分の授業での出来事を語る。
彼はお節介にも、聴講の座席を「指定制」にした。
彼が学生たちの座席を決めるのだ。


「ネクラで消極的で、普段、接点がなさそうな男子学生を
可愛らしい女子学生の隣に座らせたりした」



反響はどうだったか。


学生(たち)は「望んでいない」と、彼の親心はヒジ鉄を食ったかたち。
「desire(欲望) が存在していない」と彼は今さらながら気づかされ、
盛んな学生と、そうでない学生の2極分化、
「そうでない学生は”地蔵”のようだ」と述懐している。


彼は「盛んな」人だったから、僕と同様、今の学生気質を理解できないのだろう。


■昔は青年団、今はバーチャルの世界?

コメントから、さらに何人か紹介したい。


交際が生まれる「場」として、「青年団」を紹介してくれた人がいた。
「ある年齢の期間(当時は高校卒業から、24歳位)はそれに入って
活動するのが当然の様な状況でした。
自分たちで企画した事業をこなすなかで、各個人の魅力的な事(得意技)を発揮したり
発見したりして交際に繋がって行った人が多かったです。
私のかみさんもそんな青年活動の中で出会った女性でした」



青年団とは違うが、三島の夏まつりで「シャギリ」の社中に女性を入れた。
笛、太鼓、鉦(かね)…、いずれも後継者が少なく、先が危ぶまれていたが、
昨年見たところ、女子たちはすこぶる元気。
つられて男子たちも活気づいているように見えた。


これなど救いのある例だったが、一方、「現実は…」という人もいた。
20歳の息子さんの例。
「彼女有りの友達からは『カネがあっという間になくなる』という話しか聞かないし
自分のやりたい事の時間が無くなるし…、めんどくさい。
女の子といるより(男の)気の合った友達といる方が楽しい」



女性からはこんな話も。


「綺麗な物が好きで、面倒な事は嫌い。
必要な時だけ手軽に楽しめて、厭きたら消せる。
になれているので、自由が効かない物は、避ける傾向にあるのでは。
二次元の女子は怖く無いから、と言っている男子もおりますが。^^;」



■孤独な未来の担い手たちに……打つ手なし

ツイッターからはこんなコメントも。


正社員は仕事残業だらけで時間が(作れ)ない、
非正規はお金の不安が常にあると。
こりゃまともに交際が出来るはずも無く…



「おひとりさま」を堪能する元気世代。
恋愛はネット上の擬似恋愛、iphoneにコンビニ、個食生活。
なんて孤独な未来の担い手たち…。
軽自動車に乗って親元を出ず、家に金を入れずブランド財布を持ち
月2日程度欠勤し、手取り14万程度の群衆。



なるほど、男や女を謳歌してきた僕らの世代とだいぶ違う。
種(しゅ)としての人類が、豊かになりすぎ繁殖力を低下させているようにも見える。
やれやれ、これは困ったぞ。


いつものように政府のケツを叩いても、どうしようもない。
無論、少子化対策としてはいろいろ考えられるには違いないが、
わが長男をみても、
「水のみ場までは連れていけても、馬がそれを飲むかどうかは馬次第」
という、じれったい状況が続いている。


僕も、打つ手なしである。



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